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電車の運転士が仕事をしていて一番褒められる行動とは?

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電車の運転士が褒められる時とは?

電車の運転士をしていて、ある行動をすると上司から褒められます。

それはどういう行動なのか?詳しくお話ししていきます。

電車の運転士の仕事の本質について理解していただけるような記事になっていますのでぜひ読んでみてください。


ファルコ

1970年生まれ。鉄道会社に入社し、駅員(1年)→車掌(3年)→運転士(30年)に従事。鉄道ファンだけでなく普段から電車を利用するすべての方が分かるような記事作りを心掛けています。

電車の運転士が仕事をしていて一番褒められることとは?

電車の運転士が仕事をしていて褒められるのはどういう時なのでしょうか?

ミスなく帰ったとき?時間通りに運転したとき?いいえ、違います。

ズバリ!電車の運転士が一番褒められることとは、危ない場面で電車を止めたときです。

ほとんどの鉄道会社でそうだと思いますが、遅れを気にせず少しでも危ないと思ったら躊躇なく電車を止めるようにと耳にタコができるほどに言われています。

もちろん止まった結果何も異常なかったとしても怒られるようなことはありません。

異常を認めて電車を止めることは難しい

電車の運転士にとって、電車を止めるという行動は思った以上に勇気が要るものです。

特に電車を止めるか迷うような場面です。

止めるか迷っている間にも電車は前に進みますし、止めたとしてもその後にやることは盛りだくさんです。

止めることで電車に遅れがでて、お客さんに迷惑が掛かりますし、その後の自分の休憩も減ってご飯が食べられなくなったりもします。

このようなことが頭の中を駆け巡り、一瞬迷いが生じてしまうのです。

しかし、電車止めなくて大きな事故に至ったということも過去にたくさん起きています。

そのような最悪なパターンを防ぐために電車を止めることが最善な方法なのです。

異常を認めて電車を止めることでやりがいを感じられる

上述したように電車を止めるとやることが盛りだくさんで電車が遅れるなどいいことがないように思えます。

しかし、電車の運転士をやっていると電車を止めたり安全な行動が落ち着いてできたとき、とてもやりがいを感じられるものなのです。

何度も電車を自分で止めることを経験することで、段々と落ち着いて行動ができるようになってきます。

正直、普通の運転なら誰にでもできます。

落ち着いて電車を止められるという行動がとれるのがプロの運転士といっても過言ではありません。

電車を止めて褒められることはあっても怒られることはない

電車を止めることで褒められることはあっても怒られることはありません。

例えば、黒い影が人に見えたので電車を止めたとか、救急車の赤色灯が停止信号に見えたので止めたときなどです。

こういうので怒られていたらどんどん電車を止められる運転士が少なくなり、いつか大きな事故が起きてしまいます。

電車を止めて事故を防いだときは上司に褒められたり、他の社員に好事例として共有されたりします。

特に大きく評価をされた場合には賞状と報償金をもらったりすることもあります。

電車の運転士が電車を止めないとどうなる?

例えば、夜に見通しが悪い中を運転中「ゴンッ」という音が聞こえたとします。

ここで迷いが生じます。

これくらいの音なら大丈夫だろうという考えと、何とぶつかったか不安だから止まった方がいいよな、という2つの考えによる迷いです。

もし、この音の原因が人とぶつかったものだったら最悪、電車の運転士が業務上過失致死傷などの罪に問われる可能性もあります。

会社内では運転士は不適格だとして運転士以外の仕事にさせられたりします。

このようなことにならないように最悪なパターンを想定して電車を止めることが正解なのです。

お客さんの命を守ることが一番ですが、自分のことを守るという目的もあります。

あとがき

今回は電車の運転士が仕事をしていて一番褒められることについて、詳しくお話ししました。

電車の運転士の仕事が通常の運転だけではなく、危ない時に電車を躊躇なく止めるという重要な仕事があるということがおわかりいただけたと思います。

そのような運転士を育てるためにも鉄道会社が安全のためにどんどん電車を止めるようにと指導することが大事です。

鉄道会社としては時間通りで運転させたいという考えはありますが、安全に電車を走らせることの方が優先度が上なのです。

当たり前ですね。遅れはお客さんに迷惑が掛かりますが、安全はお客さんの命に関わることですから。

電車が遅れた時、お客さんの命を守るために安全確認しているんだと感じ、少しでもイライラが減っていただけたら幸いです。