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▲30000形『EXE α』30051編成(4連)+30251編成(6連),「特急モーニングウェイ80号 新宿」行(0980列車 小田原駅7:10発-新宿駅8:40着)。30051編成,30251編成のリニューアル工事は平成28年12月に竣工。両編成は4連・6連のトップナンバーで,リニューアル工事施工1編成目で平成29年3月から営業運転を開始しました。
本系列は小田急の特急車両で一番座席定員が多い車両で,朝夕に運転される特急「モーニングウェイ」・「イブニングウェイ」で本領を発揮しています。
▲3000形3087編成(10連 5次車),「快速急行 新宿」行(3618列車 藤沢駅7:32発-新宿駅8:41着,藤沢駅-相模大野駅間急行(1618)列車)。平成17年7月竣工の3659編成(8連)に令和元年10月に新製した中間電動車1両・中間付随車1両を小田原駅方から2両目・3両目に組み込む形で10連固定編成化,改番が行われました。8連:3659‐3609‐3709‐3759‐3859‐3809‐3909‐3959,10連:3087‐3037‐3137‐3187‐3287‐3237‐3337‐(3387‐3437)‐3487,()内が10連用中間車。増備の中間電動車は6連→10連化での新製車と同様に全密閉式への交換により捻出された開放型主電動機を転用,開放型で統一されました。
5次車から全乗降扉上部に液晶ディスプレイ式車内案内表示装置設置へ変更されました。
▲4000形4056編成(10連 1次車),「通勤準急 松戸」行(4318列車 本厚木駅7:31発-松戸駅9:33着,代々木上原駅-松戸駅間743E列車)。当編成は,小田急では初めてJR東日本新津車両製作所(現 総合車両製作所新津事業所)で製造されました。
▲5000形5054編成(10連 2次車),「快速急行 新宿」行(3118列車 小田原駅7:04発-新宿駅8:48着,小田原駅-新松田駅間急行(1118)列車)。令和2年に総合車両製作所横浜事業所で製造されました。5000形は川崎重工(現川崎車輌),日本車輌製造,総合車両製作所横浜事業所の3社で製造されますが,台車は日本車輌製造のNS台車を採用しています。
▲3000形3655編成(8連 4次車),「各駅停車 新宿」行(6524列車 本厚木駅7:35発-新宿駅9:05着)。4次車では乗降扉上部の車内案内表示装置が15インチ液晶ディスプレイ式1台に変更され,千鳥配置されました。その後,2画面化と17インチ横長タイプへ交換されています。
▲8000形8058編成(4連)+8000形8258編成(6連),「通勤急行 新宿」行(3816列車 小田急多摩センター駅8:10発-新宿駅8:50着,小田急多摩センター駅‐新百合ヶ丘駅間3916列車)。8058編成は平成23年4月に車体更新・機器更新が完了。両先頭車の車椅子スペースに設置されていた折りたたみ式腰掛を省略,車椅子乗降用スロープを収納に変更。
8258編成は8000形VVVFインバータ制御改造3本目として平成16年11月に車体更新・機器更新が完了。機器類は3000形3次車~との共通化が図られました。主電動機は三相交流かご形誘導電動機に交換,客室内の主電動機点検蓋を撤去。電動車比率の変更(4M2T→3M3T,デハ8000形(8400番代)→サハ8050形)など。新宿方先頭車クハ8250形の電気連結器2段化は車体更新・機器更新完了後に後追いで施工されました。
▲小田急ではかつて一般車両の異なる車型による併結運転が日常的に行われていましたが,平成24年3月ダイヤ改正で一般車両の分割併合は廃止され,異なる車形の併結運転は徐々に数を減らしてきています。写真は数を減らした異なる車形の併結運転による8000形8063編成(4連)+3000形3258編成(6連 2次車),「快速急行 新宿」行(3620列車 藤沢駅7:42発-新宿駅8:51着,藤沢駅-相模大野駅間急行(1620)列車)で複々線で8000形8051編成(4連)+8000形8000形8252編成(6連),「快速急行 唐木田」行(3703列車 新宿駅8:17発-唐木田駅8:58着)と離合します。
