ゆふいんの森、代走!?
JR九州の観光列車(D&S列車)のパイオニアともいえる「ゆふいんの森」。
博多~由布院・別府間を1日に3往復し、多くの観光客に利用されています。
国内外に知られたゆふいんの森ですが、これまでに何度も苦難に陥ったことがあります。
2012年・2017年・2020年・2021年には久大本線が豪雨災害で不通となり運休や区間変更、迂回運行を余儀なくされました。
路線自体の不通に比べると頻度は少ないものの、車両トラブルによる運休も発生しており、
例えば2022年7月14日には急遽ゆふいんの森を「ゆふ」用のキハ185系で代走する事態も発生しました。
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そして…
その2年後、またしても同じ事態が起こってしまいました。
D&S列車「ゆふいんの森号」の車両形式変更のお知らせ(PDF)
ゆふいんの森1・2・5・6号に使用されているキハ72系(ゆふいんの森Ⅲ世)に何らかの不具合が発生し、急遽小倉総合車両センターに入場したため、2024年8月16日より当面の間、キハ185系で代走することとなったのです。
車両検査時にキハ185系で運行するときは「ゆふ7X号」で運行され、車内販売はありませんが、今回は列車自体は「ゆふいんの森」のまま運行されるため、客室乗務員乗務、車内販売ありで運行されるそうです。
特急ゆふの車内販売は2005年、九州横断特急の車内販売は熊本地震の際の運休を境?に終了しているため、キハ185系一般車での車内販売が行われるというのはかなり貴重です。
これは…乗りたいですね…
代走ゆふいんの森の乗り方
PDFによれば、キハ185系に変わったことにより、以下の取り扱いがされるようです。
①乗車を取りやめる場合は無手数料で払い戻し
②乗車する場合は着駅でゆふいんの森号とゆふ号との差額を払い戻し
(※JR九州では2023年10月1日利用分よりD&S列車利用の場合は通常の指定席特急料金の500円増し)
③ネット予約で未受け取りの場合は乗車日翌日以降に自動払い戻し
ただ、これらはすでにきっぷを予約していた場合のお話であり、これから乗りたい場合はどうすれば…?
JR九州ネット予約でも取り扱いできなくなっているようですし…
ということで、いつもお世話になっている駅で相談してみると…
結論から言うと、発券は可能(JR九州の本部予約担当に確認済み)、差額も最初から払わなくて済む形に取り扱いがなされました。
いつも本当に本当にありがとうございます!
赤いゆふいんの森
ということで、代走ゆふいんの森に乗るべく2024年8月18日、やってきたのは博多駅です。
私事ですが、この日は私の誕生日。
ひとつ年を重ねた記念の乗り鉄です。
電光掲示板にはいつも通り、ゆふいんの森1号の表示があります。
インバウンドの方々が大挙しているのもいつも通り。
本当に、代走なのでしょうか…?
待っていると…
本当にキハ185系が来ちゃった…!
ただの「ゆふ」ではない証拠に、客室乗務員さんが列車に向かって頭をさげています。
ということで、やってきました、こちらが今日のゆふいんの森1号です。
あまりにも車両が違うので、各号車の扉前では係員がインバウンドの方々に車両不具合による代走について説明する紙を配っていました。
なぜか側面幕は「特急ゆふ 由布院」幕でした。
ちなみにこの幕自体もそこそこレア幕だったりします。
2号車では車内販売の積み込みが行われています。
この列車が単なる「ゆふ」ではなく「ゆふいんの森」であることを示す光景です。
車内に入ってみました。
さすがにゆふいんの森と比べると見劣りしますが、JR四国時代から大きく改造されており、木目調の室内となっています。
こちらが座席。
ちなみにこの日は4号車が元半室グリーン車のキハ186となっており、元グリーン座席に当たった方はラッキーだったのでは。
ちなみに乗車率は半分ほど。ほとんどがインバウンドでした。
9:17、駅員さんに見送られて博多を発車!
