全国各地で開催されているマラソン大会の当日に運転される臨時列車のダイヤなど、最新情報も交えてまとめております。実はブログ筆者も過去に全国各地のマラソン大会に度々参加しており、マラソンの大会臨時列車には全てではないものの乗車経験があります。年に1日しか運転されない特別な列車ですので、可能な限り過去の運転履歴も追いました。鉄道好きのマラソンランナーの方がおりましたら、ブックマークお願いします!

 

  青梅マラソンとは?

 

大会公式ページ

大会の概要:この大会名に「マラソン」という名称から、42.195kmの大会と想像されるかもしれませんが、第1回大会から30kmがメーンという、ランナーにとっては決して短くはない距離でのレースとなっています。そのほか10kmというショートコースのレースもあります。

 

スタート/ゴール:

スタート:東青梅4丁目(一般道上でスタート)

ゴール:30km 住友金属鉱山アリーナ青梅(青梅市総合体育館)

    10km 青梅市役所前

 

 2025年大会で57回を数える、首都圏では勝田マラソンなどの名大会に並ぶ大御所大会の一つです。私も過去2〜3回完走しています。下記は2012年の46回大会に出場した頃に体育館前に設置されていた写真スポットで。このマラソンの醍醐味は首都圏には珍しい山岳コースであること。スタートからおよそ15km地点にある折り返し地点で来た道をそのまま戻る往復で30kmのコース。ざっくりいうと前半が登り、後半が下りという健脚ランナー向けのレースとも言えます。マラソンをやるとわかるのですが、登りのキツさよりも、下りに脚に来る衝撃からの筋肉痛がとてもつらいのです。

 

 

  2025年の青梅マラソンの臨時列車

 

特急 おうめ号(青梅マラソン号)

運転区間

【ゆき】9336M〜9577M 91号 千葉発7:05 → 河辺着8:48

(途中停車駅:船橋、錦糸町、新宿)

 

【かえり】9576M〜9339M 92号 河辺発16:31 → 千葉着18:09

(【途中停車駅:立川、新宿、錦糸町、船橋)

 

運転日: 2025年2月16日(日)

 

運用に入る車両:E257系9両編成(全車指定席、グリーン車連結)

 

指定席の販売開始日:2025年1月16日(木)10:00〜

※えきねっと会員は「えきねっと事前受付」を利用することで、販売開始より1週間前となる1月9日14:00から1月16日(木)9:54までの間、事前のお申込みが可能です。この場合でも実際に手配を行うのは、乗車日1ヶ月前の2025年1月16日 10:00からです)

 

おうめ号は、車内座席に空席がある区間に限り、座席未指定席券で着席可能ですが、青梅マラソン号ではそれはかなり厳しいと思いますので、早めに手配することをおすすめします。また、この臨時おうめ号では、指定席発売済を知らせる「座席上方ランプ」が有効でないようですので、座席未指定席券で乗車の場合にはくれぐれもご注意を。

 

 

  青梅マラソンの臨時列車 過去の運転状況

 開催日は毎年2月中旬の日曜日に開催されています。スタート地点は東青梅4丁目ながら、当日の受付は30kmの場合、河辺駅近くの河辺小学校なので、ランナーのまず立ち寄る最寄り駅は河辺(かべ)駅です。またゴール地点も30kmについてはゴール近くの青梅市総合体育館なので帰りも河辺駅が最寄りとなります。今回は私が出場した30kmを中心にまとめます。

 

 運転日と運転区間

 臨時列車はマラソンの開催日当日のみ運転されます。長い大会の歴史からかなり昔から臨時列車は存在したと思いますが、インターネット上で記録を残されている方のサイトを拝見しましたが、私が確認できたのが1981年が最初です。それ以降、現在までの流れを形作ったのは2011年のようです。新宿からのランナー専用の特急車両を使用した専用臨時列車が現在に至るまでの流れを作っており、以降千葉発から長駆、青梅線まで乗り入れる列車が定番化します。また、数年間ではありますが、川崎発の南武線経由の臨時列車も設定されていました。

 1981年、2010年に設定された普通列車の奥多摩発着について触れておきますと、これはランナー向けというより、マラソン観客、ならびに応援者向けの列車です。奥多摩街道を走るランナーを思い思いの場所で応援、観覧するために、30kmコースの折り返し地点最寄りの川井駅までの区間でレースの進行にあわせて運行される臨時列車でタイムリーに駆けつけるというもの。2024年現在では青梅線内の臨時列車は設定されていないと思いますが、定期列車を利用すれば十分に目当てのランナーを追いかけた応援は可能でしょう。

