北九州市門司区の和布刈(めかり)公園で保存されている交直流電気機関車EF30形の試作車1号機。関門海峡そばの現在地に移されて約15年たち、細かい部分のさびが目立つなど状態はさらに悪くなっています。


 

和布刈公園の一角、潮風広場で旧型客車オハフ33 488とともに展示されているEF30 1。関門トンネル専用のステンレス製だけあって車体はあまりさびていませんが、当初と比べると部品類の傷みが目立ちます

 

 

2エンド側。連結器のまわりやスカートの端、塞いでいる貫通扉の窓部分のさびが進行しています。ヘッドライト、テールライトが失われているのは以前からですが、やはり痛々しくて寂しい限りです



1エンド側から。一部のエアフィルターが塞がれています。区名札差しには門司機関区の「門」やブルートレインの流れ星マークが入っていましたが、現在はなくなっています

 

 

1エンド側。貫通扉にフックのようなものが見えます。車両番号は「EF」のみ切り文字でなく、付け足されたようです

 

 

シューが傾いた状態のパンタグラフ。13年前の写真でもこの状態でしたが、電気機関車の展示としては好ましくありません

 

 

 

EF30 1とオハフ33 488が展示されている和布刈公園は門司港の中心市街地から約3キロ北にあり、関門国道トンネルの出口からも少し離れていてアクセスが不便です。


さらに2両が置かれた位置は同公園でも奥に当たるため、トロッコ列車の乗降客以外はあまり目にしない気がします。


オハフ33 488は、鉄道・歴史ファンとしては好ましくない方向に改装されてしまいました。EF30 1も行政側の関心のなさを見ていると今後がますます心配です。


(掲載写真は2024年4月30日撮影)




※13年前の2011年5月時点の様子は以下の記事をご覧ください(当時も「寂しい現状」でした)




※EF30 1と一緒に展示され、店舗に改装されたオハフ33 488の外観の様子は以下にまとめています(2024年4月30日撮影)