2024年12月1日から，山形県にある奥羽本線の大沢駅が無期限で休止となり普通列車も含めて全列車が通過するようになった。事実上の廃駅とみられる。
大沢駅は深い山の中の，板谷街道にある小さな集落に隣接する駅である。山形新幹線運行に伴う奥羽本線の改良が行われるまでは，板谷峠越えの難所にあるため福島方から「赤岩」*1「板谷」「峠」「大沢」と4連続でスイッチバックを行う駅として有名だった。
現在の大沢駅は新幹線も通過する本線上のスノーシェッド内にプラットホームがあるが，現在も駅の入口はかつてスイッチバックしていた列車が止まっていた旧ホームの部分にある。
2024年11月に姥湯温泉に行くついでに，隣の峠駅から大沢駅まで一駅間，乗り鉄を楽しんだ。板谷から上り坂を登ってくる列車が空転してなかなかやって来ず，寒い中駅で列車を待つことになってしまった。
きっぷは車内で車掌から購入。12月からは同時に板谷駅も冬季間のみ全列車通過となるので，連続乗車券として休止する大沢・板谷の駅名をきっぷに印字させてみた*2。JR東日本などの車内発行機で発行する連続乗車券では打ち切り区間が「峠・（奥）大沢・板谷」のように印字される。
報道によれば大沢駅の周辺の集落に住む住人は5世帯10人で，駅の平均乗降客数は「無人」だったとのことである*3。山形新幹線も走るようなドル箱路線であっても，このような地元住民が使わない駅は今後も整理されていくだろう。
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