2編成程度は余剰が発生しそう

 

E233系 マト2編成 ワンマン化も転用改造も行わず長野出場 どうなる今後 - てつとおの鉄道新ブログ

 

JR東日本常磐線各駅停車、東京メトロ千代田線、小田急線で活躍する、JR東日本E233系2000番台のうち、ワンマン運転対応改造を受けていないのは、マト2編成とマト11編成の2本だ。このうちのマト2編成が、先月長野総合車両センターに入場した。

 

首都圏の通勤路線は、平日のラッシュ時間帯に対応できる分の車両を保有しているため、日中や土休日は多くの車両が車両基地や留置線で眠っている。そのため、首都圏の通勤路線において、車両に余剰が発生しているか否かを判断するには、平日の運用数を見れば良い。

 

常磐線各駅停車は、千代田線と小田急線と相互直通運転をしている。このうち、列車名の末尾にKが付いているのがJR車の担当だ。ダイヤ乱れが発生すると、K運用にメトロや小田急の車が入ったり、JR車がS運用やE運用に入ることもある。これを代走という。

 

千代田線の運用を見ると、JR車の担当は16運用だ。E233系2000番台は全部で19編成がおり、予備車を2編成とすれば現時点でも1編成が余剰となっている。労働組合が発表した資料によると、E233系のワンマン運転対応改造編成は17編成であり、これが正しければ余剰がもう1編成増えることになる。

 

余剰車を増やすためには予備車を削減することも考えられるが、それでは不安要素が大きい。特に、常磐線各駅停車は2社と相互直通運転を行っているため、車両不足によって運休が発生すれば大迷惑になってしまう。では、予備車を減らさずに余剰車を増やすにはどうすれば良いのか。

 

その答えは、通勤時間帯の運用数の削減である。先ほども述べたが、通勤路線は通勤時間帯に対応できる分だけ車両を用意しており、オフピーク時間帯は多くの電車が眠っている。通勤時間帯に運用数が減れば、その数だけそのまま余剰車が増えるのだ。JR東日本が、コロナウイルス感染症が比較的落ち着いてからもオフピーク定期券を売り続けている理由がお分かりだろうか。保有する車両を少しでも減らしたいのである。

 

これからの時代、少子高齢化による生産年齢人口の減少と、テクノロジーの進歩による在宅勤務の普及によって、通勤時間帯の混雑が落ち着いてくるだろう。そうなると、通勤時間帯の運用が減り、余剰車が発生することになる。JR東日本が2編成のE233系に、ワンマン運転対応改造を施さなかったのは、それを見越してのことなのだろう。現時点でも、松戸始発の上り各駅停車は比較的空いている。

 

 

 E233系2000番台余剰車の今後について、妄想鉄!

鉄道マニアというのはああ見えて真面目で、虚偽情報を大変嫌う傾向にある。妄想鉄というキーワードを強調しないと、コテンパンに叩かれてしまう。

 

 

妄想①房総地区や仙石線への転用

 

E233系2000番台は、地下鉄線内の車両限界とドア配置に合わせているためにストレート車体で私鉄型のドア配置であり、他のJR東日本の路線とは大きく異なっている。そのため、JR東日本管内で転属可能なエリアは房総地区や仙石線くらいしか思いつかない。房総地区には、現在ストレート車体の209系がおり、仙石線の205系も当然ながらストレート車体だ。仙石線は地下鉄のような区間があり、E233系2000番台にはピッタリかもしれない。しかし、仙石線は4両編成だ。10両編成のE233系を転属させる場合、6両も廃車を出してしまう。最近のJR東日本は、中間車の先頭車化改造を嫌っているため、余った車両は間違いなく廃止になるだろう。あの211系が現役なのに、E233系を廃車にするのは勿体無い。房総地区に転用する場合は、長編成のまま利用の多い区間のピストン運用に就くのが良いだろう。

 

房総の209系

 

仙石線の205系

 

妄想②小田急線への転用

常磐線各駅停車と小田急線は、千代田線を介して繋がっている。JR東日本にとって小田急はライバルだが、相互直通運転までやっている。そんな小田急線に転属させるメリットは、機関車を使わずに回送できてしまうことだ。常磐線各駅停車と小田急線は相互直通運転を行っているため、線路が繋がっており、しかもE233系は全編成が小田急線内を自走できる。他社に転用する場合は機関車が牽引することとなり、これは撮り鉄が暴れる原因になる。小田急電鉄では現在、8000形の置き換えが進んでいるが、E233系が入ってくればそれだけ5000形の導入費用を削減できるのだ。私鉄に転用するなら、保安装置の大規模な更新が不要な小田急電鉄が最適なのではないか。

 

徐々に数を減らしている8000形

 

妄想③東武東上線への転用

東武東上線には、9000系列や10000系列といった古い車両が多数走っている。これらの形式のうちチョッパ制御車は、お世辞にも乗り心地が良いとは言えない。東武東上線は東京メトロとも直通運転を行っており、全編成がストレート車体だから車両限界に問題はない。個人的には、りんかい線の70-000形が東上線に転属すべきだと思っている。

東武のボロは本当に乗り心地が悪いし、車内も尿のようなにおいがする

 

置き換えがもうすぐ始まる70-000形。東上線に行ってくれ

 

妄想④西武鉄道への転用

西武鉄道は、新型車両導入費用を抑えるために、小田急電鉄と東急電鉄から車両を譲受することが決まっている。小田急電鉄からの車両はなんと8000形である。小田急8000形を譲受できるのなら、E233系を拒む理由が見当たらない。

 

 

 

番外編:都営新宿線への転用

最後は番外編として、都営新宿線への転用。

 

これは絶対にあり得ない。もう一度言う、これは絶対にあり得ない。

これは都営新宿線の東大島駅で撮影したものだが、奥にいる電車を見てほしい。顔つきがE233系2000番台にそっくりなのだ。番外編を作った理由はそれだけである。
 
ちなみに何故、都営新宿線への転用があり得ないのか。それは、常磐線と都営新宿線は線路幅が異なるからだ。また、都営新宿線には置き換えるべき車両が今のところ存在しない。写真の手前の電車は古いが、まだ20年経過していないため、あと数年は使われる。今後さらに通勤需要が低下すれば、都営新宿線でも車両が余剰となる可能性があるため、わざわざ異なる線路幅に対応させてまで転属させるメリットがない。