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クアラルンプールからシンガポールまで鉄道で移動してみた【2023年2月23日】
こんにちは。げんきTRAVELです。
前回はマレーシアの首都クアラルンプール観光の様子を投稿しました。
今回は、超楽しかったマレーシアに別れを告げ、鉄道で最後の国シンガポールへ入国します。
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快適だったホリデイインをチェックアウトし、KLセントラルに到着。ここから鉄道でシンガポールに向かいます。
マレーシアとシンガポールは経済的にも文化的にも強く結びついているので、両都市を結ぶ鉄道も充実……と言いたいところなんですが、なんとこの区間は鉄道がめちゃくちゃ貧弱なんです。直通の高速鉄道のようなものはなく、少なくとも2回の乗り換えが必要な上に、途中は超遅いローカル線になります。大都市同士なのになんで…。
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まずはKLセントラルから高速鉄道ETSでKL郊外のグマス駅まで行き、そこからKTMインターシティというローカル線でマレーシア南端のジョホールバルへ。そこから「世界一短い国際列車」として知られるシャトル便でシンガポールに上陸します。おいおい勘弁してくれ。
鉄道がこんな様子なので、この2都市の移動では航空便が一般的です。エアアジアやスクートなどのLCCがものすごい本数飛んでいます。実際、クアラルンプール~シンガポール間は東京~福岡とか東京~新千歳と並ぶ、世界有数の混雑路線らしいです。
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説明が長くなりましたが、まずは近代的なETS電車でグマスまで行きます。ETSはペナン~クアラルンプールでも利用した高速鉄道です。
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グマス駅に到着。特に大きな街があるわけではありませんが、ここまでしか電化されていないので、ETSはここで終点になります。
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そして次に乗るジョホールバル行きがこちら。あまりのギャップに笑ってしまいますが、こちらがKTMインターシティ列車です。ここまで近代的でカッコ良かったマレー鉄道、ここで急にやる気なくなりました。
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とはいえボロいのは機関車だけで、客車はちゃんときれいで涼しいので快適です。周りは地元の人ばかりで、旅行者っぽい人は全くいません。KLからシンガポールを鉄道で行く人なんていないってことですね。
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列車はのんびりと発車し、マレーシアの熱帯風景がゆったりと流れていきます。涼しい車内で、ついウトウト。
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途中の田舎の駅で、地元の学生が大量に乗ってきて車内は一気にギュウギュウになりました。外国人の僕たちは珍しがられてアウェー感。本数の少ないローカル線ですが、学生の足になっているのは日本と変わらないようです。
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4時間半ほど乗って、まもなくジョホールバルに到着です。街に近づくと、カラフルな街並みが見えてきました。
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レトロなマレー鉄道の旅もなかなか素敵でした。ちなみに2024年現在、このグマス~ジョホールバル間で、線路の複線電化工事が進行中です。僕が乗った時も、新しい線路や建設中のホームを何回か目にしました。時期は不明ですがこれが完成すると、特急列車ETSがジョホールバルまで結ばれることになり、クアラルンプールから乗り換えなしで、現行の半分の時間で行けるようになります。めちゃくちゃ便利になりますが、こうしたレトロな列車は引退してしまうかもしれないので、ご興味のある方はお早めに。
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ジョホールバルは人口でこそペナンに負けていますが、超先進国シンガポールと接していることもあってかなり発展しています。駅はKL方面に行く人とシンガポールに行く人がいて非常に混雑しています。両替屋もあったので、余ったリンギットとシンガポールドルに交換。
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ってしまいました
駅はショッピングモールと直結しているので、乗り換えの暇つぶしにちょっと行ってみました。そこでハンバーガーを食べて腹ごしらえ。
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いよいよ、世界一短い国際列車に乗ってシンガポールに上陸します。その走行距離は2.1kmで、乗車時間は5分。橋掛けて歩かせてくれと思うレベル。
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とはいえ「国際」列車であることに変わりはないので、改札ではチケットとパスポートの両方が必要です。両国の住民は日常的にこの路線で国境越えをしているので、パスポートのスキャンなどが自動化されていましたが、僕たち日本人は自動改札では入れず、職員に通してもらいました。
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5分しか乗らないのに、なんと座席は指定です。国境を越えるので、人数をしっかり把握したいからでしょうか。
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ノロノロと出発した列車は、スピードを出すまでもなくあっけなく国境を越えました。人生5か国目のシンガポールに上陸です!!
シンガポール側はWoodlandsという駅で、ホームを出るとすぐに入国審査場です。ここはホームも構内も完全に撮影禁止。明るい北朝鮮とも呼ばれるシンガポール、こういうところはマジで厳しいので舐めてはいけません。
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入国はあっさり終わりました。ここWoodlands駅はシンガポールの地下鉄(MRTと言います)と接続していないので、市バスで駅に行く必要があります。
なお、このWoodlands駅はまもなく廃止される予定になっています。2026年に,、より近代的で地下鉄に直結したRTS Linkという新線が開通するので、風情あるこの国際列車に乗りたい方はここでもお早目に。
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やってきたバスはまさかの二階建てでした。マレーシアから列車で来た人達が多く利用するので、かなり混んでいます。
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利用したのは、トムソン・イーストコースト線のWoodlands Northという新しい駅。空港かと思うくらい広いです。この日は地下鉄でホテルに移動し、終了です。シンガポールの詳細は次回以降に書こうと思います。
ここまでお読みいただきありがとうございました。