観光特急 あをによし に乗って京都から奈良へ | まだだ、まだおわらんよ・・・
2024年10月24日

観光特急 あをによし に乗って京都から奈良へ

テーマ:鉄道・近鉄

14時25分着の「あをによし」第5便は折り返し14時40分発の同第6便となります。

 

車内清掃も終わって、

 

扉が開いて車内に入ります、勿論今回が初めてです。

 

奈良方面行きの場合、進行方向左側の座席は斜めに配置、それに合わせてテーブルは三角形。

 

右側は正面に向かい合ったボックスシート、テーブルも一般的な四角形。

 

座席の色は落ち着いた緑黄色、

あをによしの名前の由来については以前にも少し触れましたが奈良にかかる枕詞から、

「青丹(あをに)よし 奈良の都は 咲く花の におうがごとく 今盛りなり」

 

「青丹」は岩緑青という奈良周辺で採取された孔雀石から作られた日本古来の緑色、今でいうと苔色、モスグリーンに近い色の顔料を指します。

元来日本語における「青」は青葉・青林檎・青虫・青信号と、いずれもブルーではなくてグリーンのものを表わしています。

 

つまり、奈良の都の美しい樹々の緑を称える意味でこの枕詞になったということです。

 

「青丹よし」の色はこの電車の車体の外装ではなくこの座席の方に反映されていたんですね。

 

と、ここまでの書き出しだけだと、なんだか無断で車内に侵入して御託を並べてだけいるヤバいヤツみたいな展開になってますがそんなことはなく、座席はちゃんと取っていて、

 

今回ネット予約してあった席はこちらの6Aと6Bの座席、

(参照:近鉄チケットレス特急券発売サービスサイト購入画面から)

 

前々から乗ってみたかった「あをによし」

ところが1日1往復だけの大阪難波発着便はなかなか空きが無い、

 

そこで京都方面に出かける機会を見計らって、大阪を経由しない京都-奈良間の平日の中途半端な時間帯を狙ってみたところ確保することに成功。

 

お向かいは空席、ここで疑問がわくのはおひとりさまなのに2座席分、

 

列車の発車前には「この列車は全席座席指定となります、なお満席となっていて今からのご乗車はできません」的なアナウンスもあり、

満席の筈なのにどうしてお向かいが空席かというと、

ツイン席の購入については上記のようなルールになっているから(参照:近鉄チケットレス特急券発売サービスサイト購入画面より)

 

方向を変えることのできない固定レイアウトの座席でもあるので、

プラス子ども一人分として2席分購入することで見ず知らずの人と相席にはならないように配慮されているんですね。

 

2人分購入といっても、大人210円に子ども料金110円なのでプラス320円、特急料金の780円と合算してもプラス1,100円、個人的にはこの車両のサービス内容からするとお得に感じました。

 

座席カバーにも花喰鳥、

 

照明のデザインも天平模様をイメージ、

 

各テーブルの窓際にある青く光る照明は正倉院所蔵の瑠璃杯をイメージ、プラ製ではなくモチーフとなった現物同様ガラス製。(瑠璃杯で「るりのつき」と読みます)

 

出発時間が来て車窓から見える京都駅の駅名標がゆっくりと動き出します。

 

JR京都の駅ビルと手前に関空特急はるかやJR奈良線の205系が見えます。

 

東海道新幹線の高架下を潜ると、

 

見えてくるのが東寺の五重塔、近鉄京都線の車窓のハイライトですね。

 

東寺を見たところで席を立って車内を移動します、

 

洗面台の器は信楽焼、

 

ここから先は2号車、

 

サロンシートの2号車の通路は片側に付いていて寝台列車のようですが、床は絨毯敷きで天井にかけてシャンパンゴールドのアーチ状の装飾がされていてより華やかな印象。

 

通路の先にある扉を抜けると、

 

車内販売コーナーに出ます、ここで乗車記念に少しお買い物、電車はちょうど最初の停車駅である丹波橋に停車中、

 

販売カウンターには既に人がいっぱいで行列になっていました、並んでいたのは昼間の京都と奈良の間を移動する列車だけにほぼ海外からの観光客で占められていました。

 

校倉造りをモチーフにした販売カウンターもきれいだったのですが混雑していたので写真は自粛。

 

席に戻って、

シェラトン都ホテル謹製のバターサンド・レーズン&いちごのドリンクセット、

セットのドリンクはコーヒーに、

 

箱に入っているお菓子の方は一緒に購入した和ハンカチと合わせてお持ち帰りにして、

 

帰ってから美味しくいただきました。

 

車内でコーヒーと一緒にいただいたのはこちら、

百楽の豚まん、あをによしの花喰鳥のロゴ入りです。

 

こちらは車内で暖かいうちに美味しくいただきました。

 

そうこうしているうちに、

 

京都線と奈良線が平面交差する名物の切り替えポイントを抜けて、

 

大和西大寺駅に到着、

 

再び平面交差を抜け、進行方向右手に分かれて伸びていく橿原線を見ながら、

終点の奈良までラストスパート、

 

ここで見えてくるのが最初の方の東寺と並ぶ近鉄の京奈間でのハイライト、

 

平城宮址歴史公園の朱雀門、

 

どちらから乗っても出発直後と到着直前に京都と奈良それぞれを象徴するランドマークが窓から望めるというのもこの路線のいいところ。

 

新大宮駅を通過すると

 

すぐに地下に入り、

 

 

終点近鉄奈良に到着、

所要時間は約35分と短くまだまだ乗っていたくなる快適さ、

 

約35分の特等席といえばここ以外では、

阪急PRiVACE(プライベース)の大阪梅田-桂(終点は京都河原町)でプラス500円、

京阪プレミアムカーの淀屋橋から丹波橋(終点は出町柳)でプラス500円、

南海ラピートスーパーシートの難波-関西空港間でプラス730円、

 

いずれも短い移動時間に対して無駄遣いなほどの快適な車両を用意してくれていて、安価でそれらを選び放題という点は関西の鉄道利用者の特権と言ってもよいと感じました。

 

最後に京都駅出発前に写せなかった

後ろの2~4号車の入口を、

 

15時14分着の「あをによし」第6便は折り返し15時30分発の同第7便となり、この4号車を先頭に再び京都へと向かいます。

 

以上ここまで初めての近鉄観光特急「あをによし」の乗車体験記でした。

最後に車内販売カウンターでいただいた記念乗車証を。

 

 

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