2007年3月に廃線となったくりはら田園鉄道線、その終点が細倉マインパーク前駅でした。
もともと細倉鉱山の貨物輸送のための鉄道でしたが、鉱山の閉山と共に衰退、旅客輸送も終了しています。
細倉マインパークは細倉鉱山の坑道を利用したちょっと不思議なテーマパークですが、『駅前』というほど近くはなく、往路は登り坂を1kmくらい上がっていく感じでした。
こちらの画像は廃線直前2007年3月に撮ったもので、その際に細倉マインパーク前駅に訪れています。
廃線まで残り10日と迫っていたので電車は立席が発生していたものの1両編成で十分間に合うレベルでした。
今ほど廃線になるからと言って撮り鉄が過熱していなかったことや、仙台から少し離れた栗原市ということもあってそれほどの混雑ではありませんでした。
旧若柳駅の跡地にはくりはら田園鉄道の博物館があり、当時の車両たちもそちらへ保存されています。
色褪せた感じはありますが、一部取り壊されたのを除けば当時と大差はないようです。
駅前にはトイレがあるだけで閑散としています。
当時ですら人は少なかったので、鉄道が無くなった現在、旧駅舎周辺には人がおらず、車が多少往来する程度でした。
なんでもかんでも廃線反対、必ず鉄路で残すべきとは言いませんが、宮城県ではもう一つの第三セクター鉄道である阿武隈急行が存続に揺れています。
県は10月末までに沿線自治体と意見を集約する方針ですが、昨今は全国的にバス運転手不足のため、BRTへ転換するのも容易ではありません。
幸い、福島県側の自治体は存続に対して前向きで、以前乗車した際も福島県に入ると乗客が一気に増えたのが印象に残っています。
両県ともこの路線の性質は仙台市や福島市への通勤通学利用がメインとなっており、東北本線へ乗り入れて仙台へ直通する列車も設定されています。
宮城県側のみを廃線する…と言ったことは考えにくいですが、今後の動きはかなり怪しくなってきました。