2023年 涼を求めて!雲仙・長崎旅⑦爆竹響き渡る長崎の精霊流し | 風かおる 鉄の路

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主に私が乗車した乗り物関連(鉄道中心)、その他気になったことを綴っていきます。

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精霊流しの特別系統

長崎のお盆に行われる伝統行事「精霊流し」。
初盆を迎えた故人の家族が盆提灯や造花で彩った「精霊船」に故人の霊を乗せ、「流し場」まで運んでいく行事です。
まるで山車のような華やかな精霊船が登場するほか、魔除けの意味を込めて道中では爆竹が幾度も鳴らされるという、なかなかに派手な光景が繰り広げられることから、観光客も多く見物に訪れます。
 
私もさっそく見に行くことに。
 
やってきたのは新地中華街停留所からほど近くの湊公園。
長崎ランタンフェスティバルのときは「新地中華街会場」として極彩色のランタンで彩られるこの公園ですが、今の時期はその広い敷地が見渡せます。
 
湊公園の中に、大きな船型の物体が鎮座していました。
ランタンが取り付けられたこちら、精霊船です!
どこからどう見てもお祭りに使いそうな見た目ですが、故人の霊を送るための船なのです。
 
おや…?
遠くから爆竹の音が聞こえてきました。
行ってみましょう。
 
ここにもやってきていました、精霊船!
一旦湊公園の横で小休止のようです。
その間に何度も爆竹に火を付け、そのたびにパチパチという音が響き渡ります。
 
爆竹の鳴る音と時折聞こえるコンコンという鐘の音。
独特の雰囲気が漂いますね。
 
湊公園から少し歩いて観光通りにやってきました。
ここでは路面電車の運行を停止して精霊船を通しています。
いくつもの精霊船を見ていると、その多くに「西方丸」と掲げられているのがわかります。
「西方」とは西方浄土、すなわち極楽浄土のことであり、故人の霊が極楽浄土にたどり着けるようにとの願いを込めて「西方丸」と書いた帆をかかげるのだそう。
 
おや?
なにやら龍がやってきましたね。
 
ってうわっ…!
龍の近くを歩いていた一人が突然爆竹を箱ごと点火。
凄まじい音響と煙が辺り一帯を覆います。
街なかでこんな光景が見れるとは…すごいとしか言いようがないです。
 
そしてその後ろから登場した龍。これも精霊船です。
今では船の形にこだわらず、いろんな形をした精霊船が作られているそうで、故人がバスの運転手で「西方浄土」の方向幕を掲げたバス型の精霊船が作られた例もあるのだとか。
 
次々と大きなものから小さなものまで精霊船が進んでいきます。
爆竹の音も常に響き渡っていて、耳栓がほしいと思ってしまうくらいでした。
 
あまりにも賑やかすぎてお祭りと勘違いしてしまいそうですが…
精霊船の中には遺影を掲げたものもあって、本当は故人を送るためのしめやかな行事であることを思い出させます。
 
賑やかなのにしめやか。相反した特徴をあわせ持つ精霊流しです。
 
精霊船の横を路面電車が通過。
これも長崎ならではの風景です。
 

ますますヒートアップ?

新地中華街停留所に戻って、臨時7号系統に乗車します。
 
やってきたのは大波止。
ここで精霊船を待ち受けます。
 
やってきました精霊船!
あちこちから集まってきた精霊船がここに集結するため大混雑。
警察官の指示に従って少しづつ進んでいきます。
 
この先は花火禁止区間のため、ここぞとばかりに余った爆竹をフル点火させるグループが多く、今までで一番激しく爆竹が鳴り響きます。
 
そして……ここで事件が起きてしまいます。
 
 
なんとあるグループのメンバーが箱いっぱいに詰まった爆竹に点火、その箱を走行中の路面電車に投げつけたのです。
とっても危険なこの行為、すぐに周りにいた警察官に取り押さえられましたが、メンバーと警察官の間でもみ合いが起こっていました…
 
魔除けの意味を込めた爆竹のはずですが……………
 
観光客の私から見ても明らかに逸脱しているとしか言いようのない行動でした。
 
よくよく見ると、爆竹をあえて警備中の警察官の足元に向かって点火させる行為も目について…
伝統行事を笠に着て日頃のうっぷんを晴らしたいだけの方が混ざっているのでは?と疑ってしまいそうになってしまいました。
 
少しずつ進む列。
 
先ほどの龍もやってきました。
 
そして…
 
!?
 