▲8000形8063編成(4連)+3000形3258編成(6連),「快速急行 新宿」行(3620列車 藤沢駅7:42発-新宿駅8:51着,藤沢駅-相模大野駅間急行(1620)列車)がJR東日本E233系2000番代マト19編成(10連),「各駅停車 綾瀬」行(6012列車 向ヶ丘遊園駅8:02発-綾瀬駅9:17着,代々木上原駅-綾瀬駅間819K列車)と並走し追い抜いていきます。
▲5000形5058編成(10連 3次車),「快速急行 新宿」行(3120列車 小田原駅7:19発-新宿駅8:58着,小田原駅-新松田駅間急行(1120)列車)。一般車両の新たな標準仕様として増備が進む5000形。撮影時点で10連12本が活躍しています。安全対策として,前面・側面衝突の際に十分な空間を確保した構造とし,先頭車と隣接する中間車(1・2号車,9・10号車)の連結面に衝撃吸収装置(アンチクライマ)を備えています。先頭車前面窓のワイパーは3つあり,通常使用する電動ワイパに加え予備の補助ワイパを装備。車掌台側に手動のワイパも備えています。
乗務員室は「クールに落ち着きのある,憧れの仕事場」をコンセプトに,前面視認性と機器操作性,スイッチ類の配列や乗務員室窓の開口幅拡大による車掌の出発監視作業性向上に配慮しています。運転台は3000形から続く左手操作式のワンハンドルマスコンを採用。3000形と同じく貫通路が無く計器類の画面を収めたパネルを広く取っています。3000形では運転席を中央寄りに設けていましたが,5000形は左寄りに戻りました。計器類は4000形増備車で採用された液晶画面で表示されます。
列車情報管理システムは次世代型のN-TIOSが初採用され,イーサネット伝送による大容量データ通信型となり,基幹伝送のループ化・二重化により信頼性向上が図られました。
▲1000形1067編成(4連)+1000形1069編成(4連),「各駅停車 新宿」行(6212列車 向ヶ丘遊園駅8:36発-新宿駅9:14着)。1067編成は平成30年7月,1069編成は令和2年3月にそれぞれ車体更新・機器更新が完了。1000形の車体更新・機器更新は160両(ワイドドア車1500形を除く)が予定されていましたが,計画変更となり98両(4連・10連各7本)に施工され令和4年に終了しました。未施工車は1500形とともに廃車されました。
機器更新では,小田急と三菱電機が共同で開発した大容量フルSiCパワーモジュールを適用した主回路システムを搭載したVVVFインバータ制御装置を世界で初めて搭載しています。主電動機は全密閉外扇式三相誘導電動機へ交換されています。ブレーキ装置を電気指令方式へ変更。冷房装置は能力を向上したものへ換装,補助電源装置,電動空気圧縮機なども低騒音型のものに交換されました。4連編成では,デハ1100形のVVVFインバータ制御装置をデハ1000形に集約,補助電源装置を換装し機器配置を改めています。
車体修理では,小田急のラインカラーであるロイヤルブルーの帯からインペリアルブルーの帯に変更,表示器は車外は幕式からフルカラーLEDへ変更,車内は各乗降扉上部に17インチ横長タイプの液晶画面を2画面備えました。妻窓の廃止,車外スピーカーの設置。前照灯のLED化。
内装はベージュを基にした木目調の内装に,座席は青色系が基本となり,座席の寸法拡大や袖仕切の大型化が行われました。運転台はデスクタイプに一新,左手操作のワンハンドルマスコンに変更。先頭車の電気連結器の2段化,台枠下部覆いの形状変更。
4連編成4本は箱根登山電車小田原駅-箱根湯本駅間で運用に就いているため,小田急線内で見かける機会は少なく写真のように2編成併結した8両での運用や,3000形・8000形6連編成と連結し10両での運用に就くなどに限られています。
▲複々線の急行線を走行する8000形8053編成(4連)+8000形8253編成(6連),「回送」と緩行線を走行する5000形5052編成,「回送」。複々線を巧みに利用した運転方法ですが,急行線・緩行線両側を「回送」列車が並走するのは珍しいと思われます。
▲上り急行線を快走する3000形3084編成(10連 6次車),「急行 新宿」行(1204列車 新松田駅7:37発-新宿駅9:06着)。3662編成(8連 平成17年11月竣工)を令和元年12月に編成組替を実施,新製されたデハ3400形3434+サハ3350形3384の2両を小田原・藤沢駅方から2両目・3両目に組込,既存車の車両番号が変更されました。