すぐに見えてきた南福岡車両区竹下派出では或る列車や、
こちらは通常通りゆふいんの森3・4号に使われるキハ71系も停まっていました。
ここで車内放送が流れ、車掌さんによる車両変更のお詫びも放送されました。
そしてしばらくして、客室乗務員さんの放送も始まりましたが…
普段は「今日はJR九州のリゾートエクスプレスゆふいんの森1号を~」と放送するところ、
今日は「今日は特急ゆふいんの森1号を~」と放送。
キハ185系だとさすがに「リゾートエクスプレス」とは言えないのでしょうか?
代走の車販
放送によると今から車内販売が始まるということなので行ってみることに。
普段はビュッフェで行っている車内販売は、今回は2号車後ろ寄りの元・車販準備室で行うそうです。
ということで車販準備室へやってきました!
いつものビュッフェよりかなり狭いですが、それでも商品をきれいに陳列してあります。
車両変更に伴い一部の商品の取り扱いが中止されているようなので、何があるか聞いてみたところ…
飲み物系とグッズ系はだいたい揃っており、デザート系は由布院ミルヒのクラッフェン(ドーナツ)はあるものの、ケーゼクーヘンチーズケーキは無いそうです。
アイスクリームは全種類揃っていました。
今回はアイスとゆふいんサイダーを購入して席に戻ります。
※ちなみに事前予約のお弁当は通常通りお席での受け渡しとなります
ついでに3号車の車端部に由布院の森のスタンプが置いてあったので押しておきます。
車両が違うのに記念乗車証をもらうというのもおかしな話ですが、まあこれはこれで。
自席に戻ってきて車販を楽しみます!
アイスはゆふいんの森限定の「うちのたまご」を使ったたまごアイス!
やさしい甘さが特徴的です。
そして、ゆふいんサイダー。
ゆふいんの森に乗るときはだいたいこれを飲んでます。
列車は筑後川を渡り…
久留米に停車。
ここからは久大本線に入ります。
久大本線の景色を楽しみ
耳納連山が見えてきました。
普通のキハ185系に乗りながら景色を楽しみ車販のサイダーを飲む…
なかなかに贅沢な時間です。
耳納連山の紹介の放送もいつも通り流れました。
キハ185系のいいところは窓が大きいので景色が大きく見えるところ。
人が少ないのでゆったりと楽しめました。
列車はもう一度筑後川(三隈川)を渡ります。
三隈川に沿って走る列車。
川にはカヌーがいくつも浮かんでいます。楽しそうですね。
しばらく穏やかな流れに寄り添った列車。
「夜明けの鐘」がある夜明を通過。
2017年の豪雨で流失してかけ替えられた花月川橋梁を渡ると、まもなく日田です。
日田の街並みの中を走り、定刻通り日田に到着しました。
今回はここで下車します。
降りてみると、いつの間にか方向幕が単体「由布院」に変わっていました。
そしてびっくり…!
なんとインバウンドの方々がここで大量に乗り込んでくるのです。
車内が空いていたのでみんな車両変更で乗るのやめちゃったのかな…と思っていましたが、そんなことはなく、ここから先ちゃんと車内は埋まったようです。
由布院へ向かう代走ゆふいんの森を見送りました。
進撃の日田
ということで日田にやってきました!
夏はよくニュースで最高気温が取り上げられる日田。
今日もとっても暑い…!
進撃の巨人の作者のふるさとということもあって、いろんなところにキャラのパネルやポスターがあります。
そして…なんと銅像まで建ってしまったようです!
進撃の巨人人気、すごいですね~
駅前をぶらぶらしてたら日田バスターミナルからバスが出てきました。
なにやら古めかしそうなバスですね~
バスと言えばこっちも。
日田彦山線BRT、ひこぼしラインのバスです。
まだBRTには1回も乗ったことがありません。
いつか乗りに行かないと…
おまけ
帰りはキハ200の普通列車で帰ったのですが、
その途中。
かっぱの形の駅舎で有名な田主丸では「或る列車」とすれ違ったり…
御井では新たな検測車両「BEC220 BIG EYE」と出会ったり…
最後までネタたっぷりの旅となりました。