東京メトロ南北・有楽町分岐線「環境影響評価」「都市計画」手続き完了へ



東京都の都市整備局は5月17日、東京メトロの南北線分岐線と有楽町線分岐線の環境影響評価書を東京都知事(環境局)に提出したと発表した。東京都の都市計画審議会も同日、両線に関係する都市計画を承認。本格的な工事着手の前に実施する必要がある手続きがほぼ完了した。

都道465号(四ツ目通り)の下を通る有楽町線分岐線の列車のイメージ。【撮影:草町義和(地上)・鉄道プレスネット(車両)、加工:鉄道プレスネット】

南北線分岐線は品川~白金高輪の2.5km(建設キロ)。環境影響評価の対象事業としては港区高輪4丁目~港区白金2丁目の約2.8kmで、このうちトンネル建設区間が約2.5kmになる。複線で軌間は1067mm、軌条は60kg/m。1両20mの8両編成が運用される。

南北線分岐線の平面図。【画像:東京都】

有楽町線分岐線は豊洲~住吉の4.8km(建設キロ)で、環境影響評価の対象事業としては江東区豊洲3丁目~江東区住吉2丁目の約5.2km。トンネル建設区間は約4.8kmで、豊洲駅改良区間の約0.2kmも含まれる。複線で軌間と軌条は南北線分岐線と同じ。1両20mの10両編成が運用される。

有楽町線分岐線の平面図。【画像:東京都】

環境影響評価の手続きのうち、本格的な工事着手前に行う手続きはこれで終了。都市計画も近いうちに決定するとみられる。その後は工事説明会を経て工事に着手する流れになる。工事予定期間は両線とも約10年。

東京都都市整備局は「今後も、早期事業化に向け、手続を進めていきます」としている。東京メトロは両線の開業予定時期を2030年代半ばとしている。

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