西鉄グループの日田バスでは、当ブログでもこれまでもご紹介しておりますように、高速路線バスでは福岡~日田線「ひた号」や福岡~湯布院線「ゆふいん号」、そして福岡~黒川線を担当しておりまして、特に「ひた号」では多くの方々が利用されております。
このうちの「ひた号」に関しましては、日田バスの他、日田バスの乗務員が運行を担当します西鉄バス日田第二営業所所属車が運行を担当するほど、福岡~日田間のドル箱路線となっておりまして、全ての区間におきまして多くの乗客が利用する姿も見られておりますので、それだけ日田バスのほとんどは「ひた号」で賄っていると言ってもいいかと思います。
また、使用車両も日田バス所有車では全車トイレ付き、西鉄バス所有車でもトイレ付き・トイレなしのタイプそれぞれが運行されておりますが、日田バス所有車に関しましてはトイレ付きが必須となっております「ゆふいん号」・福岡~黒川線も存在・運行しますので、使用車両に関しましてもわからなくはない所でもありましょうか。
その一方、一般路線バスに関しましては規模縮小も見られておりまして、路線バスの需要からもそういった所を伺う事ができております。
最近では、令和2年の改正で杷木発着所から下道経由で日田へ運行されていた「杷木循環線」、さらに「夜明循環線(日田~(鏡坂・玉川町)~夜明駅循環)」、「大野線(日田~座目木間)」、「出野線(日田~星払間)」、「済生会線(日田~済生会病院)」、「山手線(日田~山手間)」、「有田線(日田~岩下間)」が廃止されておりまして、これら廃止された区間はいずれもデマンドタクシーによります運行に変わっておりますし、玖珠営業区の担当路線でありました「森町~牧の戸線(森町~豊後森駅~九重インター~九酔渓~九重登山口~牧の戸峠)」や「千町無田線(飯田小学校~高原診療所~千町無田方面)」も九重町コミュニティバスに移管されております。
また、使用されております車両も、自社発注車あれば各地からの移籍車も多く見られておりまして、特に西鉄グループからの移籍車ではかつては移籍に際しまして社番の変更も見られておりましたが、現在は西鉄時代の社番がそのままで運行されている車も見られております。
(623号、日野KK-RX4JFEA)~「ひたはしり号」予備
(301号、日野BDG-HX6JHAE)~「ひたはしり号」1号車
(304号、トヨタハイエース)~「ひたはしり号」4号車
(610号、三菱KK-MJ23HE)~元京浜急行バス
(670号、日産シビリアン)~日田市からの譲受車両、現在はカラーも入っております
(275号、日産デPB-RM360GAN改)~元西鉄9254
(2260号、いすゞPA-LR234J1改)~西鉄時代同社番、元日田彦山線代行バス
(2689号、いすゞSKG-LR290J1)~西鉄時代同社番
(森町行き行先)
(2690号、いすゞSKG-LR290J1)~西鉄時代同社番
そういった所もありまして、日田バスの一般路線バスの姿も大きく変化するに至っております。それほど路線需要も良くない所が伺わせておりますが、沿線の過疎化・少子化、さらには日田バス側も乗務員不足も見られる事を考えますと致し方ない所ではありましょうか。
さて、今回ここからご紹介しますのは、以下画像の西鉄グループから日田バスに移籍しておりました三菱ローザ(いずれもKK-BE63EG)に関しまして皆様にご紹介してまいります。これらは既に4台が廃車となっておりますが、残存車2台を含めまして全6台をこれまで収めておりましたのでご紹介させていただきます。
日田バスに所有しております(しておりました)三菱ローザは、先述のようにいずれも平成13年に西鉄グループ内で導入されていた車でありまして、地域の路線用として導入されていた車あれば、コミュニティバスとして導入されていた車もあるなど前歴は様々でもあります。
尚、後述のように6台中2台が、平成24年に発生しました「九州北部豪雨」で車両が冠水する被害を受けまして、その結果廃車となっておりますし、その後現在まで2台も廃車になっておりますので、現在稼働しておりますのは2台のみとなっております。
まずは、稼働しておりますその2台をご紹介します。まずは628号であります。
