道東一周旅行は3日目を迎えました。
朝に暴風吹き荒れる中、納沙布岬を訪問。
前日に乗るまいか迷った釧路湿原ノロッコ号に乗ることにしましたよ。
花咲線で釧路へ戻る
雨は止みました。
根室から釧路へ戻ります。
根室 11時08分 → 釧路 13時22分 根室本線 快速はなさき 釧路行き
往路と違うのは快速列車であるのと2両編成であること。
先頭は観光対応の改造を受けたキハ40形で、2両目がキハ54形。
キハ40の方は海側となる進行方向左側のボックスシートが指定席となっています。
キハ40 1779の車内。木を感じさせるデザインとなっています。
私はキハ54の方に乗車。
長時間乗車となると居住性はキハ54が勝るんですよね。
2両編成のため分散して乗車率は2~3割ほど。
快速はなさきの停車駅は厚床までの各駅と浜中、茶内、厚岸と終着の釧路です。
7駅通過で普通列車より10分ほど所要時間が短くなります。
車内でいただいたのは根室駅の駅弁、さんま丼弁当。
さんまとごはんが合う合う。
美味しかったです。
トラブルはありませんでしたが、2分ほど遅れて釧路に到着しました。昨日も遅れてたので、エンジン出力の弱いキハ40が先頭だとスジに乗れないようです。
さて、くしろ湿原ノロッコ号に乗り換えます。
くしろ湿原ノロッコ号に乗る。
釧路 13時35分 → 釧路湿原 13時59分 釧網本線 くしろ湿原ノロッコ4号 塘路行き
DE10を先頭に客車4両編成。
後ろ3両はオープンスタイルのトロッコ指定席車。
機関車寄り1両は普通の客車で自由席です。
自由席車両に乗車します。
自由席車両の車内。
床材の変更や機関車側貫通路の埋め込みがされているものの、ほぼオリジナルスタイルを保った50系客車。
これは貴重です。
出発前に軽くノロッコ号の沿革の説明がありました。
くしろ湿原ノロッコ号は1989年より運行を開始。
『ノロッコ』は、景観の良い区間で速度を落としてノロノロ走ることとトロッコ列車を掛け合わせた言葉。
1998年7月から現在の客車での運行となり、冬期を除いて釧路湿原観光の一役を担う観光列車として運行が続けられてきましたが、客車・機関車の老朽化を理由に来年の
2025年の運行が最後となる予定となっています。
定刻通りに釧路駅を発車。
客車列車ならではのゆっくりとしたスタート。
ノロッコ号は普通列車の扱いですが、遠矢駅を通過し、次の停車駅は釧路湿原駅です。
全区間をノロノロ走るのではなく、景観を気にしないところはそこそこ飛ばして走ります。
自由席車両にも車掌さんがやって来て、記念乗車証を配ってくださいました。感激。
釧路湿原に入り、旧岩保木水門について解説があり、ここでようやく徐行運転。
釧路湿原駅までの乗車ではこの1ヶ所だけでした。
景観のハイライトはこれからのようです。
線路沿いに木が生い茂っている区間が多く、湿原はあまり見えずに釧路湿原駅に到着しました。
釧路湿原駅で下車します。
次の網走行きまでは35分弱。
釧路湿原が見渡せる細岡展望台へ向かいます。
徒歩15分と案内がありました。
駅からまずつづら折り階段を上がります。
階段を上がりきると少し山道を上がり、
舗装された道路に出ます。
道路に出たところにはビジターセンターもあります。
200mほど進んで、展望台入り口の案内があるので右に入ります。
するとすぐに細岡展望台に到着。
少し急ぎ目で7分で着きました。
階段の登り等がきついため余裕を持って案内がされているようです。
この景色。 天気が残念…
どこか遠い国のサバンナかアマゾンのような光景が広がります。
阿寒岳などの山が背後に見えるはずなんですが、低い雲に覆われて見えませんでした。
10分ほど滞在して駅に戻ります。
引き続き釧網本線の旅。
釧路湿原駅の駅舎はログハウス風。
待合室の中に飲み物の自動販売機があります。
釧路湿原駅 駅データ
