PRiVACE(プライベース)とは
日本全国の鉄道会社で最近流行している有料座席指定サービス、
名称の由来はPRIVATE(個人的)とPLACE(
サービスは2024年7月にスタートし、
大阪梅田方から4両目に設定されており、料金は一律500円、
駅で購入できないのは不便ですが、こういう方式はどんどん増えていきそうな気がします。
外観
乗降口は車両中央部1箇所のみ、ドアの形状も異なっていて、少し特別感があります。
専用のヘッドマークも用意されています。
プライベース連結車両は9300系と新型2300系の2種類で、特急運用は順次2300系へ置き換えていく予定です。
裏を返せば、普通車も基本セミクロスシート車が来るということなのでそういう狙いで乗るのもありだと思いました。
車内
キャビンは2つに分かれていて、バランスを取って互い違いになっています。
座席は1+2配置、
阪急らしく木目を随所に使いつつ、座席は伝統のゴールデンオリーブ色です。
床面は全面が絨毯敷きなので、足音がしにくいものになっていて、ホテルのラウンジのような高級感があります。
ヘッドの部分が張り出している座席は今までも色々経験してきまし
2人席はパーティションも大きいので、2人連れの場合だと喋りにくそうですが、見ている限りだと1人利用が多いようなので割り切っているようにも思います。
座ると隣も斜め前も顔が見えなくなるくらいで、
リクライニングすると少し前に座面が動きます。
そこまで大きく倒れないので寝るシートというわけではなく、
テーブルは肘掛けに収納されていて、2面展開式です。
最近は背面+スライド式のテーブルが多いので、新しい車両でこのタイプは久しぶりに見ました。
背面テーブルは前の人へ振動が伝わってしまうので、個人空間を意識するプライベースの場合はこちらの方がコンセプトに合っています。
背面にはポケットとドリンクホルダーがあります。
ポケットも木で出来ていて、
肘掛けにはリクライニングのレバー、読書灯のスイッチ、
読書灯はヘッドレストに内蔵されています。
ライトはONにするとすぐに点灯するのではなく、
読書灯の点灯時はボタンの周りの照明は消えるという芸の細かさで
鉄道系の動画を見ていると『窓が小さい』というコメントが多いのですが、おそらく窓は大きくする必要がないのではないかと考えられます。
窓を大きくしてもヘッドの部分が大きいので、そもそも景色は見にくいです。
それよりも1人1枚の窓を設ければ、ブラインドを使いやすくなるという配慮だと思います。
鉄道好きだと景色を見るのが好きと言った方の目線からするとマイナスポイントですが、普段から利用する人や一般的な観光客は車窓よりもスマホの画面を見るだろうという割り切りのように思います。
まとめ・比較
一般席というカテゴリーで見れば、このプライベースは最新ということもあって、一番良い座席だと思います。
まずプライベート感が高いので、寝るにしてもスマートフォンやタブレットを操作するにしても周りから目が気にならないです。
新幹線のグリーン車よりも個人の空間が守られているようにも感じました。
また良いと思った点は触れる場所の多くが木で出来ているところです。
合皮も良いのですが、木は清潔感もあるし、良いものに触れてるという感覚が味わえます。
比較という点では運転区間も価格設定でも近い京阪のプレミアムカーが話題に上がりますが、一番の違いは窓の大きさだと思います。
京阪は改造車もありますが、基本2列1枚でワイドな窓で、阪急は1列1枚かつ細い窓になっています。
京阪はダブルデッカーをはじめ、窓が大きく、明るい車内空間を意識している一方で、阪急は木を使ったシックで落ち着いた車内に仕上げているように思います。
どっちが良いかと聞かれれば、私はプライベースの方が好きです。
とはいえ、京阪も阪急も安っぽい部分が見当たらなくて、JR特急よりもハイグレードなのは間違いないと思います。
伊丹空港から京都方面へ向かう際、阪急を利用して十三から乗車すると座れないことが多かったので、着席サービスはありがたいです。
運賃よりも指定券の方が高いので気軽には使える感じではありませんが、選択肢として考えて置くのも良いと思います。