撮り鉄、ついに鉄道事業者に晒されてしまうｗｗ

　まず、最初にお詫びすべきことがある。今回は福岡市営地下鉄で発生した事件を取り上げるが、私は福岡県に行ったことがないため、本稿に福岡県内で撮影された写真は一切登場せず、東京都・神奈川県・千葉県内で撮影した写真が登場する。

 

ホームドアから身を乗り出す「撮り鉄」　福岡市地下鉄、Xで“警告” | 毎日新聞

 

　福岡市交通局が、ホームドアから身を乗り出して撮影する撮り鉄の醜態を、画像付きでX（旧Twitter）に投稿したそうだ。福岡市交通局のこの取り組みは素晴らしいことだと思うが、欲を言えばモザイクはかけないで頂きたかったな。

 

　鉄道各社は今後、福岡市交通局のようにルールに違反した撮り鉄をモザイク無しでネット上に公開すべきである。これまでの鉄道各社の取り組みは、係員や公式ホームページを通した呼びかけや声掛けにとどまっていたが、過激派の撮り鉄にそれは通用しない。福岡市交通局がこれまで撮り鉄に荒らされていたという話は聞かないが、撮り鉄の扱い方がよくわかっているようで、非常に感心してしまった。

 

　それに比べてJR東日本は、鉄道業界ではトップクラスと言えるくらい撮り鉄に散々荒らされているというのに、未だに実力行使を行っていない。それどころか、撮り鉄を寄せ付ける列車を未だに走らせている。撮り鉄問題に限った話ではないが、少しは世間一般の声に耳を傾けてみたらどうだろうか。JR東日本が世間の声を無視して行った政策で唯一共感できるのは、京葉線通勤快速の廃止であるが、山手線の新駅に変な名前を付けてみたり、乗り心地が悪くトイレからの汚物を含んだ水が平気で客室に流れてくるような211系を延命したり、宇都宮線黒磯口の電車を3両編成に減車したりと、一般人の声すら聞いていないのだ。迷惑な撮り鉄を排除してほしいというのが世論であり、その世論を実現すればJR東日本側にとってもメリットだらけであるはずだ。

 

山手線で一番新しい駅。山手線には全部で30の駅があるが、横文字が入っているのはこの駅のみだ。

 

　ところで、撮り鉄は何故ホームドアから身を乗り出してしまうのか。その答えは、彼らがもつ写真に対する強いこだわりにある。鉄道というのは、撮影を前提に造られたものではないため、こだわりが強すぎると危険である。ただ、ご存知のとおり、ニュース沙汰になるような撮り鉄のこだわりは以上に強いのだ。

 

これは私が、横浜市営地下鉄ブルーラインのセンター北駅で、安全柵から身を乗り出さずに撮影した写真である。過激派撮り鉄にはこれでも満足できないのである。電車の顔の一部が安全柵に隠れてしまっているからだ。

 

　ホームドアや安全柵が無ければ、顔全体を隠さずに撮影できる。しかし、今後はホームドア設置が進むため、安全柵くらいは妥協できるよう、撮り鉄側にもアップデートが求められる。東急こどもの国線長津田駅にて。

 

　また、地下鉄線内ではこのような構図で撮影する撮り鉄も多い。ホームドア等から乗り出さなければ良いが、過激派は乗り出してでもこのような構図に仕上げようとする。ホームドアが設置されたら、私のような低身長は潔く諦めるべきである。この写真の浮間舟渡駅にも将来的にホームドアが設置されるため、私はあと何年か後にはこの構図での撮影が不可能となるだろう。まあもう浮間舟渡駅には行かないだろうというか、あまりにも撮り鉄の不祥事が多いためか、駅で一眼レフを構える気がなくなってしまった。

 

　安全柵があっても、黄色い線の内側からスマホを高く掲げれば、このような写真も撮れる。撮り鉄的にはこれは妥協構図に該当するのだろうが、一般的にはこれで妥協できない方がおかしいのである。東京メトロ東西線中野駅にて。

 

あえてホームドアが入る構図で撮影してみた。ホームドアの偉大さを感じる。JR常磐線各駅停車馬橋駅にて。