NTRAK規格に準拠したJANTRAK規格での3本線路への違和感有りの声
私も私見を述べさせてもらいます。

(掲載写真は植松さんからいただいたデータも使わせてもらってます/感謝)

 


<まずは敬意をはらって、NTRAK元会長のJIMさんとLEE奥様>

<2004年 シャンティリーでお会いした際の写真>

3線路のモジュールへの違和感、私も最初からアリアリです。
そりゃ当然ですよね。3線路なんて特殊な場所でしか見ませんから
ですから、モジュールを製作する際には線路を2線と1線に分け
本線と、平行するローカル線のように演出する場合が多いです。
では何で3線路なんか採用したのでしょう。

古い資料を探してみたのですが、大夫処分してしまったので
記憶をたどっての話となりますが、
ハッキリしてるのは、手前2線は走行展示用の共有線路
そして奥側の3番線は創意工夫が認められた自由度の高い線路
ですので、3番線には分岐線路を取付けて引き込み線を設けたり
カーブ線路にして変化を付けるなど
そのモジュールレイアウトの製作者が自由に変化を楽しむのを認めています
でも3線路というのは万国共通で違和感があるはず
なのになぜ3線路が採用されたのでしょうか。
NTRAK規格を制定したアメリカ人は違和感なかったのでしょうか
いや、あったでしょう!

アメリカでは各地域に鉄道模型クラブが作られており
そこでモジュールレイアウトを持ち寄って連結して展示運転する
そうした楽しみ方を前提にNTRAK規格は制定されたようです
ですので、この規格は展示運転ありきということだと思います。

ところで、アメリカ人はこの3線路をどのように表現しているのでしょう
2004年にアメリカに行って見てきた作品をちょっと紹介します。


<3番線は裏側へ 2線で情景を演出しています>

<これも3番線は山の裏側へ 2線ありきの情景です>

<逆に1線追加して4線の複々線でダイナミックなカーブ>

<3600mm幅でゆったりと本線とローカル単線に>

<これはもう線路はどこへやら です>

これらの作品を見ても、3線路に抵抗がある方が結構いるように思います。
ただ、写真でもわかるように、アメリカの作品はみなデカイです。
ちょっと出来の良い?作品だと長さ6フィートx2(3600mm)で製作しています。
ですから、接続部分だけNTRAK規格の3線路にそろえ

あとは自由に楽しんでいるようです。

要は、3線路は接続部分のコンセントのようなものとの割り切りか?


<これは逆に手前1線をメインにした線路配置>

<私が最も感銘を受けた砂糖工場のモジュール。3線の違和感全くなし>

ところが日本の場合は900mmという短い(狭い)モジュールが中心のため
両端を規格の3線路にすると、距離がないため変化を付けられず
どうしてもモジュール全体が3線路が平行した姿になってしまいます。

結論
私なりの3線路採用の結論です。

アメリカ人は見学者に喜んでもらうことを最優先に、走行車両が多い3線路とした
走行展示用と個人演出用の線路を組み込んだため3線路となった
リアルな情景を望む人はモジュールを長く製作すれば3線路でも違和感なし

このことから、
日本人のように900mm幅の狭小モジュールを製作している限り

3線路の呪縛からは逃れられないでしょう。

そもそも900mm幅はNTRAKの想定外サイズなのですから。

(最小でも1200mm幅?)
ですから、日本には日本の実情に合った規格が必要なのです。


※JANTRAKが3線を選んだのは、いつかはアメリカの作品と繋げたいという野望があったのでしょう。

それは、第1回JAMで実現しましたし、2004年には渡米して実現させました。

次回は「日本に相応しいモジュールレイアウト規格」(私案)を提案します。

以上、私見でした。