今回の【駅】シリーズは、
千葉県鎌ケ谷市西部郊外の住宅地に位置する新京成電鉄新京成線の駅で、2019年に高架化された駅、そして北総線が1979年に部分開業してから1991年に全通するまでの間、新鎌ヶ谷駅の代替として当駅が起点駅として機能しており、その間は(実際には翌1992年まで)北総線から新京成線松戸方面へ乗り入れる列車も運転されていた、
北初富駅 (きたはつとみえき。Kita-Hatsutomi Station) です。
駅名
北初富駅 (SL 10)
所在地
千葉県鎌ケ谷市
乗車可能路線
新京成電鉄:新京成線 (2025年4月1日より京成松戸線へ変更予定)
隣の駅
松戸方……………くぬぎ山駅
京成津田沼方……新鎌ヶ谷駅
訪問・撮影時
2022年12月
駅概要(2022年12月時点)
駅形態……………高架駅(1955年開業、2019年完全高架化)。
駅舎………………高架下にあります。
出入口……………南口、西口(北口を兼ねています)。
バリアフリー……○(南口にスロープ設置。改札~各ホームにエレベーター設置)。
点字ブロック……各出入口~改札~各ホームに設置。
駅前広場…………×(駅前に乗り入れるバス路線なし。
最寄りのバス停は南口の約200m南の住宅地内)。
北初富駅は高架駅で、南北方向に延びる幹線道路との交差地点東側高架下に駅舎があります。
新京成線の裏手には北総鉄道北総線の高架橋が並行していますが、現在の北総線には北初富駅が設置されていません。
南側と西側に出入口があります。北側にはありませんが、高架下にあり、南北方向幹線道路に面している西口が事実上の北口と言えます。
写真は北を望む。道路右側の高架橋手前に南口があり、高架をくぐる地点の右側に西口があります。
また、南口手前には広い空地が高架橋と並行する形で東西方向に延びていますが、これは高架化工事時に使用されていた仮線の跡地です。
高架化後に仮線は撤去されましたが、用地は半ば放置状態です。どのような用途で仮線跡を再開発するのか不明ですが(側道の可能性が高いかも)、南口前には現在の北初富駅には存在しない駅前広場を整備するのでしょうか?
そして、南口の手前には売店と飲料自動販売機がありますが(新京成電鉄とは資本関係はなさそうですが…)、仮線跡の再開発如何によっては何かしら変化があるかもしれません。
南口出入口です。上写真は東を、下写真は北を望む。
段差なく設計されています。
また、仮線跡に面しているため、仮囲いが多く物々しい雰囲気です。
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南口出入口より南を望む。正面には仮囲いがあります。
右へ曲がると幹線道路に出ます。西を望む。
幹線道路より先には仮囲いがありません。さらに先で交差する国道464号線から先は、仮線跡に側道の整備工事中でした。
南口駅前です。南を望む。左が南口、後方の高架下左側に西口があります。
駅南側は住宅地ですが、計画的な開発が行われておらず、小規模な分譲地や行き止まりの道路が多いなど、スプロール現象が見られます。
商店は少ないです。
写真奥で南北方向の幹線道路と北西~南東に延びる国道464号が交差します。
交差点で左折して、国道464号を南東へ進むと、北初富駅から1.2kmほどで2駅先の初富駅へ抜けられます。
新京成線は当駅から東へ南へ大回りして初富駅へ至りますが、国道464号は新京成線をショートカットする形で延びているため、2駅先も徒歩圏内になっています。
ちなみに、新鎌ヶ谷駅までは新京成線で0.7kmほどですが、徒歩で移動するとなるとダイレクトに両駅間を結ぶ道路が無く迂回が必要なため、最短でも1kmほどになります(北側を迂回)。
西口出入口です。上写真は南を、下写真は東を望む。
幹線道路沿いの高架下に開口しており、北側からも容易にアクセス可能です。
新京成線の手前には北総線の高架橋が並行しています。
尚、西口は出入口に段差があり、階段しか設置されていないため、車いすやベビーカーの場合はすぐ南側にある南口へお回り下さい。
西口駅前(駅北側)です。北東を望む。右後方に西口があります。
駅北側は、南側より住宅・商店が少なく、畑や梨畑がまだまだ残っています。
改札口です。東を望む。
右が南口、後方が西口(駅北側方面)です。
駅員配置…………あり(有人駅。但し22時~翌朝7時まで無人のため、
改札内外にきっぷ確認用カメラ搭載のインターホンを設置)。
自動改札機………あり(3通路)。
ICカード…………『PASMO』のエリア内。
有人通路…………あり(窓口に面した左端通路。)。
幅広通路…………あり(中央の自動改札通路。点字ブロック設置)。
窓口………………あり(改札窓口のみ)。
自動券売機………あり(改札口の左手前。ICチャージ可)。
自動精算機………あり(ICチャージ可)。
トイレ……………改札内(多機能トイレ併設)。
改札内設備………ベンチ。
売店………………なし(南口前に仮設の売店あり)。
コンビニ…………なし(最寄店舗は約320m南東の「セブン-イレブン」)。