開催年 開催日 運転区間
2024年 2/18 特急 千葉〜河辺(かべ)
2023年 2/19 特急 千葉〜青梅
2022年 延期  
2021年 延期  
2020年 2/16 特急 千葉〜青梅
快速 川崎→河辺(片道のみ)
2019年 2/17 快速 千葉〜河辺
快速 川崎→河辺(片道のみ)
2018年 2/18 快速 千葉〜河辺
快速 川崎→河辺(片道のみ)
2017年 2/19 快速 千葉〜河辺
2016年 2/21 快速 千葉〜河辺
2015年 2/15 快速 千葉〜河辺
2014年 2/16
(予定)
※大雪により中止になったので、運転されていません
予定は、快速 千葉〜河辺
2013年 2/17 快速 千葉〜河辺、新宿→河辺
2012年 2/19 快速 千葉〜河辺
2011年 2/20 快速 新宿→河辺(片道のみ)
2010年 2/21 普通 立川〜青梅、青梅〜奥多摩 など
この間   普通 が設定された模様。
1981年 2/15 普通 新宿〜青梅、立川〜奥多摩
こちらのサイトを参考にしました

※青梅マラソン自体は、第1回(1967年)から開催されています。

 

 

 往復の始発・終着駅発時刻

 次に現地行き、現地発の列車のダイヤのトレンドです。10kmレースも含むと16000名のランナーが集まる大会であり、運営側も手練れといった感じ。毎年大きな混乱なく終わっている印象です。その運営を輸送面でJR東日本も大変貢献しているようです。
 スタートについて、30kmコースの場合11:30、10kmは9:30。制限時間は30kmで4時間(15:30)、10km(10:50)となります。前述の通り、大会会場最寄り駅は河辺駅(30km)、東青梅(10km)です。それそれのコースでスタート/ゴール時間が大幅に違うため、2025年大会概要を下に解説してみます。
 

現地行き列車(往路) 

10kmレースの場合:往路は、前日受付を済ませた前提なら、東青梅駅から数分の青梅市役所がスタートですので、駅からそのままスタートラインに並ぶ場合には臨時の直通列車が利用可能です。ただし当日受付を考えている方は、ゼッケン交付が7:30〜8:30なので、おうめ91号での現地入りはできないと見ておきましょう。2013年大会はこの10kmコースの受付にあわせた快速列車を設定していますが、1シーズンで消えていることから、乗車率が振るわなかったのでしょうか。
 
30kmレースの場合:当日受付時間が8:00〜10:30、スタート時間が11:30ですので、到着時間が9時前となるおうめ91号なら、余裕を持って現地入りできる寸法です。風花が舞う時期でもありますので、早めに到着したなら体育館で暖を取ることになります。
 
 最後に、2018〜2020年まで運転された川崎発のらくらく青梅マラソン号について、初年度は波動用でしょうか、国鉄色の189系が運用につくといった、ランナーかつ鉄道ファンにとっては色めき立つ出来事もありましたが、それ以降コロナ禍も影響したのか、運転が取りやめになっています。この理由については推察の域をでません。近年の波動用の特急型列車の運用を見ていると鎌倉や茨城方面への臨時列車で週末はフル稼働しているようですので、運用上の都合による収束なのかなと思っています。

 

現地発列車(復路)

復路(かえり)については、完全に30kmランナーを意識したダイヤ設定です。このコースを3時間〜3時間半でゴールされる方がメーンですので、15時前後にゴールし、記念品の受取や給食を取り、着替えを一通り済ませるのに賞味1時間を見た場合には、河辺発時間はジャストの発車時間と言えます。

