往路の阪急PRIVACE(プライベース)の感覚を忘れないうちに比較してみようということで帰りは京阪プレミアムカーで、
これまで過去に何度か利用したことのあるプレミアムカーなのですが
いずれも赤い方の
8000系、
最新の「ア」には最新をぶつけないとフェアではないということもあり、
新しい方の3000系のリニューアル版で比較乗車をしてみることに。
因みに
赤い8000プレミは2017年デビューの従来型6号車の改造車なのに対して、
青の3000プレミは2021デビューの新造車両、翌2022年には鉄道友の会ローレル賞受賞の栄誉に輝いています。
3000系運用なので特急ではなく快速急行に狙いを定めて指定席券を購入、
待望の青い車体が来ました、
金色の扉が開きます、
その昔は終着駅だった三条も今では一途中駅、停車時間も短いので素早く乗り込みます。
阪急PRiVACEは
乗降口を三扉の真ん中の扉の位置に合わせた構造になっていましたが、
(図は阪急プライベース予約サイトから引用)
プレミアムカーは
2扉のうちの一方、京都方の扉に合わせた構造になっています。
(図は京阪電鉄HPから引用)
PRiVACEほど大きくはないですが左右から頭を囲むように張り出したヘッドレスト、
足元には石庭を思わせる模様の入った絨毯、
床はプライベースでは通路部分まで一面の絨毯敷きになっていましたが、
プレミアムカーでは着座位置と通路とで区分されています。
枕カバーには京阪特急伝統の鳩のマークとPREMIUN CARの文字、
肘掛の前方のコンセントはプライベース同様全座席に標準装備、
プライベースには無かった大型の背面テーブル、
駅弁を食べるほどの所要時間ではないものの、自分自身車内で飲食をすることも列車旅の楽しみのうちであるので、やはりこのテーブルのアドバンテージは大きく感じました。
プライベースには折り畳み収納テーブルがありましたが、サイズが小さいこともあるのですが、不意に膝で跳ね上げてこぼしてしまいそうな点も若干不安。
もちろんドリンクホルダーも展開可能。
また、プレミアムカーは背面テーブルだけでなく、
窓の横のスペースにも案外と置けてしまいます。
プライベースは窓枠の分だけなので飲み物を置くには厳しいように思いました。
適度な囲まれ感によるプライベート空間や木目調でクラシックな雰囲気という点ではプライベースですが、
実用性や開放感という点ではプレミアムカーだと感じました。
「自分時間にこだわる」をコンセプトにデザインされたプライベース、
阪急では休日限定運行の観光特化の「京とれいん雅洛」をすでに運用していることから、プライベースはプレミアムカーよりもビジネスユースに振ることで差別化を図っているようにも思えます。
プレミアムカーの空間コンセプトは「静寂の月夜」なので全体的に黒基調、京阪は大阪方も京都方も地下区間が長く昼間でも闇を走ることになるので照明も含めた色による演出も効果的だと思いました。
この2つの座席指定サービス較べて見た結果、個性の違いはあれど優劣をつけてどちらか一方を取るという性格のものではなく、新たな選択肢ができて楽しみが増えただけといったところ。
これからも目的地やその日の気分に応じて使い分けることになるんだろうなと思いました。