西武鉄道ワフ11形ワフ16ができました | 書斎の汽車・電車

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 今回は模型のお話です。久々に西武鉄道の貨車、ワフ11形のワフ16号ができましたというご報告となります。

 

 最近は往年の西武鉄道を題材にした写真集が多数刊行されています。そのすべてを買っていたのでは財布の方がもちませんので、内容をよく精査した上で購入と相成るのですが、『西武鉄道 昭和~平成の記録』(山田 亮氏解説・アルファベータブックス刊)は、珍しい写真がかなりありましたので、文句なく「ご購入」となりました。

 この本の131頁に、今回のお題、ワフ16の写真が掲載されておりました。撮影は園田正雄氏、昭和28(1953)年4月に武蔵境駅構内で記録されたものです。

 

 西武の貨車の写真、どうしても貨車は脇役ということで、余り大きく扱われることはないのですが、これだけ鮮明な写真があると模型で再現してみたくなります。

 折よく昨年、津川洋行から「木造貨車 有蓋緩急車 ワフ(右カバー仕様)」なる、西武ワフ11形を再現するのに最適な製品が発売されています。

 この製品、オプションパーツが色々入っており、組み合わせによって様々な「ワフ」が出来そうですが、私はアーノルトカプラーを付け、赤い円形標識を付けています。また、車掌室部分のステップも、3種類入っていましたが、実物そのままというものはありませんでしたので、比較的似た形態のものをチョイスしています。標記のインレタもなかなか豊富でして、それらしいもの(さすがにそのものズバリはなかなか入っていません)を選んで貼りました。西武のマークはいつもの特注デカールです。

 

 ここで、実物の情報を。西武鉄道のワフ11形は、元は武蔵野鉄道ワフ1形(1~9)です。大正4(1915)年の開業時に4輛が用意され、大正11(1922)年に有蓋車からの改造で5~9が増備されています。戦後、現在の西武鉄道成立により、貨車も改番が行われ、ワフ11形11~19となりました。戦後も池袋線を中心に運用されたようですが、今回の主役、ワフ16のように多摩川線で一時的に使用された車輛もいます。廃車時期については不明ですが、恐らくは昭和40年代前半までには姿を消したものと思われます。

 

 ともあれ、これで昭和30年代までの西武線貨物列車の最後尾をしめくくる貨車が入線しました。ここからしばらくは西武鉄道の貨車が続いてロールアウトしそうな気配です。完成の暁にはまたご紹介しましょう。