<今回はこの草地を造ります>

 

地表面の工作が済んだら無駄になるのを覚悟に

地表面の塗装をします。

この後の作業を考えるとほぼすべてが無駄になる作業です。

なぜなら

草の材料で覆われてしまうからです。

でも、もしちょっとでも見えた場所が未塗装だったら、、、

そう考えると塗装作業は省略出来ないんです。

まぁ、製作者のこだわり、ってとこですね。

もしこの作業を真似る方がいらしたら、省略可です。

 

地表面の塗装は、水性アクリルカラーを使います。

それは、室内作業ですので「臭い対策」のためなのですが、

作業のしやすさからもお勧めします。

今回は、というか、毎回ですが、

地表面の塗装は「セールカラー(85)」という色を使います。

これは帆船の帆の色ということですかね。

かなり明るいベージュ色です。

 

地表面の塗装が乾くまでの間、草造りをします。

使用する材料は百均で売っている「マジッククロス」です。

 

<今回使用したのは商品名「万能ふきん」>

 

「レンジふきん」「万能ふきん」なんて名称でも販売されていますが

いわゆる化学雑巾で、毛足の長いフキンです。

台所のレンジまわりの油汚れなんか用のものですが

色々な色のものが販売されていますが

使用するのは白色です。

草にするのだから黄緑色なんて思うかもしれませんが

色付きのものを使うと鮮やかに仕上がりすぎて失敗します。

信じない人は試してみてください。後悔しますので。

 

まず、このフキンを水に濡らします。

そしてきつく絞ったら周囲3方向をカットします。

このマジッククロスはA4サイズくらいの大きさで販売されていますが

この布の性質上、2枚重ねになってますので

周囲3方向の縫い合わせてあるところをカットしてA4の2倍に拡げます。

 

ビニールシートなんかを拡げたら

その上にこの濡れたフキンを拡げ塗装を開始します。

使う塗料は先ほどの水性アクリル塗料

商品名は「水性ホビーカラー アクオス」です。

色は同じく「セールカラー」

この塗料を溶剤で10倍くらいに薄め

お役御免になった歯ブラシで叩くように塗装していきます。

 

<使用済みの固めの歯ブラシで塗装します>

<叩くように、生地に染みこませながら塗装します>

 

草の色は均一ではありません

よって「色むら」なんか気にせずに全体を塗り上げます。

次に、

このセールカラーの塗料が乾く前に黄緑色を重ね塗りします。

使用したのは「イエローグリーン(16)」色です。

この色をセールカラーの上にちょうど良いあんばいに塗り重ねていきます。

この塗装作業をしていると、先に塗ったセールカラーが溶けて

黄緑色と混ざりますので、自然の草らしい色合いに仕上げます。

この作業こそ、作業者のセンスが問われるのです。

 

<黄緑色の重ね塗り 様子をみながら重ねていきます>

 

水性アクリル塗料は1時間くらいすると半乾きになりますので

この段階で毛を起こしておきます。

私は金ブラシを使っていますが、固めの歯ブラシでも大丈夫です。

塗料で寝てしまっている起毛を起こします。

塗料が固まってからだと力作業になりますのでご注意ください。

 

<金ブラシで毛を立てます 毛が立つとリアルになります>

 

ここまでの作業が終わったら、後は乾かすだけです。

一晩寝かせれば充分です。

 

翌日、出来上がった草地シートをハサミで必要な大きさにカットし

池の周囲に透明ボンドを塗って貼り付けていきます。

とても簡単に、そして丈夫な草地が出来上がります。

 

<乾燥中! 色は均一ではありません 自然の情景ですから>

 

貼り付けた草地は継ぎ目の色が違って色の段差が出来ます。

そこは薄く溶いた黄緑色を歯ブラシで重ね塗りをしてぼかします。

 

この草地、とても丈夫ですから見学者の子供に触られても問題なし。

なんたって、台所用フキンですから丈夫なんです。

公開運転が多いモジュールレイアウトには最適な草素材なんです。

 

<つなぎ目の色の段差、ありますよね このあと修正します>

 



次は、いよいよ次は池に水を入れて完成まで!