この時間は、岐阜県の駅をぐるりします。
本日の駅は、長良川鉄道の本社駅・関駅です。
写真は,平成10〜20年代撮影のものが多くあります。現在の状況とは変わっていることがありますので、参考にする際はご注意ください。
また、当ブログをご利用される際は、必ずこちらの記事「免責事項について」をお読みの上、ご覧くださいね。
では,最後までごゆっくり!
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本日ご紹介するのは、長良川鉄道の関駅、平屋の改築木造駅舎がある小さな駅に見えますが……

駅の横には車両基地併設の長良川鉄道の本社がある重要な駅です。

実は、長良川鉄道の駅訪問をする前は、長良川鉄道の本社ってどこにあるんだろう?って思っていました。
イメージ的にはJR東海と接続する美濃太田駅とか、郡上八幡駅あたりかなと思っていましたが、関駅に本社があるのは不思議でした。
ただ、長良川鉄道の沿線の自治体を調べてみると、関駅がある関市は人口がダントツに多く、刃物産業で知られているとおり知名度も高い、さらにかつては名鉄美濃町線で岐阜市とも直結していたとなれば、なんとなく本社駅が設置されたのもうなづけます。
それにしては駅舎が小ぶりなのは、鉄道交通を名鉄と2分、というか岐阜市に直結する名鉄美濃町線の関駅のほうが利用者が多かったのかもしれません。
さきほどお話ししたとおり、関駅には長良川鉄道の本社のほか車両基地も併設されているわけですが、駅前からこんな近くに車庫内の車両を見ることができます。

もちろん車庫内は立ち入り禁止です。
駅前は、市街地という感じではなく、背後に小さな山があるせいか古い集落が並ぶという感じの風景になっています。

関市の市街地は、どちらかというと、前回紹介した「せきてらす前」駅周辺のほうが旧市街地という感じで住宅も密集している気がします。
ただ市役所は、「せきてらす前」駅訪問とは逆の美濃市方面に向かった田園地帯にあり、かつての名鉄美濃町線の岐阜市街地方面は、駅の裏手から西に延びていて、暮らしてみないとどこが中心地なのか分からないと思いました。
関市自体は、とてもいびつな形をして、関駅から北に延びる長良川鉄道の線路(美濃市、郡上市)を挟むように「V」字形になっています。
その付け根に関駅などがあり、「V」字の左部分の先端は、福井県と接しています。
さて関駅の駅舎に入ってみます。
駅舎に入ると目立つのが、このガラポンと…

右手に隠れているジオラマ。

ただ、私が訪問したときは、まだコロナ禍でジオラマの営業は休止していました。
本社駅なのでもちろん有人駅となっています。
構内に入ってみます。
駅名標です。

構内は相対式の2面2線です。

相互のホームは地表連絡です。
そう言えば、今のところ交換可能駅は全て地表連絡となっていました。
対面ホームに渡って、駅舎の美濃太田駅方にある車庫を見たところです。

対面ホームから駅舎を見たところです。

3セクの駅によく残る国鉄当時の面影を残した光景です。
ところで、対面ホーム側から駅の反対側に出ることもできます。

また、対面ホームと駅裏との間には、北濃方にのみ繋がる留置線あります。

この位置から、美濃太田方を向くと…
こんな光景を見ることができます。

実は、この位置に名鉄美濃町線の関駅がありました。
名鉄が美濃町線の新関駅から美濃市にある美濃町駅間を部分廃止した際、美濃市方面へのアクセス確保として、新関駅からこの位置まで路線を延長して長良川鉄道に乗り継げるようにしたのです。

廃止となって約20年。
痕跡は雑草の下に消えてしまいつつありました。

(令和3年10月訪問)
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