狭軌⇔標準軌へ変身 近鉄橿原神宮前台車振替場 | みぃちゃんず(鉄道部)

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近鉄線は大阪線・奈良線・名古屋線などの標準軌と南大阪線系統の狭軌の路線があります。

(養老線や伊賀線なども狭軌でしたが近鉄から切り離され3セクとなっています)

 

南大阪線系統の車両は古市検車区で検査を行っていましたが、五位堂検車区が開設されてからは検査業務を集約され現在は南大阪線系統の車両も五位堂検車区に入場するようになっています。

 

しかしながら、軌間が違う南大阪線の車両を五位堂検車区に入場させるためには、この橿原神宮前台車振替場で台車を履き替えた上で、牽引車で五位堂まで連れていくという作業が必要となりました。

 

ということで、橿原神宮前駅に併設されている橿原神宮前台車振替場です。

編成全体を一気に台車交換を行うわけではなく、1両1台車ずつ台車を履き替える作業を行います。

振替場に収容できるのせいぜい2両ぐらいといったところです。

 

橿原神宮前駅の構内踏切から中の様子を少し覗くことができます。

振替場内は標準軌と狭軌の4線軌道となっています。

奥(大和八木側)から標準軌でやってきて、ここで台車を振り替えられて狭軌で手前(吉野側)に車両が出てきます。

 

台車振替場南側にある広軌限界標識(国際的には標準軌)

 

台車振替場北側にある狭軌限界標識

 

庫内の見える場所に標準軌の仮台車と思われる台車が並べられています。

 

道具類。

牽引車兼用のフォークリフト、台車を吊り上げる4点吊りワイヤー、ワイヤーが掛けれない台車を吊り上げるセンターピンなどが見えます。

 

場内を望遠レンズで覗いてみます。

車体を空中に持ち上げるのではなく、車体の片側を支えておいて、ダウントラバーサーで下方向に台車を抜き取り隣の線路にスライドさせ、入れ替わりに交換する台車をダウントラバーサーで車体の下に持ってきて台車を交換する、という作業になるらしいです。

 

大和八木側から見た台車振替場。フォークリフトの位置が変わっています。

 

午前中に五位堂からやってきて北方に留置線に留め置かれていたモト90と6432系がゆっくりと台車振替場に入ってきます。

 

駅のホームからモト90の走行シーンが撮れました。

 

編成のまま台車振替場の奥まで押し込まれます。

 

台車の取り卸し作業準備に掛かります。

こちらはク6532のNo2台車のようです(チョークで書かれています)

 

固定具の取り外しです。黄色いT字の棒はこう使うのかーなるほど。

 

先頭車のモト98のほうも台車の固定具の取り外しを行います。

 

モト97のほうは台車を降ろすのかと思いきや、単独で走り出します。

 

渡り線を渡って側線のほうへ転線します。

 

ポイントを切り替えて・・・

 

先ほどのフォークリフトがバックしてきます。

四角い出っ張りはもしや連結器?

 

南側のモト98を撮ってる間にフォークリフトで6432系が引っ張り出されていました。

フォークリフトが電車を引っ張るところを撮りそこないました。

 

するとモト97が再びバックしてきます。

 

庫内に収まると、漸く台車の取り卸し作業が始まりました。

この台車は4点吊りワイヤーで降ろします。

 

台車はダウントラバーサー付近に降ろされたようです。

 

南側に頭が出ていたモト98はモト97の位置までバックして連結されたようです。

 

そしてこの後、モト97,98が北方へ引き上げて6432系がフォークリフトに押されて台車振替場に再入場し、台車の振り替え作業となります。しかしながら自分的に時間が無くなってしまって最後まで見れませんでした。(振替作業は4~5時間掛かるらしい)

 

Youtubeで台車交換風景がありましたのでリンクしておきます。

レアな施設に潜入取材!橿原神宮前駅の台車振替場 (youtube.com)

 

また時間がある時に見物に行きたいです。

と言っても一般公開してるわけではないのでホームから眺めるだけですが。

いつやってるかもわからないし。