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鉄道で旅に出ませんか?というお誘いと鉄道旅の「むずかしさ」

コロナ禍で、旅行スタイルが変わったかと思いきや、2023年には2018年と比較して、旅行の移動手段として鉄道を使う人は増えました。
https://gallery.intage.co.jp/travel2023/

JR西日本がコロナ禍が少しおさまった時期に発売した「サイコロきっぷ」。現在でも人気を博していますが、発売当初はTwitterで大賑わいをしていました。

それでも、最近はめっぽうドライブ旅しかしていない、という場合も多いかと思います。実際、自分で旅行をする際も、気を抜けば(?)レンタカーを使いがちです。

鉄道で「スローな旅」を


いきなり表題に反しますが、新幹線を使う場合は、ファストな旅になります。一方で、在来線を使うと、場合によっては自動車よりもずいぶん時間がかかる「スローな旅」になることでしょう。

たとえば、大阪から金沢へ行く場合。これは鉄道が圧倒的に有利です。
北陸新幹線を使うと、2時間30分、自動車を使うと4時間以上かかるからです。

一方で、鉄道が不利になる場合も数多いはずです。


たとえば、名古屋から飛騨高山へ向かう場合。
鉄道もバスも所要時間は2時間30分ほどですが、費用はバスだと鉄道のおおよそ半額。
これでは、鉄道移動に価値を見出せるのは鉄道オタクか、バス酔いしやすい人、あとジャパンレールパスを持つ訪日外国人くらいでしょうか。


関西から白馬へスキーに行く場合はどうでしょう。
白馬はかつて、関西からの直通スキー列車「シュプール号」が運行されていました。しかし、今は昔。現在では夜行バスか自家用車で行かれる方が多いかもしれません。
(最近は神戸~松本の飛行機も飛んでいますが、一般的??)

白馬駅を通る大糸線のJR西日本の区間(糸魚川~南小谷)では、収益が悪化し、増便バスを走らせて実証実験を行っていますが、これを使うとバス旅に??

鉄道が不便な場合において、鉄道を使った旅にどのようなメリットがあるか考えてみます。

弁当も飲み物も買えない -1000点

普通列車はもとより、最近では多くの新幹線や特急列車から車内販売や自動販売機が消えてしまいました。
高速バスであれば、2時間に1回の休憩で食料調達や気分転換が可能です。
しかし、鉄道はどうでしょう。自由に買い物もできず、乗る前にセブンイレブンやNewDaysで買い込むしかほかありません。

もちろん、乗り込む前に買い込めばいいのですが、飛行機にくらべればホスピタリティの面で劣りますし、自家用車のように自由がきくわけでもありません。

座席保証がない普通列車・自由席 -500点

スローさを求めて鉄道いざ乗ると、座席が空いていない!なんてことがありえます。高い特急券を買っているのに、自由席座席があいていなければ元も子もありません。減点です。

きっぷの買い方使い方が複雑すぎる -1000000点

近鉄や東武であれば、ICカードで乗れる場合が多いですが、JRは違います。
・複雑怪奇なJRの予約サイトで検索
・複雑怪奇な受け取りルール
・JR各社をまたがってのICカード利用不可
・なぞの私鉄にまたがると、運賃計算が打ち切られる
・新幹線改札でどのきっぷを通していいかわからない

まだまだあるかと思います。JR側の都合だろ!なんとかしろ!という声はよくわかります。その通りだと思います。

運転しなくていい +1000点

乗ってるだけでいいですから、加点です。運転士さん車掌さんその他みなさんありがとう。

払い戻しても割とお金がかえってくる +20000点

飛行機とくらべて、キャンセル料が割安なことが多いです。飛行機が高すぎるのかもしれませんね。

鉄道という選択肢を「スロー」される前に

実は鉄道が悪いというより、日本特有の問題点も多いです。
ヨーロッパを鉄道で旅すると、一元的で直感的な予約サイトが整備されていたり、食堂車がついていたりと、日本よりも優れている点や、定時性では劣るなど、是々非々ではありますが、課題が異なります。

ただ、個人的にはJRの制度の複雑さが鉄道旅行離れを引き起こしていると考えています。
さまざまな議論がありますが、一旅行ブロガーとして、少しでもわかりやすくトラブルなく旅行をしていただけるような情報発信をしていければと考えています。

ご一読ありがとうございました!

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鉄道で旅に出ませんか?というお誘いと鉄道旅の「むずかしさ」|アオナミ ユウ