<今回はこの草地を造ります>
◆地表面の工作が済んだら無駄になるのを覚悟に
地表面の塗装をします。
この後の作業を考えるとほぼすべてが無駄になる作業です。
なぜなら
草の材料で覆われてしまうからです。
でも、もしちょっとでも見えた場所が未塗装だったら、、、
そう考えると塗装作業は省略出来ないんです。
まぁ、製作者のこだわり、ってとこですね。
もしこの作業を真似る方がいらしたら、省略可です。
◆地表面の塗装は、水性アクリルカラーを使います。
それは、室内作業ですので「臭い対策」のためなのですが、
作業のしやすさからもお勧めします。
今回は、というか、毎回ですが、
地表面の塗装は「セールカラー(85)」という色を使います。
これは帆船の帆の色ということですかね。
かなり明るいベージュ色です。
◆地表面の塗装が乾くまでの間、草造りをします。
使用する材料は百均で売っている「マジッククロス」です。
<今回使用したのは商品名「万能ふきん」>
「レンジふきん」「万能ふきん」なんて名称でも販売されていますが
いわゆる化学雑巾で、毛足の長いフキンです。
台所のレンジまわりの油汚れなんか用のものですが
色々な色のものが販売されていますが
使用するのは白色です。
草にするのだから黄緑色なんて思うかもしれませんが
色付きのものを使うと鮮やかに仕上がりすぎて失敗します。
信じない人は試してみてください。後悔しますので。
◆まず、このフキンを水に濡らします。
そしてきつく絞ったら周囲3方向をカットします。
このマジッククロスはA4サイズくらいの大きさで販売されていますが
この布の性質上、2枚重ねになってますので
周囲3方向の縫い合わせてあるところをカットしてA4の2倍に拡げます。
ビニールシートなんかを拡げたら
その上にこの濡れたフキンを拡げ塗装を開始します。
使う塗料は先ほどの水性アクリル塗料
商品名は「水性ホビーカラー アクオス」です。
色は同じく「セールカラー」
この塗料を溶剤で10倍くらいに薄め
お役御免になった歯ブラシで叩くように塗装していきます。
<使用済みの固めの歯ブラシで塗装します>
<叩くように、生地に染みこませながら塗装します>
◆草の色は均一ではありません
よって「色むら」なんか気にせずに全体を塗り上げます。
次に、
このセールカラーの塗料が乾く前に黄緑色を重ね塗りします。
使用したのは「イエローグリーン(16)」色です。
この色をセールカラーの上にちょうど良いあんばいに塗り重ねていきます。
この塗装作業をしていると、先に塗ったセールカラーが溶けて
黄緑色と混ざりますので、自然の草らしい色合いに仕上げます。
この作業こそ、作業者のセンスが問われるのです。
<黄緑色の重ね塗り 様子をみながら重ねていきます>
◆水性アクリル塗料は1時間くらいすると半乾きになりますので
この段階で毛を起こしておきます。
私は金ブラシを使っていますが、固めの歯ブラシでも大丈夫です。
塗料で寝てしまっている起毛を起こします。
塗料が固まってからだと力作業になりますのでご注意ください。
<金ブラシで毛を立てます 毛が立つとリアルになります>
◆ここまでの作業が終わったら、後は乾かすだけです。
一晩寝かせれば充分です。
翌日、出来上がった草地シートをハサミで必要な大きさにカットし
池の周囲に透明ボンドを塗って貼り付けていきます。
とても簡単に、そして丈夫な草地が出来上がります。
<乾燥中! 色は均一ではありません 自然の情景ですから>
貼り付けた草地は継ぎ目の色が違って色の段差が出来ます。
そこは薄く溶いた黄緑色を歯ブラシで重ね塗りをしてぼかします。
この草地、とても丈夫ですから見学者の子供に触られても問題なし。
なんたって、台所用フキンですから丈夫なんです。
公開運転が多いモジュールレイアウトには最適な草素材なんです。
<つなぎ目の色の段差、ありますよね このあと修正します>
次は、いよいよ次は池に水を入れて完成まで!