進むたびに赤と緑の花火を打ち上げるグループがやってきました。
 
 
 
街なかで次々と打ち上がる花火。
すごすぎる…
 

精霊船の最後

このように賑やかにやってきた精霊流しもいよいよ終着点。
 
大波止のフェリー乗り場のそばが「流し場」です。
 
到着した精霊船は灯りをすべて消し、遺影など持ち帰るものをすべて取り外したら…
 
船の横へ。
 
この先には重機が待ち構えていて…
 
持ち込まれた精霊船をあっという間に解体していきます。
 
実は、以前は実際に精霊船を海に流していたそうですが、長崎市では1871年(明治4年)にはすでに禁止されており、「流し場」で解体する形を取っています。
あれだけ賑やかだった精霊船が灯りも消え、数秒で解体されていく…
諸行無常とはまさにこのことです。
 
精霊船を送り出した人々の中には小さな子どもの遺影を抱いたお母さんもいて…
観光気分で見ていた私ははっと胸を突かれる想いがしました。
 
どんなに賑やかであっても、これは故人を極楽浄土へ送るための大切な祈りの行事。
そのことを忘れてはいけないと感じました。
 

開業後初の西九州新幹線!

爆竹の音を聞きすぎて耳がおかしくなりかけたので、精霊流しを見るのはこれくらいにして長崎駅に戻ります。

 

駅のスタバで今だけのスイカフラペチーノを飲んで一息。

 
ちょうど20%OFFになっていたのでケーキもいただきました。
 
 
さて、ここからは西九州新幹線に乗って博多へと帰ります。
 
使用するのはこちら、「かもめネット早特3」。
早めの購入でかなりお得になるきっぷです。
 
かもめ62号→リレーかもめ62号の乗り継ぎで帰ります。
 
実は、開業後に西九州新幹線に乗るのはこれが初めてだったりします。
試運転は行ったのですが、その後はなかなか行けなくて…
 
ということで、新幹線~特急対面乗り換えは今回が初になります。
 
乗車するかもめ62号、その下には謎の「門司港行き新幹線」(笑)
リレー特急と接続するからこそ出せる表示です。
 
 
港まで望めるホームにやってくると、すでにかもめ62号は停車していました。
 
N700S8000番台。2回目の乗車です。
 
通過駅があるタイプなので方向幕は赤色。各停タイプはこだまと同じく青色だそうです。
 
車内に入って指定席に着席。今回は緑色のモケットの2号車でした。
 
表示機は東海道・山陽新幹線のものと同一ですが…
 
「武雄温泉にて博多行き特急と接続」としきりに表示しているのが特徴的でした。
早く全通しないかな…
 
21:19、長崎を発車。すぐにトンネルに入ります。
オリジナルのチャイムが流れました。
 
トンネルを抜け、最初の停車駅、諫早に停車。
 
続いて新大村に停車します。
 
新大村を出ると、車窓には大村湾の景色が広がるはずですが、夜なので見えず。
 
唯一の通過駅、嬉野温泉を通過したところで武雄温泉に到着する放送が流れ始めました。
 
博多行き特急と接続とここでも案内されています。
21:46、武雄温泉に到着。
ここでリレーかもめに乗り換えです。
 
誤乗防止のため、乗ってきた編成は「武雄温泉」を表示。
本当の行き先である武雄温泉はここでしか見れないのです(笑)
 
 
乗車するリレーかもめはすぐお隣に停車中。
対面乗り換えなので乗り換えはラクラクでした。
 
せっかくなので元ビュッフェ車に乗車。
博多までのひとときを楽しみました。
それにしても特急よく揺れるので早く新幹線の全通を…
 
22:47、終点の博多に到着。
1泊2日の短い旅の終わりです。
 
今回は古くからの避暑地である雲仙で硫黄泉を楽しみ、そして長崎で精霊流しを見ることができました。
1泊だけの旅でしたが、たまには近場で泊まるというのもいいですね~
 
それでは。
 
 
★乗車データ
長崎電気軌道 臨時7号系統 赤迫行き 新地中華街(18:36)→大波止(18:41) 5000形 5003号
2062G かもめ62号 武雄温泉(博多)行き 長崎(21:19)→武雄温泉(21:46)⑪ N700S Y4編成
2062H リレーかもめ62号 博多行き 武雄温泉(21:49)⑩→博多(22:47)④ 787系 BM8編成
※2023年8月15日乗車

 

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