【駅名】釧路湿原 (くしろしつげん)
【開業】1987(昭和62)年8月8日 臨時駅 谷地坊主村駅として開業し二日間営業
【改称】1988(昭和63)年7月23日 釧路湿原駅に改称、夏~秋に営業する臨時駅
【常設駅化】1996(平成8)年12月1日
【構造】地平駅、1面1線
【設備】無人駅 改札・自動券売機なし 待合室あり
ホーム一面のみの棒線駅です。
釧路湿原 14時33分 → 網走 17時18分 釧網本線 普通 網走行き
少し待って網走行きがやってきました。
H100形の単行。
釧網本線はキハ54形500番台が主に運用されていましたが2024年3月ダイヤ改正より
H100形に置き換わりました。
金曜日ですが予想通り座れなかったのでかぶりつきスペース(前扉脇)へ。
旅行者が多いようですが全員が網走までは行かないでしょう。
釧網本線 路線データ
釧網本線は根室本線 東釧路駅から分岐して標茶、摩周、知床斜里を経由して
網走駅までの166.2kmを結ぶ地方交通線。
現在は優等列車の運行はなく、普通列車のみの運行ですが、春から夏にかけて釧路~塘路に『くしろ湿原ノロッコ号』、冬期には釧路~標茶に北海道唯一のSL列車『SL 冬の湿原号』など観光列車が運行される。
釧路~網走の普通列車1往復に『しれとこ摩周号』の愛称が付き、景観の良い区間で徐行運転を行うほか、スマートフォン等を用いたオーディオシステムでの観光案内を行っている。
全線を直通する列車は一日4往復。日中には5時間ほど間隔が開くことがあります。
2016年に発表された『JR北海道単独で維持することが困難な線区』に含まれています。
車窓左側が湿原がよく見えたようで、立ち位置の関係でろくに写真は撮れず。
折り返し準備をしていました。
復路は制御機能付きの客車が先頭となります。
標茶駅に到着。
数人が降りていきましたが、車内はまだ混雑。
磯分内駅。
湿原が終わったあとも、線路は防雪林に囲まれて景色はあまり見えません。
摩周に到着し、ここで多くの観光客の下車がありました。
とりあえず着席できました。
貨車駅舎の美留和駅。
川湯温泉駅でも5名ほどが下車。
10年前はほぼ同じ時刻の観光普通列車で、足湯のある川湯温泉駅で停車時間がありましたが、この列車はすぐに出発してしまいます。
川湯温泉駅では釧路方面に、緑駅では網走方面に折り返し列車が設定されています。
峠を下りると、それまでの沿線よりは景色が開けてくるようになりました。
知床斜里駅。
こんな果ての地(失礼)からも国鉄時代には根北線という支線が延びていましたが、
開業からわずか13年の1970年に廃止となっています。
浜小清水駅を出ると、右にオホーツク海、左に濤沸湖に挟まれた地帯を走行します。
冬期休業の臨時駅、原生花園駅。
草原地帯に野花が原生する小清水原生花園の最寄り駅です。
オホーツク海がよく見えて来ました。
海に近く、木造の駅舎が素敵な駅、北浜駅。
駅舎ではカフェが営業しています。
このあたりから網走市街に近い駅となります。
釧路湿原駅から2時間45分。定刻通りに網走駅に到着しました。
H100形はこれまでのキハ54形比でとにかく座席が少なく、釧網本線は乗車時間が長いので、座れれば天国、座れなければ地獄といった様子。多客期は注意です。
路線はこの先、石北本線と名前を変えます。
かつてはオホーツク海沿いに湧別方面へ勇網線の分岐駅でした。
特急オホーツク・大雪に転用されたキハ283系。
オホーツク4号が出発を待っていました。
網走駅。
10年前はスルーして北見で泊まりましたが、今回は網走で一泊。
網走駅は網走市街の外れにあるので注意。(一駅手前の桂台駅の方が中心に近い)
駅前で宿泊等する方は、飲食店の多い繁華街へは少々歩くことになります。
路線バスも本数が多くはないです。
さて次回、旅の最終日は石北本線を乗り通します。
お楽しみに。