改札階と2階ホームの間は階段・上下方向エスカレーター・エレベーターで結ばれていて、北初富駅はバリアフリーに対応しています。
こちらは改札内より改札口を撮影。西を望む。
改札内にベンチが置かれています。
1番線に設置の、路線図や時刻表と一体になった壁掛式駅名標です。非電照式です。
新京成電鉄の標準デザインで、親会社の京成電鉄と類似しています。
新京成電鉄のコーポレートカラーであるピンクが至る所で使用されています。
駅ナンバリング「SL 10」も併記されています。
駅構造……高架駅。西南西~東北東方向。
配線………相対式ホーム2面2線。
右(北)が1番線で下り京成津田沼方面、左(南)が2番線で上り松戸方面です。
ホーム有効長……6両分。
ホームドア………なし(2022年12月時点)。
ホーム幅…………標準レベルですが、階段部分は狭いです。
上屋(屋根)………全6両分に設置。
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機。
写真は1番線より松戸方を望む。
2番線より京成津田沼方を望む。左が1番線、右が2番線です。
上屋は立派な造りで天井が高いため、圧迫感がありません。
また、1番線の左側には北総鉄道北総線・京成成田空港線(成田スカイアクセス線)の高架橋が並走していますが、北総線側に駅は設置されていません。
北総線が1979年に北初富~小室間が部分開業した際は、北初富駅が新鎌ヶ谷駅の代替として暫定的な起点駅になり、都心方面への足を確保するため新京成線の松戸駅まで乗り入れていましたが(相互直通運転)、1991年に京成高砂~北初富駅東側に新設の新鎌ヶ谷間が開業して全通しました。この時点において新京成線の新鎌ヶ谷駅は未開業で、新京成線との直通需要に応えるべく北初富駅経由松戸方面との相互直通運転も存続していました。しかし、翌1992年、新京成線にも新鎌ヶ谷駅が開業すると、新京成線と北総線の連絡は新鎌ヶ谷駅乗換へと転換されたため、相互直通運転は廃止され、同時に北総線の北初富駅と北初富~新鎌ヶ谷間も廃止されました。
2番線より松戸方を望む。
北初富駅を高架化計画時、新京成線では8両編成の列車も運転されていたため、ホームは8両分で設計されましたが、その間に新京成線が8両運転を取り止めたため、ホームは6両対応の有効長になり、両端各1両分は整備せず準備工事にとどめられています(柵で仕切られています)。まぁ8両対応になることは無いでしょうね…。
この先、右手に並走する北総線・京成成田スカイアクセス線を見て、住宅と農地が混在する中を地平へと下ります。地平区間になると同時に右へカーブして北総線をくぐり、左手に「くぬぎ山車両基地」を見ながら西北西へ走ります。そして「くぬぎ山車両基地」が途切れると大きく右へカーブして北へ進路を変え、住宅地に入ると「くぬぎ山駅」へと至ります。新京成電鉄の本社所在地ですが、新京成電鉄が京成電鉄に合併されると本社所在地ではなくなること必至です…。
上1枚は2番線より、下2枚は1番線より、いずれも京成津田沼方を望む。
こちらもホーム端の1両分は準備工事に留まっています。
また、新京成線側には北総線が乗り入れていた時代の遺構は見られません(高架化による。北総線側には遺構が残っています)。
この先、左側の北総線・京成成田スカイアクセス線と完全並走状態で、梨畑などの農地と住宅が混在した風景の中を東北東へ走り、やがて右前方に見える鎌ケ谷総合病院の脇を通過すると市街地に入って新鎌ヶ谷駅へと至ります。北総線・京成成田スカイアクセス線コンコースとは中間改札経由で結ばれています。東武アーバンパークラインとは改札外連絡ですが、近いです。また、北初富~新鎌ヶ谷間は0.7kmと近く、直線区間が続いて見通しが良いため、北初富駅ホームから肉眼で新鎌ヶ谷駅ホームを確認できます(下写真)。
あとがき
下車(乗車)時・・・2022年(駅訪問の為)。
相対式ホーム2面2線の綺麗な高架駅で、高架下に駅舎があります。駅前は住宅地ですがローカル風景で、北側には梨畑など農地が多く残っています。高架化工事時の仮線跡は用地転用されておらず、今後は駅前広場整備などの再開発が行われるのでしょうか?
鉄路のみで (ルートは一例です)
新宿から・・・当日到達可、日帰り往復可。山手線(日暮里)常磐快速線(松戸)新京成線。
大阪から・・・当日到達可、日帰り往復可。
東海道新幹線(東京)上野東京ライン経由常磐線(松戸)新京成線。
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・あり (最寄店舗は約320m南東の「セブン-イレブン」)
飲食チェーン店・・・あり (最寄店舗は約180m南東の「来来亭」)
大阪からの到達難易度もそう高くありません。新京成電鉄線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は北初富駅でも途中下車してみて下さい!
(参考:新京成電鉄のHP、Google地図、Wikipedia)
テーマ:関東の駅(東京都を除く)