開催年 始発・終着駅発時刻
2024年 特急 おうめ91/92号(青梅マラソン号)
91号 千葉発7:04 → 河辺着8:48
92号 河辺発16:31 → 千葉着18:09
2023年 特急 おうめ91/92号(青梅マラソン号)
91号 千葉発6:58 → 青梅着8:48
92号 青梅発16:35 → 千葉着18:09
2022年 延期
2021年 延期
2020年 特急 おうめ91/92号(青梅マラソン号)
91号 千葉発7:09 → 青梅着8:49
92号 青梅発16:09 → 千葉着17:51
途中停車駅:船橋、錦糸町、新宿、河辺
快速 らくらく青梅マラソン号 
川崎発7:54 → 河辺着9:25
途中停車駅:武蔵小杉、武蔵溝ノ口、登戸
2019年 快速 青梅マラソン号 
1号 千葉発7:07 → 河辺着8:43
2号 河辺発16:30 → 千葉着18:09
快速 らくらく青梅マラソン号 
川崎発7:54 → 河辺着9:25
2018年 快速 青梅マラソン号 
1号 千葉発7:07 → 河辺着8:58
2号 河辺発16:30 → 千葉着18:09
快速 らくらく青梅マラソン号 
川崎発7:54 → 河辺着9:26
2017年 快速 青梅マラソン号 
1号 千葉発7:07 → 河辺着8:58
2号 河辺発16:30 → 千葉着18:09
2016年 快速 青梅マラソン号 
1号 千葉発7:07 → 河辺着8:58
2号 河辺発15:56 → 千葉着17:31
2015年 快速 青梅マラソン号 
1号 千葉発7:07 → 河辺着8:58
2号 河辺発15:56 → 千葉着17:31
2014年 ※中止になったので運転されていませんが、予定では、快速 青梅マラソン1/2号
2013年 快速 青梅マラソン号 
1号 新宿発6:38 → 青梅着7:34
途中停車駅:河辺、東青梅

3号 千葉発7:07 → 河辺着9:06
4号 河辺発15:54 → 千葉着17:31
途中停車駅:津田沼、船橋、市川、錦糸町、新宿

https://www.jreast.co.jp/hachioji/info/20121115/20121115_info05.pdf

 

2012年 快速 青梅マラソン号 
千葉発7:07 → 河辺着9:06
河辺発15:28 → 千葉着17:10
2011年 快速 青梅マラソン号 新宿発7:18 → 河辺着8:11
途中停車駅なし(ノンストップ)
2010年 普通 ※代表的なものをいくつか
9016H 青梅発10:27 → 立川着10:55
9117H 立川発11:02 → 青梅着10:27
9287H 青梅発12:53 → 奥多摩着13:37
9386H 奥多摩発13:57 → 青梅着14:48
など
この間 普通 が設定されていた模様。詳細がわかり次第反映予定
1981年 普通 青梅マラソン号
【新宿発着】
①新宿発8:19 → 青梅着9:30、青梅発15:39 → 新宿着16:50

【立川発着】
②立川発11:39 → 奥多摩着12:46、奥多摩発12:51 → 14:08
③立川発11:46 → 奥多摩着13:02、奥多摩発13:08 → 14:20

 

 

 使用車両、編成

1981年〜2010年は普通列車としての記録です。新宿方面からの列車については、2011年以降の快速列車化以降は中央線特急と共通の運用が続きます。2020年以降、E353系も2シーズン運用に就いているようですが、2024年では大宮所属の波動用編成が使用されていることから、今年含めて次年度以降もこの運用は続くと考えるのは自然かなと。
開催年 使用編成と編成両数
2024年 E257系9両編成(全席指定席)
2023年 E353系9両編成(全席指定席)
2022年 延期
2021年 延期
2020年 特急 E353系9両編成(全席指定席)
快速 E257系5両編成(全席指定席)
2019年 快速 青梅マラソン号 E257系9両編成(全席指定席)
快速 らくらく青梅マラソン号 E257系5両編成(全席指定席)
2018年 快速 青梅マラソン号 E257系9両編成(全席指定席)
快速 らくらく青梅マラソン号 189系6両編成(全席指定席)
2017年 E257系9両編成(全席指定席)
2016年 E257系9両編成(全席指定席)
2015年 E257系9両編成(全席指定席)
2014年 ※中止になったので運転されていませんが、予定は、E257系9両編成
2013年 E257系9両編成(全席指定席)
2012年 E257系9両編成(全席指定席)
2011年 E257系9両編成(全席指定席)
2010年 E233系4両編成など
この間 普通 が設定されていた模様。詳細がわかり次第反映予定
1981年 ①101系10両編成、②103系4両編成、③103系6両編成

・運用に入った形式は各種情報サイト、情報誌を参考にまとめたもので、運転日次第では異なっていた場合があります。

 

本日は、以上です。

 

参考ページ:JR東日本プレスリリース、大会公式ページ、鉄道コム、鉄道ホビタス

参考資料:JR時刻表、JTB時刻表(各年)

カバー写真:ブログ筆者撮影

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