富水駅【神奈川県】(小田急小田原線。2020年訪問)

2024-09-24 17:59:00

今回の【駅】シリーズは、
神奈川県小田原市北部、酒匂川沿いに広がる住宅地に位置する小田急小田原線の駅で、二宮尊徳(二宮金次郎)生誕地への最寄駅のひとつであり、1駅北の栢山駅(かやまえき)ほどではないものの、難読駅名であると言える、
富水駅 (とみずえき。Tomizu Station) です。

駅名
富水駅 (OH 44)

所在地
神奈川県小田原市

乗車可能路線
小田急電鉄：小田原線

隣の駅
新宿方………栢山駅
小田原方……螢田駅

訪問・撮影時
2020年11月

駅概要
駅形態……………地平駅(1927年開業)。
駅舎………………小田原方(南)の東西に駅舎があります。駅本屋は東口側。
出入口……………東口、西口。両出入口間はすぐ南の踏切で連絡。
バリアフリー……△(東西とも出入口～改札～ホームは段差がありませんが、
　　　　　　　　　跨線橋がエレベーター未設置のため車いすルートに制限あり)。
点字ブロック……各出入口～各改札～各ホームに設置。
駅前広場…………東口のみ小規模なロータリー有(タクシー乗り場併設)。
　　　　　　　　バス停留所は約250m東の県道720号沿いにあります。

富水駅は相対式の各ホームの小田原方(南)にそれぞれ駅舎・改札口を構えています。
改札内には両ホームを結ぶ跨線橋があるため、健常者はどちらの改札口も利用しても新宿方・小田原方の双方へ行くことができますが、その跨線橋にはエレベーターが無いため、足が不自由な方や車いすの方は行先ごとに改札口を使い分ける必要があります(新宿方面…西口改札口、小田原方面…東口改札口)。両駅舎間は駅のすぐ南にある駅前通り(小田原市道)の踏切を使えば容易に移動可能です。

正面口に相当する東口駅舎です。上写真は北西を、下写真は西を望む。
駅舎は結構古いと思われる平屋建てです。正面(東)と左側(南)にある出入口に段差はありません。
南側出入口付近に飲料自動販売機が置かれています。

駅舎前には小さな駅前広場があり、タクシー乗り場が設けられています(バス停はありません)。
駅前広場南東側(上写真後方)には交番があります。駅舎の北側には有料駐輪場があります。
そして駅前広場の南を東西方向に駅前通り(小田原市道)が通っていて、上写真左にある踏切を渡って西側には西口駅舎があります。

東口改札口前より上写真は南東を、下写真は南を望む。
駅前広場南東側には交番があります。
南側には小さなロータリーと「ファミリーマート」があります。
駅前広場の南側を東西方向に駅前通りが延びており、下写真右(西)に踏切があります。

東口駅前です。東を望む。左手に東口駅舎があり、後方に踏切があります。
駅周辺は住宅街ですが、前後方向に延びる駅前通り沿いには商店街(富水商栄会)が形成されています。
北側には田畑も残っています。
約850m北には二宮尊徳誕生の家や尊徳記念館があります。かつては多くの小学校に石像や銅像があった二宮尊徳(二宮金次郎)はこの付近(地名は栢山)の生まれです。尚、二宮尊徳の生誕地や記念館は、1駅北の栢山駅からもアクセス可能ですが(約950m)、富水駅からの方が若干近いです。小田原方からは富水駅を利用した方が有利です。
また、約1.4km南東の酒匂川沿いには小田原アリーナがありますが、こちらは1駅南の螢田駅からの方が近いです(約1.1km)。
そして、約1km東には、酒匂川を渡る富士道橋があり、対岸からも富水駅へアクセス可能です。対岸は住宅地と田園が混在しています。

東口駅前です。駅前広場より西を望む。右前方に東口駅舎があります。
前方には踏切があります。
踏切を渡ってすぐ右へ曲がると後述の西口駅舎・西口改札口があります。

東口改札口です。西を望む。

駅員配置………あり(有人駅)。駅員不在時間あり。改札内外にインターホン設置。
自動改札機……あり(3通路)。
ICカード………『PASMO』のエリア内。
有人通路………一番右の自動改札通路が有人通路を兼ねています。
幅広通路………あり(一番右の自動改札通路。点字ブロック設置)。
窓口……………あり(改札窓口および右手前の出札窓口)。
自動券売機……あり(出札窓口の右手前。ICチャージ可)。
　　　　　　　　　一部は特急券または通勤定期券も購入可能。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
改札外設備……銀行ATM・飲料自動販売機・公衆電話。
改札内設備……コインロッカー。
トイレ…………改札内(多機能トイレ併設)。
売店……………なし。
コンビニ………構内になし(駅前南側に「ファミリーマート」があります)。

そして改札をって右へ曲がり、階段またはスロープ(右)を登ると下り小田原方面1番線ホームです。
スロープの右側にはトイレと多機能トイレがあります。
また、左の上り新宿方面2番線ホームヘはホーム上にある跨線橋で連絡していますが、前述の通り跨線橋には階段しかないため、車いすで新宿方面へ向かう場合は西口改札口を利用しなければなりません。

改札内より東口改札口を撮影。

こちらは西口駅舎・西口改札口への出入口です。北を望む。
西口駅舎・西口改札口はホームに面して設置されており、出入口からは階段またはスロープでアクセスします。
手前を南北方向に小田原市道が延びており、後方の右手に東口方面とを結ぶ踏切があります。
尚、西口に駅前広場はありません。

