私の所有する機関車には自連形をしたKATOのナックルカプラーを標準装備にしています。一方、KATOの2軸貨車にはアーノルドカプラーが装着されていることから、2軸貨車を機関車次位に連結することが出来ません。

 

例えば車掌車(2軸貨車)を機関車次位に連結したい場合には、写真の様にアーノルドカプラーを装着した専用機関車を準備するか、2軸貨車の機関車との連結面だけナックルカプラーを装着できるようにカプラーポケットを加工して対応する必要があります。

 

以前に2軸貨車(ヨ8000)にナックルカプラーを装着するため、カプラーポケットを加工した(→こちら)ことがあり、概要を以下に再掲します。

客車用の「かもめナックルカプラー」(品番Z05-1376)を使用しています。ナックルカプラーは装着時に保持するためのピンが必要ですので、カプラーポケットの左端から3mmの所にφ1mmの真鍮線を植えて保持ピンを作りました。また、ナックルカプラーは首振りが自在にできるようにと、カプラー後端をカットしてあります。

 

ナックルカプラーの後部にある取付穴を、植え込んだ真鍮線(保持ピン)に差し込んであるだけです。

 

 

先日、模型店の店頭で「2軸貨車用のナックルカプラーセット」(品番28-259)なるものが、販売されていることに気付き、購入してきました。

ホビーセンターカトーの取扱商品で、KATO製の2軸貨車をナックルカプラー化するためのパーツです。

 

かもめナックルカプラー,カプラースプリング,カプラーポケットが、各10個入っています。注目すべきパーツは、専用のカプラーポケットです。

 

カプラーポケットを比較してみます。左側は2軸貨車に通常装着されているアーノルドカプラー用の従来品、中央がナックルカプラー対応の加工品、右側が今回購入したナックルカプラーセットです。

 

今回購入したナックルカプラーセットのカプラーポケット(右)は、加工品(中)と同様の構造で、保持ピンがカプラーポケット内にモールドで形成されており、スプリングでカプラーを正面に向ける仕組みになっています。

 

今回購入品のカプラーポケットには、背面に従来品と異なる箇所があります。

従来品(左)に対し、今回購入品(右)は背面の開口面積を小さくすることで、カプラースプリングの装着が可能になりました。

 

従来品(左)にはKの刻印、今回購入品(右)にはAの刻印で、区別されています。

 

加工品を装着したヨ8000(左)と、今回購入品を装着したヨ5000(右)です。加工品は首振り幅が広い(写真では左に目一杯降ってある)のですが、今回購入品は首振り幅は狭いものの(実用上は問題なし)、スプリング効果で正面を向いていることから、機関車との連結がスムーズ(確実)に出来ます。

 

車掌車へのナックルカプラー装着により、牽引機のカプラー制限が解消されました。

 

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