この車は西鉄社番は0322を名乗っていた車でありまして、西鉄バス久留米→西鉄バス宗像→西鉄本体を経まして、平成24年に日田バスに移籍しております。西鉄時代は、ローカル路線を中心に使用されておりましたし、コミュニティバスにも使用されていたなど様々な活躍を行っておりまして、日田バス移籍後も現在も活躍を行っております。
尚、現在は久留米ナンバーに再登録されておりますし、貸切登録もなされております。けれども、ワンマン機器はそのまま見られておりまして、用途はどうなっているのかはわかりませんが、今後も何らかの形での稼働は見られるようではあります。
そして、「スマートループ塗装」が目立ちます305号に関しましてのご紹介です。
この車は、西鉄社番が0305と、現在の日田バスの社番は「0」を外しただけとなっておりますが、この車の新製配置は旧鳥栖交通(現・西鉄バス佐賀鳥栖支社)でありまして、佐賀県鳥栖市内周辺の路線に使用されておりました。
その後西鉄バスに移籍しまして「橋本駅循環バス」に転用された際に現在の「スマートループ塗装」をまといまして運行されておりましたが、それからは「長丘・高宮循環バス」で使用されますが、使用車両変更によりまして西鉄バス北九州に移籍しまして、「泉台・高尾ミニバス」にも使用されておりましたが、平成30年に日田バスに移籍しまして、青一色の625号を置き換えております。
次からは、廃車となっておりました4台をご紹介します。まずは、平成24年の「九州北部豪雨」によります冠水被害で廃車となりました2台でありました、624号・627号であります。
(左から、627号・206号・624号)
この2台は、いずれも旧型車両の置き換えに伴い日田バスに移籍していた車でありまして、624号が西鉄社番0310であった車で新製導入が旧鳥栖交通(現・西鉄バス佐賀鳥栖支社)で平成20年に移籍導入、627号が西鉄社番0319であった車で、新製導入が西鉄バス筑豊飯塚本社でありまして、平成23年秋に移籍導入した車でもありましたが、残念ながら「(平成24年)九州北部豪雨」と言う不慮の災害に伴いまして、627号に関しましてはわずか数ヶ月で離脱という事になってしまいました。
(624号)
(627号)
次にご紹介しますのは、移籍時から青一色で全うしておりました625号であります。
この車は平成13年に旧西鉄バス二豊(←旧二豊交通)で新製導入された車でありまして、旧西鉄バス二豊が中津市にあった事から当初は大分ナンバー(大分200あ・・31)で登録されていた車でありまして、西鉄社番0302を名乗っておりました。
その後、西鉄バス宗像に移籍しまして、福岡県岡垣町のコミュニティバス「岡垣コミュニティバス ふれあい」で使用されておりまして、その名残で現在も青一色で残されておりました。
それでも、平成22年の移籍当初は「ふれあい」に関しましたロゴだけは消しまして、以下画像のように星などは残されていた状態で運行されておりましたが、その後は上の画像にもありますように星の姿は消した状態で運行されておりましたが、平成30年に廃車となっております。
そして最後にご紹介しますのは626号であります。
この車の新製配置は旧嘉穂交通(→西鉄バス筑豊)飯塚本社で西鉄社番は0316でありました。その後西鉄バスの新宮営業所へ転属しましてシャトルバス用に転用されておりました。その後は旧西鉄バス両筑(→西鉄バス久留米)杷木支社に転属し、さらに西鉄バス久留米吉井支社に転属しまして冒頭の「小石原線」・「田篭線」で使用された後、平成23年に日田バスに移籍してきております。この車に関しましては、フロント部分の「日田バス」、さらに〇日で表示されておりまして、変わった所も見られておりましたが、令和4年に廃車になっております。
今回は、今回撮影の日田バス路線車両、そしてこれまで所有しておりました三菱ローザ全6台をご紹介しましたが、これら全6台も、個性的な車が見られている(いた)事が伺えるのではないでしょうか。やはり、「赤バス塗装」あれば「スマートループ塗装」あれば青一色もあった訳ですので、塗装も統一されずに運行されていたのもまさに個性的な感じではなかったかとも思います。ご紹介しましたように、令和2年には多くの一般路線が廃止されておりますが、健在な車が見られている一方、残念ながら廃車となった車もあるだけに、それだけ今回撮影の移籍車両などによって世代交代見られている事には間違いないでしょうか。
今回までご紹介しました、日田バス日田営業所の撮影画像は、いずれも許可を受けて撮影を行っております。