「回らない山手線」乗車の思い出 その3 | あさかぜ1号 博多行
2024-11-03 08:07:44

「回らない山手線」乗車の思い出 その3

テーマ:鉄活動日記 思い出編

5年前の高輪ゲートウェイ・品川両駅付近での再開発に伴う山手・京浜東北線の線路切替工事による臨時ダイヤで走ったレアな列車の乗車の思い出、最終回です。

「大崎発上野行」山手線外回り電車で上野駅に到着してしまえば、この日の乗り鉄の目的のかなりの部分は達成してしまったようなものです。
ただせっかくここまで来たので、こちらもこの時の臨時ダイヤならではのレアな運転形態である「田町止まりの京浜東北線」に乗ることにしました。
上野駅止まりの山手線外回り電車で14:41に上野駅3番線に到着し、駅員さんの誘導でホーム反対側(4番線)に移動しました。
この日の運転計画によれば、田町以北の京浜東北線の運転間隔は、山手線の折返し運転中はほぼ通常程度ということだったようですが、実際には東十条以南は一部間引きされていたのか10分ほど待ってようやく田町行が到着、乗り込みました。
上野駅構内では、品川駅や横浜方面へは上野東京ラインを利用するようにという案内が繰り返されていましたが、やはり上野東京ラインの通過駅へ向かう利用客も多いようで車内は混雑していました。
私の乗車した田町行は14:51に上野を発射しました。車内アナウンスの方は、もともと「田町行」の案内の設定が用意されていたのか、次駅案内は自動放送で行われ、これに車掌が肉声で乗り換えの案内などをフォローする形になっていました。
当日の運転計画では、15:00~15:20にかけて京浜東北線東十条ー田町感も一時的に運転見合わせになると予告されており、できればその時間までに京浜東北線を降りてしまいたかったのですが、ここまでの間に見込みよりもいろいろと時間がかかり、乗車中に運転見合わせ時間を迎えてしまうことになりました。
乗車した田町行は東京駅を発車したところで15時を迎えましたが、結局新橋に到着したところで運転見合わせとなり、13分ほど停車ののち運転を再開、田町駅には15:21の到着となりました。
田町駅では再び駅員さんの誘導をいただき、折り返し乗車のためここでも改札を出入りします。
到着した時点ではまだ山手線の周回運転が再開されていなかったため、田町駅はJR線に限って言えば他線との接続のない行き止まりの終点になっていました。
そのため駅構内には、品川・横浜方面へは一度新橋まで戻ってから東海道・横須賀線を利用するようにという案内が繰り返し流れていたほか、田町駅から徒歩数分のところにある都営地下鉄浅草・三田線の三田駅からの振り替え乗車の利用を推奨する案内もされていました。
やはりこの駅でも目的の駅への生き方を駅員さんに質問している人は多かったようで、大森駅など普段なら山手・京浜東北線一本でサクッと移動できる駅へも面倒な乗り換えが必要になるケースが多いことに、この時の切替工事の影響の大きさが感じられました。

田町駅からは、15:35発の京浜東北線大宮行に乗車して上野駅へ向かいます。田町止まりの京浜東北線がこの日限定のレアな列車なら、田町始発の京浜東北線も貴重な存在です。(山手線には早朝に数本田町始発の定期列車が存在します)
再び駅員さんに誘導していただき、ちょうど折り返し作業を済ませて京浜東北線北行ホームに入選してきたE233系に乗り込みました。
乗車してしまえばあとはいつも通りの大宮行電車という感じで、自動放送も通常使用されているものがそのまま使われているようでした。ただ、田町駅を発車する時にはやや少なめだった乗客も、新橋・有楽町と停車していくにつれ少しずつ混雑が増していったようでした。
田町からの京浜東北線は15:51に上野駅に到着。ここでこの日の山手・京浜東北線の乗り鉄最後の乗車列車となる上野始発の山手線内回り電車に乗り換えます。
京浜東北線には普段から早朝に上野始発の電車が1本あるものの、山手線の上野始発はもちろんこの日限定で、これもまた貴重な乗車体験になります。
上野駅の山手線内回りホームである2番線に(おそらく)鶯谷方の引上線から入線してきたE235系は15:56頃に上野を発車。上野発車時の車内はそれほど混雑していなかったようですが、池袋駅が近づくにつれやはり少しずつ混雑してきたようです。
山手線は当初計画通り16時から周回運転が再開されたので、車内アナウンスも通常通りの自動放送で行われ、駅のアナウンスもほぼ普段通りの内容に戻りつつあるようでした。
私の今回の乗り鉄はこの内回り電車が高田馬場に到着したところで終了となり、あとは西武戦で帰路に就いたのでした。

この日の高輪ゲートウェイ駅新設や品川駅付近の再開発に伴う大規模な工事運休は、事前にマスコミでも大々的に取り上げられていましたが、終わってみると特に大きなトラブルがなかったためか、当日夕方や翌日朝のニュースの扱いは予想よりもかなり小さかったような気がします。(同日の高輪ゲートウェイ駅の報道公開はそこそこ話題にはなっていたようでしたが)
ただ、乗り鉄中に目にした範囲に限っても、山手・京浜東北線が一部区間とはいえ長時間泊まることが、日常の足として使うにせよ観光客が利用するにせよ、結構な不便をもたらすことが再認識できたような気がします。
一方、鉄道ファン目線で言えば、上野での山手線の折り返し運転や京浜東北線の田町折り返しなど、この日限定の貴重な列車が走ることになり、一つの記録としての価値はそれなりにあったのではないでしょうか。

それにしても、高輪ゲートウェイ駅に隣接した「高輪ゲートウェイシティー」、いよいよ街びらきが近づいてきたようですが…
高輪ゲートウェイという駅名、駅開業から4年半を経た今もなお、何だかまだなじめないでいるのは私だけなんでしょうか。

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