もう少し早く投稿するつもりでしたが、休暇の後の忙しさ等々で遅くなりました。
8月1日(木)から2日(金)にかけて、平家の落人伝説で知られる熊本県の五家荘に行ってきました。
当初の計画では、私はバイクで向かい、高校・大学時代の同級生I君と現地で合流するつもりでしたが、直前になってバイクの不具合が見つかり、I君の車に同乗させてもらいました。
久留米からのルートは下図のとおりです。
表示の時間は、ブログを書いている夜中のもので、昼間だと3時間半くらいかかります。
このルート、国道445号線を走るのですが、445号線は有名な酷道で、本格的な登りに入ると、一車線のタイトなワインディングが続きます。
このストリートビューは2013年の画像ですが、その後繰り返し発生する大雨の影響なのか、今では路肩が崩れ、ガードレールが谷側に傾いだ箇所も多く、この画像とはかなり様子が異なります。
ハンドルを握るI君がへとへとになりかけた頃、ヤマメとジビエと山菜の宿「山女魚荘」に辿り着きました。
途中、二本杉峠の茶屋(東山本店)に立ち寄ったところ、「山女魚荘の料理は良いですよ~」と言われ、期待値が上がった状態での到着でした。
今夜は、こちらの「離れ」に宿泊します。
最初は、ソロツーリングの宿を探していた私が、「離れ」にしてはリーズナブルなおひとり様料金(16,400円(込))に魅かれて予約したのですが、よくよく調べてみると、部屋は広いし、温泉ではないものの小さな露天風呂は付いてるしで、ちょっと勿体なくなって、学生時代以来の鉄&旅仲間数人に声を掛けたところ、I君だけが休みが取れた、という訳です。
これが、露天の小さな岩風呂。柔道をやっていた頃の体型を維持している私ですが、思ったよりゆったり入れましたよ。
なお、体型を維持しているというのは自慢ではなく、筋肉が落ちて脂肪が増え、相変わらず太っているという意味です。
内風呂から見た露天風呂です。下には小さな谷があり、露天の浴槽に浸かると対岸の樹々が目に入ります。今の季節も良いですが、雪を抱いた樹々も眺めてみたいですね。
お風呂の後は、いよいよ夕食です。
下の写真は最初に並んでいた料理です。イワタケや、鹿とゴーヤの南蛮、クマザサの新芽など、平野のど真ん中で育った私には、珍しい物だらけです。
続いて、ヤマメの刺身です。
鹿肉のタタキです。
呑んべえの私はもとより、下戸のI君もメートルが上がります(死語!)。
ヤマメの背越し
ヤマメの骨せんべい
イノシシとソーメンの煮物、上に載ってるゴーヤは唐揚げです。
ふきのとうと山菜の天ぷら
ほろ酔いちょっと過ぎの私が口ずさんだのは、”雨ふり道玄坂”でした。
鹿の生ハム入りサラダ
ヤマメの唐揚げ・餅包み
そして、最後の〆が、ヤマメの塩焼きとご飯でした。
どの料理も期待に違わぬ美味しさで、大満足の晩さんとなりました。
すっかり出来上がった私の夜は短く、気が付いたら朝でした。
昨夜は、ご飯のおかわりを自重したので、お腹は朝から絶好調!
I君と二人で、お櫃代わりの炊飯器をきれいに空にしました。
ヤマメの甘露煮です。塩辛いわけではないのですが、ついついご飯に手が伸びる、恐るべき”おかずパワー”の持ち主です。
一泊だけで帰ってしまうのは勿体ないような宿とロケーションでしたが、私もI君も、お財布の事情や家庭の事情があって、後ろ髪を引かれながらの出発です。
帰りは、人吉まで南下し、球磨川沿いを走った後、八代に立ち寄って九州縦貫道に入ります。
こんな遠回りをするからには理由があります。
I君は、鉄道マニアなのに駅弁には興味が薄いらしく、かの有名駅弁、”鮎屋三代”を食べたことがないと言うので、八代駅前にある、調製元の頼藤商店で購入することにしたのです。
人吉までの途中、旧五木村の中心集落、頭地の道の駅から西側を見た風景です。
西に延びる橋は、八代方面への県道で、福岡方面からは、宇城氷川スマートICを経由して、この県道(熊本県道25号)を通るのが、五家荘への最も快適なアクセスだと思います。
この辺りの国道は、川辺川ダム事業に伴う付け替え道路となっており、この写真の反対側は、新しい集落が広がっています。
球磨川沿いの219号線は、令和2年7月豪雨の爪痕が生々しく残っていました。
肥薩線の球磨川第一橋梁も途切れたままです。
これが”鮎屋三代”です。
写真を撮らなかったので、Wikimediaから画像を拝借しました。
昨夜はヤマメの刺身と唐揚げと塩焼き、今朝はヤマメの甘露煮、そして、昼は鮎の甘露煮、川魚をたっぷり堪能した一泊二日でした。
pcs34560 from jawp This photo was taken with Canon EOS 6D, Public domain, via Wikimedia Commons
さて、肥薩線は、鉄道マニアに有名な路線のひとつ。
思い起す情景は人それぞれでしょうが、私は、スハフ32が1両だけ繋がれた長大な混合列車が大好きです。
肥薩線の復旧を願いながら、そんなイメージで列車を走らせました。
ただし、D51を持っていないので、かつて吉松機関区に在籍した9600が牽引にあたります。
家族と離れての一泊旅行は、私に年に一度だけ許された”リフレッシュ休暇”です。
たった一泊の旅でしたが、山に抱かれたロケーションと星空、露天風呂と球磨焼酎、そして美味しい料理の数々は、一年分の垢を落とし、一年分の英気を養ってくれました。
「山女魚荘さん、お世話になりました。」
今回は二人旅でしたが、ソロツーリングの宿としてもお勧めです。
私もいずれ、単車で再訪したいと思っています。
本日も、ご訪問ありがとうございました。