近鉄一般車のイメージを大きく変えたシリーズ21はデビュー当初から下枠交差形パンタを搭載する編成とシングルアームパンタを搭載する編成の2種類がおり、趣味的に面白い点になっていますが最近はシングルアームパンタを搭載する編成の方が多くなり、9820系ではEH30を除いてシングルアームに統一されています。そして唯一下枠交差形パンタを搭載する編成になっているEH30ですが運用は他の編成と共通であり、快速急行から普通電車まで幅広く活躍しています。


(2017.1.10 石切〜額田間にて撮影)

 急行運用に入る9820系EH22です。現在はシングルアームパンタ化されていますが撮影当時は下枠交差形パンタを搭載しており、外観は現在のEH30と変わらないように見えます。ただEH22は初期車なので天井の仕様が後期車のEH30とは異なり、乗車の度に「よく造り込まれているなぁ」って感じられます。


(2017.1.10 石切〜額田間にて撮影)

 9820系は奈良・京都・橿原線系統のみの配置で、全編成が阪神乗り入れに対応していますが過去には大阪線系統への導入も計画され、長距離の試運転も行われました。結局大阪線系統への導入は実現しませんでしたが仮に実現していた場合は5820系のように50番台になっていたかも知れず、トイレ付きの編成も用意されていたかも知れません。