大分県内の事業者が運行します、大分空港発着の「エアライナー」シリーズと言いますと、最も知られている路線が、大分交通が運行しております別府・大分方面へ運行されております「エアライナー」、大分バスによりまして運行されております臼杵・佐伯方面へ運行されております「佐臼ライナー」、大分交通・亀の井バスによりまして湯布院方面へ運行されております「湯布院エアライナー」と県内各地へ運行されております。
これら路線に関しましては、令和2年からの「新型コロナウイルス」によります需要減によりまして一時運休していた路線・便も存在しておりますが、現在は航空需要自体は「コロナ禍」前には及ばないものの、「エアライナー」シリーズも全路線で運行には至っているのが現状ではあります。
これら路線と言いますと、いずれも大型車両で運行されておりまして、特に大分交通が運行します、大分・別府発着の「エアライナー」となりますと画像のような車両(画像1、大分200か・938、日野2TG-RU1ASDA 画像2、大分200か・725、日野QTG-RU1ASCA)で運行されております。
また、別府駅前~大分空港間の区間便も「エアライナー」では見られておりまして、画像の車が運行されております。この中には、大分200か・380のように全面ラッピングの車も見られておりまして、この車には「謎のとり天せんべい」とよばれるせんぺいのラッピングが見られております。
【いずれもいすゞガーラ(PKG-RU1SAJ)】
(大分200か・435)
(大分200か・380)~謎のとり天せんぺいラッピング
そして、今回ご紹介します北部の宇佐・中津方面にも「エアライナー」が運行されておりまして、こちらは「ノースライナー」と言う愛称で大分交通グループの大交北部バス運行で運行されております。今回は、この「ノースライナー」に関しまして、前身の「県北快速リムジンバス」とともに皆様にご紹介してまいります。
この「ノースライナー」は、元々中津「エアライナー」として大分交通が運行しておりまして、使用車両も「エアライナー塗装」の西日本車体(西工)S型が使用されておりましたが、利用者減によりまして平成16年に廃止されておりました。しかし、翌平成17年に「県北快速リムジンバス」と言う愛称で大交北部バスによって運行を再開、平成22年には快速リムジンバス「ノースライナー」の愛称で現在は運行されております。
この「ノースライナー」の運行区間は・・・
大貞車庫前~中津駅前~宇佐市役所~宇佐八幡(宇佐神宮)~宇佐駅~豊後高田~大田支所~安岐支所~大分空港
で運行されておりまして、運行本数は4往復でありまして、途中区間の乗車・下車も可能となっております。
(大貞車庫前時刻表)
(宇佐駅時刻表)
(豊後高田バスターミナルの大分空港行き、1番ホーム)
(大分空港、3番ホーム)
そんなこの「ノースライナー」専用車は、現在はいずれも三菱エアロエース(形式・いずれもBKG-MS96JP)が使用されておりまして、いずれも高速路線バスからの転用でもありますし、偏心3列シート・トイレ付(使用停止)となっておりまして、乗り得な車でもあります。
(大分200か・398)
(大分200か・422)~以下画像は「ゆのくに号(現廃止)」時、その下の画像が今回中津訪問時(一部編集済)
尚、上の画像にもありますように、大分200か・422は現在も「ゆのくに塗装」を維持している一方、令和3年に転用されました大分200か・398に関しましては「エアライナー塗装」となりまして運行されております。これらも、画像にまりますように高速路線バスとして使用されておりましたが、新たな形で活躍を続けております。
(大分200か・398)~「サンライト号」時
(現在)~側面
また、大分200か・422転用前は西工E型架装のいすゞエルガ(大分200か・・99、KL-LV280Q1)が使用されておりまして、この車は平成14年に大分交通大分営業所に導入されまして、大分市内~大分空港線「エアライナー」に使用されていた車でもありましたが、令和3年に「ノースライナー」に転用されておりました。
しかし、大分200か・422の転用に伴い「ノースライナー」からは外れまして、現在は以下画像のように中津市内の高校のスクールバスに転用されております。
さらに、その前は日産ディーゼルRM(KK-RM252GAN)3台が使用されておりまして、画像からもわかりますようにSRボディの観光型スタイルの車が使用されておりました。
(大分200か・・52)~平成26年撮影
(大分200か・・53)
(大分200か・・54)~大分交通時代
これら車は、いずれも平成12年に導入されておりまして、別府~大分空港線の別府「エアライナー」として使用されておりましたが、使用車両を大型車に変更する事になりまして、結果「エアライナー」からは離脱、以来大分~国東間などの路線バスとして使用されておりました。
その後、全車が「ノースライナー」専用車として大交北部バス所有として運行されておりましたが、大分交通からのいすゞエルガや三菱エアロエースの転用によりまして大型化された事によりまして、現在は予備車として塗装を維持している車あれば、「トラバス塗装」に塗り替えられた車も見られております。
(大分200か・・53)~「トラバス塗装」、この日は大分空港への運用も見られておりました
(大分200か・・54)
尚、このうち最若番の大分200か・・52は廃車となっておりまして、このタイプにも廃車が発生しております。
以前乗車した際に撮影しました、車内画像が以下画像であります。よく見ますとリクライニングシートになっておりまして、かつての「エアライナー」の印象が残っているのがわかります。それにしても、座席を見ましても、このような日産ディーゼルスペースランナーRMの中でもSRボディの観光型である事もありまして、日産ディーゼル・西工が一番お気に入りでもありました前面の一枚ガラスである事もありまして、上級クラスである事も見ていてわかるのではないかと思います。
この他にも、SNS情報から、阪急バスからの移籍路線車や、既存路線車も「ノースライナー」の代走に使用されております。それにしても、3列シート車による運行あれば一般路線用の車両まで使用する所からも、使用車両に格差が見られている事がお分かりいただけるのではないでしょうか。
(大分200か・654、三菱KC-MK619J)~元阪急バス、大交北部では前乗り・前降りで使用、後ドア使用不可
(大分22か20-68、いすゞKC-LR233J)
さて、その「ノースライナー」の前身として運行されておりましたのが、「県北快速リムジンバス」でありまして、先述のように一度廃止されました親会社大分交通運行でありました「中津エアライナー」の後継として平成17年より大分県などの協力で子会社の大交北部バスが運行を担当するようになりまして、運行ルートもこれまでとほぼ同一でもありまして、あとは停車地が異なるだけでもありました。
この「県北快速リムジンバス」の使用車両は、画像の日野ブルーリボンショート(大分22か15-11・P-RU192AB)や、三菱エアロミディなどが使用されておりました。確かに、この車自体も元々貸切車でありましたので、座席がリクライニングシートであった分よかったのではないかと思ったほどでもあったようです。


