ついに、その牙城が崩れる。
3月末から京葉車両センターに疎開留置されていた、255系Be-05編成の廃車回送が始まった。
数日前から、Xなどではまことしやかに情報が錯綜していたが…
昨日、牽引機のEF81 134号機が送り込まれたことでその運行は既成事実となっていった。
だがギリギリまで100%鵜呑みにすることはなく、少し距離を置きながら伺ってみる。
発車直前まで、京葉車両センター内では編成が留置車両でうまく隠されていた。
幕張豊砂駅開業以来廃車回送は初であり、ホームでの撮影滞留を防ぐ目的があったのだろうか?
さて、新習志野駅には発車とされる時刻の1時間ほど前に着いた。
他の撮影もやるからであったが、着いてみると…
まぁ、結構な人出であった。
到着時点で20人くらい、最終的にはどれくらい行ったのだろう?
それでもまだ、4年前のような体たらくには及ばなかった。
ヘッドホンを終始被って、雑音というか注意をシャットアウトしているのは居たが…
それ以外はまぁ相変わらず点字ブロックをはみ出すとはいえ、極めて穏やかに推移した。
意外な人出に驚いてこそいたが、見回りに来た駅員氏も
通過電車があるので、その時は黄色い線の後ろに下がってください
と譲歩した、笑顔の声掛けに終始したのだった。
やはり過去に大変な騒ぎがあったからか、そのあたりは双方とも気遣いが(少しは)伺えた。
そして…入線時間は15:05頃。
新潟車両センターのEF81 134の牽引で、ゆっくり2番線に入線。
205系の蘇我への配給輸送時は推進で入線したため、EF81が先頭なのは新鮮である。
実は最近、カメラが若干不調であり…
今日は連結面含めて流しで捉えるつもりが、連写撮影中に少し止まるなどうまくいかなかった。
今日はそれで、撮れなかった列車も他にあったのである。
GWの旅の時にも同じ事があったが、それはまたいずれ。
入線時に、側面の行先表示の部分が目に入る。
話には聞いていたが、側面の行先表示器は全て撤去されていた。
この事が否が応でも、このBe-05編成の終わりを実感させた。
先頭車の車体長が若干長い影響か、後部はとてもギリギリの停車に。
やむなくすぐ東京方に移動。
連結訓練から2ヶ月余り。
このまま本番が来ないで欲しいと思えたことは、夏本番を前に遂に訪れた。
気になる行き先は、全く255系には無縁だった秋田車両センターになるそうだ。
215系の時のように、秋田や青森に散り散りになって散っていくのだろうか?
新習志野駅2番線への停車も新鮮だが、それは廃車回送になる悲しい現実。
別れの旅が、いよいよ始まる。
…と。
先行する東京行きが到着。
ここで1駅だけ、先回りをかけ…
5分後、南船橋で再迎撃!
今回の廃車回送は巧みにダイヤが組まれており、武蔵野線内では追いつくことは不可能。
後続の武蔵野線で南浦和まで向かい、京浜東北線を経由して向かったのは…
桶川。
かつて、255系の検査は大宮総合車両センターで行っていた。
大宮では何度も見たことがあったのだが、高崎線内は完全に未知の領域。
下り側線に停車している列車も見た事がなく、Wで新鮮な風景に。
追いついてから約6分後…再び北へ。
ここでBe-05編成とは永遠のお別れ。
約31年の活躍に感謝を!
そして残り4編成、さらに記録を重ねていく。
…そして今日はこれで終わらず。
北上尾に未だ残る撮り鉄の群れが気になって降りてみると、まずE257系集約臨が通過し…
新津に向かうE235系二階建てグリーン車の甲種輸送に遭遇!
前後して俄に天気が急変し強い雨が降り出したが、ここのマナーはお世辞にも宜しくなく…
ここで偶然旧知の高校の後輩に遭遇し、長居は無用と共に北上尾駅を後にしたのだった。