平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

山手線は京浜東北線快速との緩急接続整備が望ましい方向性か?

山手線は日中、田端と田町で京浜東北線快速と緩急接続するのが良いかを再度考えます
Merkmal(メルクマール)、2024年5月12日付け「山手線の平日昼間「5分間隔ダイヤ」は本当に悪なのか? いま問われるJRの公共交通としての矜持」を拝見しました。

山手線の西側、新宿-大崎間の埼京線湘南新宿ライン側の「不整脈ダイヤ」を改善することでの、山手線池袋-渋谷の混雑緩和等を中心に展開する、示唆に富んだ内容です。

この中で前半部に「都市機能を向上させるチャンス」の話がありました。

その部分を一部引用させていただきます。

 

(以下引用)

まず都市の盛衰という面でいえば、山手線だけでなく並走する京浜東北線快速、さらには山手線の内側を走る中央・総武線各駅停車も併せて平日・土休日ともに完全5分間隔化することにより、新宿、田端、田町、品川など、山手線と同一ホーム接続ができる各駅で発着時刻を合わせることが可能となる。

 既に平日の京浜東北線快速と山手線との緩急接続は実現しているが、土休日の日中や中央・総武線各駅停車でも実現すれば、都市内移動における乗継利便性と速達性が向上する。これはむしろ

「都市機能を向上させるチャンス」

ではないか。

(以上引用)

 

山手線は同一ホーム接続ができる田端と田町での京浜東北線、新宿での中央・総武線各駅停車で、完全5分間隔化により乗継利便性と速達性が向上することは確かです。

 

山手線は京浜東北線快速との緩急接続整備が良い方向性か?

ここで、山手線が京浜東北線快速と田端、田町で緩急接続することについて考えたいと思います。

京浜東北線快速については、以前にも書かせていただき、内容は一部重複しますがご了承ください。

 

山手線と京浜東北線が同一ホームで隣り合う田端-田町、また並走区間としての田端-品川については、緩急接続を図るよりも下記のように考えます。

〇 京浜東北線の快速を各駅停車に変更(以前の終日各駅停車列車化)すること。

〇 山手線と京浜東北線の田端-品川のダイヤについて、外回り電車(田端→品川)の山手線が田端発毎時00・05・10・15・20の発車時刻であれば、並走する京浜東北線はその2分30秒後の発車時刻とすることで、田端-品川相互間での移動については、待ち時間が5分から2分30秒へと半減されること。

山手線内回り(品川→田端)についても、品川発の山手線と京浜東北線の発車時刻の考え方は同様であること。

 

京浜東北線の快速運転は1988年からで、田端-品川を速達するとは言え、快速の設定は日中の約5時間に限られます。

 

京浜東北線の快速通過に無理がある新橋と有楽町の通過

京浜東北線快速は、当初は通過していた浜松町と神田がその後、停車駅に追加されました。

それでも快速である以上、ある程度、駅を通過しなければ意味がないということで、東海道線列車が停車する新橋(2022年度1日の乗車人員193,244人、JR東日本第8位)のほか、乗降の多い有楽町(同116,738人、第20位)、常磐線接続の日暮里は通過しています。

秋葉原-田町間で見ると、乗降の多い有楽町と新橋だけ通過することは実用上不便であり、いささか強引に思います。

現在の京浜東北線赤羽・上野から品川方面への速達は、上野東京ラインがその役割を担っており、京浜東北線快速の役目は同ライン開通以降は半減しています。

上野-品川の速達は上野東京ラインの東京・新橋の2駅停車が相応しく、京浜東北線快速では停車駅が多すぎます。

田端-田町の所要時間は快速18分、各駅停車24分が標準で、6分差の短縮効果に意義があると見るかどうかによります。

 

10時台に運転が始まる最初の快速は、その直前の各駅停車電車と、通常は5分間隔のところ、快速運転で先行列車に追いついてしまうため、意図的に7分、運転間隔を広げています。

15時台の最後の快速も、後続の各駅停車と7分の差を生じます。

また、田端-田町の所要時間も18分でなく21分として、時間調整しています。

北行の田端発赤羽方面は、最終快速と各駅停車電車とでは8分の開きがあります。

10時・15時の時間帯だけの例外とはいえ、快速運転開始・終了時の7~8分間隔差を生じるならば、各駅停車一本化の完全5分間隔の方がよいのではないでしょうか。

 

上野東京ライン開通前の、東京止まりの東海道線と上野からの東北・高崎・常磐線との接続では秋葉原のみの停車に価値はありましたが、同ラインの途中ノンストップによる上野-東京速達によって、京浜東北線快速が神田追加停車でも気にならなくなりました。

あえて言えば田端-上野間のノンストップに快速の速達意義を見出す程度と感じます。

 

JR東日本には京浜東北線の終日各駅停車化と、田端-品川での山手線と一体での同区間日中2.5分間隔化による待ち時間短縮を再度提言したいと思います。

 

tairayukiblog.hatenablog.jp

 

(※ 記載にあたり、Merkmal(メルクマール)、2024年5月12日付け「山手線の平日昼間「5分間隔ダイヤ」は本当に悪なのか? いま問われるJRの公共交通としての矜持」を参考にさせていただきました。)