西口駅前です。南を望む。左手に西口があります。
線路沿いに前方へ進むと左に踏切があり、渡ると東口方面へ出られます。

西口駅前です。
上写真は北を望む(右手に西口があります)。
下写真は上写真前方のカーブより西を望む(奥には箱根や足柄の山々が見えます)。
西口駅前は元々「駅裏」だったため、駅前が整備されておらず、駅前にも住宅街が広がっています。商店は少ないです。道路は狭いです。
また、約1.5km西南西の南足柄市内には、伊豆箱根鉄道大雄山線の相模沼田駅があります。大雄山線との乗換は小田原駅利用が無難です。

西口改札口です。北を望む。
上り2番線ホーム小田原方に面して設置されていますが、用地に余裕があったため、西口改札口を設置しても2番線ホームの幅は狭くなっていません。

駅員配置………なし(無配置)。駅員は東口のみに配置。
　　　　　　　改札内外のインターホンにて対応。
自動改札機……あり(3通路)。
ICカード………『PASMO』のエリア内。
有人通路………なし(インターホンにて対応)。
幅広通路………あり(右端の自動改札通路。点字ブロック設置)。
窓口……………なし(無人を前提に西口改札口が設置されています)。
自動券売機……あり(左手前。ICチャージ可。特急券も購入可能)。
自動精算機……あり(ICチャージ可)。
トイレ…………東口側1番線の設備をご利用下さい。
その他設備……宅配便ロッカー(改札外)。

改札を通って階段またはスロープをさらに登ると上り新宿方面2番線ホームに到達します。
下り小田原方面1番線へはホーム上にある跨線橋で連絡していますが、前述の通り階段のみのため、車いすで小田原方面へ向かう場合は東口改札口を利用しなければなりません。

下り1番線ホームに設置されている駅名標です。
上写真が建植式駅名標で、非電照式です。
下写真が吊下式駅名標で、電照式です(バックライトはLEDかもしれません)。
いずれも多国語が併記された新デザインとなっています。
また、駅ナンバリングが併記されています (OH 44)。

尚、普通に読めば「とみみず」ですが、2文字連続の「み」が1文字にまとめられて「とみず」になったのでしょうか？
「冨」は「富山」でも「と」と読みますから、富水駅の場合は別に難読駅名ではないかもしれません。

駅構造……地平駅(北北西～南南東方向)。ホーム新宿方(奥)はカーブを描いています。
配線………相対式ホーム2面2線。

右ホーム(東)が1番線で下り小田原方面・箱根登山鉄道線方面、左ホーム(西)が2番線で上り新松田・相模大野・新宿方面です。

ホーム有効長……6両分。
ホームドア………なし(2020年11月時点)。通過列車に注意。
ホーム幅…………全体的に標準レベルも1番線新宿方の端は若干狭いです。
上屋(屋根)………小田原寄り(手前側)の2両強分のみ設置。
ホーム上設備……ベンチ・インターホン(各ホーム)。
1番線設備…………飲料自動販売機・空調完備の待合室(ベンチ有)。

1番線の小田原方の端に東口改札口が、2番線の小田原寄りに西口改札口があります。
小田原寄りには両ホームを結ぶ跨線橋があります。

写真は1番線より新宿方を望む。

1枚目と3枚目は1番線より、2枚目は2番線より、全て小田原方を望む。
左が1番線、右が2番線です。
手前の新宿方はカーブしています。
1番線の跨線橋下には待合室があり、その手前に78kmポストがあります。

1番線より新宿方を望む。
少し先に踏切があり、また1番線側にはスペースの余裕が無いため、現状ではホームを10両分に延伸することは難しいです。

この先、右へカーブして田園風景の中を北上し、やがて住宅地の中に入ると難読駅名の栢山駅(かやまえき)へと至ります。

1番線より小田原方を望む。
1番線ホーム端には東口改札口があり、右側の2番線ホーム端近くには西口改札口があります。
また、ホーム端のすぐ先に駅前通りの踏切があります。こちらは1両分ほどホーム延伸が可能なスペースがありますが、北側と合わせても10両分までの延伸は難しいです。

この先、住宅地の中を南南東へ走りますが、農地はほとんど見られません。しばらくすると左へカーブして、進路を南東に変えると螢田駅へと至ります。

あとがき
下車(乗車)時・・・2020年(駅訪問の為)。

相対式ホーム2面2線で、6両分の有効長しかなく、必然的に10両編成の急行は通過扱いになります。小田原方の東西に駅舎があり、簡易バリアフリー化がなされています(改札内の跨線橋は階段のみ)。駅前は住宅街ですが、北側には田園も残っています。北約850mには二宮尊徳生誕地があります。

鉄路のみで(ルートは一例です)
新宿から・・・当日到達可、日帰り往復可。
　　　　　　　小田急線の快速急行or急行に乗車。新松田で各停に乗換。
大阪から・・・当日到達可、日帰り往復可。
　　　　　　　東海道新幹線～小田原で小田急線の各停に乗換(急行以上は通過)。

食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・あり (東口駅前に「ファミリーマート」あり)
飲食チェーン店・・・あり (最寄店舗は約400m東南東「かつ庵」)

大阪からの到達難易度もそう高くありません。