tyoutyouuoの日記

鉄道を中心に公共交通を利用した旅行の様子を投稿しています

関空特急「はるか」号乗車記

滋賀・京都・大阪と関西空港を結んでいる関西空港連絡特急「はるか」号に乗車しました。

 

(30周年記念ラッピングを施された「はるか」号)

関空特急「はるか」号とは

 「はるか」号は、京都駅から新大阪駅大阪駅天王寺駅を経由し関西空港駅までを結ぶ空港アクセス特急です。なお、一部の列車は野洲駅を始発駅とし、滋賀県内から関西空港へ誘客しています。大阪駅は長らく通過していましたが、2023年に大阪駅地下ホームが開業したことに伴い、この路線 (梅田貨物線) を経由する「はるか」号も大阪駅地下ホームに停車するようになりました。ここまで解説しているとおり、「はるか」号は関西空港への連絡特急ですが、このことを強調するために関西空港駅行きの便については特に、「関空特急」と案内されることもあります。

 

(関空特急「はるか」号)

 

 「はるか」号は1994年の関西国際空港の開港に伴って運行を開始し、その後は長らく6両編成を基本とし、一部列車は3両編成の付属編成を連結して9両編成で運転されていました。その後、関西空港LCCを中心に発着便数を増やしたのに伴って、「はるか」号の利用者数も伸び、近年はインバウンドによる需要も伸びたことから、新型の271系電車3両×6本を増備し、2023年以降全列車が9両編成で運転されています。

 

(元関空快速)

 

 全列車9両編成化は、2020年の東京五輪2025年の大阪関西万博開催によるインバウンドの増加を見越して20203月から実施されましたが、ちょうど新型コロナウイルスが流行したタイミングと被ってしまい、20204からしばらくは全列車6両編成で運転されていました。さらに、一時は日中に運転される列車が全便運休になるなど、受難の時期を経験しました。

 

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(東の空港特急)

 

 2024年現在では、インバウンド需要が回復・増加したこともあり、関西空港から大阪・京都方面に直通する「はるか」号の利用状況も好調なようです。

 

・「はるか」号グリーン車に乗車

 今回は新大阪駅から京都駅まで「はるか」号に乗車する機会がありました。新大阪駅は、東海道・山陽新幹線と在来線の乗換駅として開業し、当初は駅の周りには何もないところでしたが、今や大阪駅と並ぶJR西日本のターミナル駅に成長しています。

 

(新大阪駅は2024年で60周年だそうです)

 

新大阪駅東海道新幹線山陽新幹線の境界駅であるほか、今回の主役である関西空港方面の「はるか」号、和歌山・白浜方面の「くろしお」号、北陸方面の「サンダーバード」号など、各方面に向けて多くの在来線特急列車も発着します。「サンダーバード」号は北陸新幹線敦賀駅開業により、新幹線リレー列車の側面が強くなったでしょうか。

 

(情報量の多い新大阪駅の発車標)

 

 在来線ホームに降りると「パンダくろしお」号編成が停まっているところでした。私が乗るのはこれではなく「はるか」号なので、「はるか」号の乗車位置に移動します。今回は1号車グリーン車に乗車します。少しすると関西空港方面から来た「はるか」号が入線してきました。関西空港駅から関西空港線阪和線大阪環状線・梅田貨物線を経由して遠路はるばるやってきたわけです。

 

(「パンダくろしお」号)

 

 前面を見ると30周年記念のラッピングが施されていました。「はるか」号の運行開始は1994年であり、2024年は運行開始30周年にあたります。当初から使用されている281系も30歳ということになり、そろそろ引退が見えてきた頃でしょうか。

 

(新大阪駅に入線する「はるか」号)

 

 客室に入って座席に着くと、座席の枕カバーにはハローキティのイラストが描かれていました。「はるか」号の一部列車にはハローキティのラッピングが施されており、こちらもインバウンドの方に大人気です。今回乗車した編成には30周年記念のラッピングがなされていましたが、もともとはハローキティ編成だったのでしょうか。

 

(枕カバーはハローキティちゃん)

 

 「はるか」号は新大阪駅を発車後、大阪の街中を走り抜けていきますが、高槻駅を通過したところで田園地帯に入ります。ここから京都府との府境を過ぎるあたりまでは、比較的緑の多い景色になります。なお高槻駅には、「はるか」号のうち朝の下り列車と夕方の上り列車が停車します (京都駅を通る列車は京都方面を上りとするので京都→大阪・関西空港が下り、関西空港・大阪→京都が上り…)

 

(高槻駅を過ぎると急に田舎感…)

 

 大阪府京都府の府境を過ぎると再び住宅街が多くなり、20分もせずに京都駅に到着です。京都駅付近では貨物線を通るため、新快速などから見るのとは少し違った景色を楽しむことができます。グリーン車には、外国人観光客の方も複数乗車していました。「はるか」号のグリーン車は、281系が設計された30年前の時代背景を反映し、地味な印象ですが、これを選ぶとはお目が高いですね。

 

(「はるか」号の2人掛けグリーン車シート)

 

 京都駅では、「はるか」号は大阪方面よりの30番線に到着します。30番線は切り欠き式になっており、長さが少し短いですが、それでも9両編成を収めることができます。9両編成の「はるか」号はかっこいいですね。30番線の大津寄りには0番線ホームがあり、こちらには「サンダーバード」号9両編成が停車していました。「サンダーバード」号は多客期には12両編成で運転されることもあります。

 

(京都駅30番線に停車する「はるか」号)