こんにちは。
前回の青梅線に続き、普通列車グリーン車の導入が待ち遠しい路線・
今回は中央快速線です。
首都圏のJR主要5路線のうち、
唯一グリーン車サービスが実施されていなかった中央線。
2015年に導入計画が発表され、
当初は2020年度にサービスを開始するとされていました。
しかし、設備投資などの準備に時間がかかる事などから、
2023年度からに延期、さらに半導体不足などの影響で、
現在は2024年度末以降のサービス開始に向けて準備が進んでいます。
グリーン車の車両が着々と新製され、線内での試運転も活発になってきて、
サービス開始の日が着々と迫っているのを感じます。
(豊田~八王子 浅川橋梁にて)
中央特快のグリーン車・特急列車が走る中央線内での役割は?
今回は、そんな中央快速線のフラッグシップとも言える種別・
中央特快を取り上げます。
現在でも東京と多摩地区を結ぶ速達便として、
移動の中心を担っている中央特快にグリーン車がついた時、
そのグリーン車は特急も30分おきに走る中央線において、
どのような位置づけ・役割を担っていくのでしょう?
そんなところを考察していきたいと思います。
中央線快速電車は、東京と高尾の間53.1㎞を結ぶ路線で、
一部が高尾の先・大月や青梅線の青梅にも直通します。
平日は中野・土休日は吉祥寺以西で各駅に停まる快速と、
中野~立川で三鷹・国分寺のみに停車する特別快速の大きく二つの種別があります。
特別快速には、前回取り上げた青梅線直通の青梅特快と、
中央線内を走る中央特快があり、東京~立川では両者あわせて毎時5~6本走ります。
平日の朝上りは通過駅が少ない通勤特快・
夕方下りは特快の停車駅に荻窪・吉祥寺がプラスされた通勤快速があります。
立川・八王子方面からの乗客を都心部へ速く運ぶための電車として、
中央線では古くから走っています。
そんな中央特快にももちろん、2階建てのグリーン車が連結されるわけですが、
前回の青梅線と違い、中央線には30分おきに特急列車が走っています。
同区間の着席ニーズにも応えている。
新宿を起点に、立川・八王子には全列車が停車し、
実際この区間での利用客も結構います。
グリーン料金と特急料金の比較をすると、
東京・新宿~立川・八王子の特急料金:760円(チケットレス・660円)
東京~八王子の普通列車グリーン料金:750円(Suica料金)
チケットレスならむしろ特急の方が安く、しかも指定席という事で、
朝夕以外の時間帯は新宿~立川・八王子の利用に限っては特急を使う方が
良さそうにも感じます。
同じく特急が30分おきに走る常磐線も、
比較的グリーン車がすいている事が多いので、
中央線もそのようになるかもとも考えられます。
東京駅が起点という、新宿起点の特急列車に対するアドバンテージ。
しかし、中央線快速は、常磐線とは異なる点があります。
それは、快速電車の起点が東京駅なのに対し特急は新宿と、
起点が異なるという点があります。
特急も東京始発・終着の列車が以前より増えましたが、
それでも多くは新宿を始発着としています。
そうすると、東京駅など新宿駅より東の各駅から利用する人にとっては、
中央特快で立川・八王子へ行く方が現在も速く到着出来ます。
そこにグリーン車が連結されれば、
その行程でゆったり座っていく事も出来るようになる訳です。
これまでは午前中や夕方など限られた時間しか、
東京駅からは特急には乗れませんが、グリーン車が連結されれば、
東京駅からも常に特急のような座席で移動する事も出来ます。
都内移動なら、中央線グリーン車の方がむしろ便利だ。
新宿~立川・八王子は、特急と中央特快の所要時間にあまり差がありません。
特急・中央特快の早く来た方に乗車すれば先に新宿や八王子に着きますので、
新宿との移動でも、中央特快のグリーン車が特急に代わる存在になり得そうです。
特急より停車駅が多く、より多くの駅からの利用機会があるので、
都内においては特急より利便性が高く、サービスが浸透すれば
都内区間での着席需要の中心は快速電車の方に移って行くような気もします。
八王子以西の着席需要を一手に担う存在にも!
都内だけでなく、山梨県東部エリアまでも、
快速電車のグリーン車は快適移動を担う中心になりそうです。
中央線快速は、東京~高尾を主に結びますが、
今回のダイヤ改正からは、大月までの直通列車も毎時1本程度まで増発されました。
直通列車にも大月まではグリーン車が増結されますので、
大月までグリーン車がやってくる。
これまで特急が通過してしまっている西八王子~猿橋の各駅利用者にも、
中央線快速のグリーン車は都心への新たな移動手段となります。
都心から距離があるにも関わらず、
これまでは着席サービスの恩恵には全く授かれなかった同区間ですが、
今後は中央快速線からの直通列車がそこを一気に引き受けます。
着席需要の遠近分離が図られる事につながるか?
そうなれば、現在も乗車率の高いあずさ・かいじでは
新宿~立川・八王子の短距離利用者が快速電車のグリーン車に流れ、
あずさ・かいじは甲州・信州方面との利用者中心にと、
利用者のすみわけがなされていくのかもしれません。
富士五湖エリアへは観光客の需要が増加しており、
中央線快速・グリーン車にはその役割も期待されているようです。
日本一の座席有料車両運行路線・中央線の誕生へ!
都心から多摩地区へと東京を縦断する中央線で、新たに始まるグリーン車サービス。
座席有料列車という目線で見ると、
従来の甲府・松本方面へ向かう特急列車に加えて、
都内の高尾までの全列車・そこから大月までと青梅線の青梅までという、
一大ネットワークが形成される事になります。
ラッシュ時には2分おきに来る中央線という事で、
日本一の高頻度で座席有料車が運転される路線にもなります。
サービスが始まり、実際にどのような利用状況になるのか、
今からとても興味深いところです。
今回はこんなところです。最後までありがとうございました。
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