コルゲート車体の軽量ステンレス車両【その2】 東武9000系 南海9000系 東武10000系 京王7000系

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この記事は【その1】の続きです。

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今回は、現在通勤型車両の主流の一つになっている軽量ステンレス車体の黎明期に登場した、コルゲート付きの車両を6形式取り上げ、2回の記事にまとめています。

取り上げた車両の他に、地方私鉄に譲渡されて運用されている車両もありますが、今回は導入当初から現在まで同じ路線で運用されている車両のみを選んでいます。

今回の記事に掲載した列車は、次の動画でご覧いただけます。

youtu.be

東武9000系

東武9000系は1981年から導入された車両で、軽量ステンレス車体のほか、AFEチョッパ制御、回生ブレーキなどの新機軸を盛り込んでいます。

東急8090系と同じビードプレス車体の導入も検討されましたが、当時東武の車両を製造していたアルナ工機などでも製造可能とするため、コルゲート付きの車体になりました。

ふじみ野駅

窓下にマルーンのストライプを巻き、側面は前世代の8000系などの田の字窓から1段式下降窓に変わっています。

ふじみ野駅

9000系は地下鉄有楽町線との直通運転用に導入され、現在は有楽町線のほか副都心線を経由して東急東横線、みなとみらい線まで直通しています。

9107編成には「東上線開業110周年記念」のヘッドマークが掲出されていました。

朝霞駅

9000系の最終増備車9108Fとマイナーチェンジ車の9050型は、ビードプレス車体に変わっています。

和光市駅

東武では地下鉄日比谷線直通用20000系でもビードプレスタイプの軽量ステンレス車体を採用しています。

東武20000系(20400型)の動画は、こちらからご覧いただけます。

東武20000系

南海9000系

南海9000系は1985年から導入された南海線向けの軽量ステンレス車両です。

それまでのステンレス車は全て高野線に導入されていましたが、9000系から南海本線もステンレス車両になり、現在まで続いています。

天下茶屋駅

登場当初は窓下にグリーンのストライプを巻いていましたが、現在はブルーとイエローの現行標準色に変わっています。

紀ノ川駅

2019年からリニューアル工事が始まり、走行機器がVVVFインバータ制御に更新されています。

9000系は6両と4両編成があり、6両は単独で運用され、4両は2本連結して8両編成や11000系「サザンプレミアム」とも連結されることがあります。

天下茶屋駅

次世代の1000系は南海線と高野線の共通仕様になり、引き続き軽量ステンレス車体が採用されましたが、塗装が施された仕様になっています。

南海1000系

東武10000系

東武10000系は1983年から導入された車両で、9000系とは異なり地下鉄に直通しない列車で運用されています。

2両、6両、8両、10両編成が存在し、10両編成は東上線、それ以外は東武スカイツリーラインなどで運用されています。

下板橋駅

車体側面は9000系とよく似ていますが、エアコンのカバーが連続していないなどの違いがあります。

大山駅

東上線の10000系はリニューアルが行われていないため、表示幕式の種別、行先表示器が残っています。

坂戸駅

リニューアルを受けた10000系は前面にスカートが追加されたほか、種別や行先表示器がLEDに変わっています。

堀切駅

東武スカイツリーライン浅草駅〜北千住駅間の普通列車では、10000系のコルゲート車をよく見かけます。

鐘ヶ淵駅

10000系は1988年の導入分からビードプレスタイプの車体に移行しています。

東武10030型

東武では次の世代の地下鉄半蔵門線直通用30000系まで軽量ステンレス車体が採用されました。

東武30000系の動画は、こちらからご覧いただけます。

東武30000系

その次の世代の50000系からはアルミ製車体に変わっています。

東武50000系

京王7000系

京王7000系は1984年から導入された車両で、京王線系統では初めてのオールステンレス車両です(井の頭線では1962年から3000系が運用)。

2両、4両、6両、10両編成が存在し、京王ライナーや都営新宿線への直通運用を除く特急から各駅停車まで幅広く運用されています。

北野駅

2024年は登場から40年が経過したことを記念し、「7000系 40周年」の記念ヘッドマークが掲出されていました。

京王稲田堤駅

登場当初は窓下にエンジのストライプを巻いていましたが、現在はピンクとネイビーの現行標準色に変わっています。

京王片倉駅

京王7000系(初期型)の動画は、こちらからご覧いただけます。

初期型はコルゲート車体でしたが、後期型はビードプレス車体に変わり、全体的にスッキリしたフォルムになりました。

北野駅

京王では次の世代の8000系でもビードプレスタイプの軽量ステンレス車体を採用しています。

京王8000系(GTO-VVVF車)の動画は、こちらからご覧いただけます。

京王8000系

現在の最新鋭5000系は"sustina"と呼ばれる総合車両製作所(J-TREC)製のフラットなステンレス車体になっています。

京王5000系の動画は、こちらからご覧いただけます。

京王5000系

まとめ

どの車両も1980年代生まれで、経年40年程度が経過しています。

これまでは各社で主力車両として運用されてきましたが、今後の動向は差が出てきそうです。

以下、置き換えの早そうな順に並べてみました。

 

京成3600形は残り2本となっているため、いつ置き換えが完了してもおかしくない状況です。

京王7000系は2026年から新形式2000系の導入により、4両、6両の分割編成から本格的な置き換えが始まる見通しです。

東武9000系は後継車両の導入に向けた新型車両の設計に着手することが発表されており、数年内に置き換えが始まる見通しです。

東武10000系は、新形式80000系導入により野田線の車両が引退する予定になっています。

それ以外の10000系はより古い8000系もまだ残存しているため、当面運用が続くものと思います。

南海6200系50番台と9000系は、走行機器を含む大規模なリニューアルが施工されていることから、今後も主力車両として運用されることが見込まれます。

 

以上、コルゲート車体を持つ軽量ステンレス車体を持つ6形式を取り上げてみました。

このような鉄道会社をまたぐ動画や記事を作るのも面白いので、いずれ他の切り口でも取り組んでみたいと思います。

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