れーるノート

首都圏のレール輸送といずっぱこ

2024/11/9 尾久フェスティバル

11月9日の撮影分です。

 

この日は尾久車両センターへ。目的は6年ぶりの「尾久公開」です。

 

かつては11月の恒例行事だった尾久車両センターの一般公開「鉄道ふれあいフェスティバル」ですが、2018年の第18回を最後に6年開催がありませんでした。2019年は尾久駅構内改良工事のため中止、2020年以降は新型コロナウイルスの蔓延によりこの手の無料イベントが開催できなくなり、代わりに少人数・定員制の有料撮影会が主流となりました。

 

それから月日が流れて2024年。有料イベントと並行して各地の無料イベントが少しずつ開催されるようになってきまして、遂に尾久公開も復活と相成りました。

 

自分が最後に参加したのは2017年の第17回。尾久公開の最大の特徴は首都圏では珍しい非電化エリアで開催されるという点で、基本的に展示車両は無通電の状態となります。

 

 

ただ、展示車両はかなり充実しており、田端のEF65・EF81はもちろん、高崎からELやDLに加えて客車まで持ってきたり、各地の「のってたのしい列車」をかき集めてきたこともありました。

 


 

そんなわけで6年ぶりの開催となった尾久公開ですが、まず名称が「鉄道ふれあいフェスティバル」から「尾久フェスティバル」に変更となりました。また、従来のような入場フリーではなく、JRE MALLチケットでの時間指定・事前予約制となりました。無料ですが各入場時間ごとに定員が設けられたほか、地元民向けの北区・荒川区民専用枠が用意されていました。

 

特にニュースリリース等もなくしれっと発売が始まったので気付いた頃には一般枠が半分くらい埋まっていましたが、どうにか12:00入場のチケットは確保できました。

 

迎えた当日、X(旧Twitter)で先に入場している方々の投稿を眺めつつのんびりと尾久に向かい、駅前で暫し待機。15分ほど前に列形成が始まりまして、12時ぴったりに入場となりました。

 

6年ぶりの尾久公開、その間に配置車両の顔ぶれもだいぶ変わりました。非電化エリアでの開催という点は変わりませんので…、

 

当然この車両の出番となります。尾久車両センターが誇る国宝 キヤE195系です。

 

2020年に尾久へやって来たレール運搬車キヤE195系。これからの尾久公開はこの車両が主役ダア!!と思ったのも束の間、当時は新型コロナウイルスが大流行中でイベントどころの話ではありませんでした。

 

そんなわけで、配備から4年にしてようやく尾久キヤの晴れ舞台が実現しました。大役を任命されたのは検査入場を控えていたST-15編成。この4日後の11月13日に郡山総合車両センターに入場しています。

 

周囲にカラーコーンこそ設置されていましたが、割と接近できたので床下機器を撮りまくり。未だに整理が終わっていません。

 

資料集めがひと段落したところで他の展示車両の元へ。

 

キヤの前に佇むカシオペア色の怪しい車両。予備電源車のカヤ27-501です。電源車兼ラウンジカーのカハフE26-1が入場等で離脱した際に使用されるわけですが、運行回数が激減した現在では出番が全くなく、尾久車両センターに佇んでいます。

 

そんなカヤ27の前には、ひと際注目を集める機関車の姿。

 

EF81 80です。流れ星マークのついたEF81の現役機もとうとうこの80号機のみとなってしまいました。

 

その向かい側は保守用車のエリア。おなじみの保線車両たちに紛れて…、

 

尾久車両センター」と書かれた見慣れない車両。その正体は今年導入された大型車両移動機(アント)です。

 

尾久車両センター構内の入換を担うために導入されたこのアント。既に入換に使用されている姿が目撃されていまして、今後は現在構内入換に従事しているDE10を置き換える形になるのでしょうか…?

 

配置車両も入換方式も時代と共にどんどん変わっていきます。【尾】の区名札とアントの組み合わせも貴重なものになるかもしれませんね。

 

続いて尾久公開の名物の1つ、転車台の回転実演へ。DE10 1704が回されていました。

 

かつての高崎車両センターのDE10は基本的にエンドが固定されていまして、運用の都合で向きが変わった際にはこの転車台で修正していたわけですが、現在は向きが変わるような運用がほぼないので、転車台の出番もほとんどないのではないでしょうか。

 

さて、あっという間に閉場時間が近づいてきたので仕上げへ。

 

午後はなかなか天気が安定しませんでしたが、数分だけきっちりと晴れてくれる時間帯がありました。

 

秋の高い青空にキヤの黄色が映えます。美しい。

 

最後は入口付近に戻りまして…、

 

超望遠に付け替えて1枚。キヤE195系LT-3編成とオハネフ25 14+スシ24 506+オシ24 701。素晴らしい並びが実現しておりました。

 

展示車両ではないのですが、トイレの通路とは別に意味深なスペースが設けられていましたのでそこから撮影させていただきました。ちなみにLT-3編成の横にはカシオペアE531系の赤電も留置されていました。

 

貴重な並びに加えてロンキヤ用の給油設備も見ることができました。定尺キヤ用のものは旧田端運転所の南部機留線にあって外からでもよく見えますが、ロンキヤ用に関しては中に入らないと見られないので、いいものを撮影することができました。

 

ということで、ST-15だけ撮ったらすぐ帰るつもりだったのですが結局閉場直前まで居座ってしまいました。

 

久々の参加となった無料イベント、有料撮影会も楽しいですが、こういったお祭りのような雰囲気もいいですね。懐かしい気分になりました。

 

最後になりますが、開催していただいた関係者の皆さま、ありがとうございました。