1999年09月 東北 3日目 - 山形新幹線工事中の新庄駅、陸羽東西線、由利高原鉄道、男鹿線

 旅行3日目は古川から陸羽東線を進み、新庄では山形新幹線の延伸開業を控えた工事中の駅内外を見ることができました。その後、陸羽西線で日本海側に出て、由利高原鉄道、男鹿線に乗車してから秋田市郊外の温泉に宿泊しました。

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平成11年(1999年)9月26日(日)

  520前後に目覚ましやモーニングコールで起床。テレビではニュース番組はやっていない。身支度を整えて、550過ぎにチェックアウト。追加料金はないので、チェックイン時の仮受証と引き換えにすぐ領収証が出てきて終わり。ホテルの写真を撮って駅へ急ぐ。

 



◎古川 605→840 新庄 新庄行1723D  キハ58系2両編成先頭=キハ28 2364

 スポーツ大会に出場するのか、揃いのジャージを着た男女高校生の15人くらいの一団が乗っているが、それ以外の乗客は余り目立たない程度にしか乗っていない。

 しばらくは、平野の田畑の中にまばらに家が立つ風景の中を走る。鳴子御殿湯に近づいた頃から山間部に入る。

 途中いくつかの交換駅で58系や110系の上り列車とすれ違う。

 鳴子温泉に12分停車。駅前を散歩すると、ほのかに硫黄の臭いがした。鳴子温泉を発車すると登り勾配に入ったようで、キハ58系のスピードは格段に落ちる。

 中山平温泉駅前にはC58型のSLが置いてあった。県境のサミットを越えるとすぐ堺田。周囲には建物も見当たらない無人駅だが、ここで高校生の団体が下車して先頭車両の乗客は3人くらいになった。峠を越えて下り坂になったので、列車の速度が急に上がる。

 再び平地が増えてきた。南新庄手前で、12月に開業する山形新幹線の軌道が左側に平行する。この付近の軌道の工事は終わっているようだ。未使用のためバツ印の付いた信号機が横向きで建っている。



 新庄駅は仮駅舎で営業中。奥羽本線ホームは中央を通路で分割し、上り側、下り側とも行き止まり式のホームになっている。東西陸羽線を含めて全てのホームは改札口から階段なしで行ける構造になっている。



 駅名板の前でトレイング2000ポイント用の写真を撮ろうとしていると、同じように三脚を使って写真に収まっている人がいた。


 仮駅舎は狭いがモニター画面でニュースを流していた。G7会合で円高懸念の話が出たらしい。仮駅舎の前には山形方面への列車代行バス乗り場。横には12月からの新駅舎が建設工事中だが、まだ一部は骨組みが出ている状態。仮駅舎の中では、券売機に、JRの乗車券で代行バスに乗れる旨の表示。また、陸羽東線、陸羽西線の開業80周年のオレンジカードをそれぞれセット販売していたが、余り図柄は気に入らなかったので買わず。

 改札は列車別改札のようだ。

◎新庄 913→1009 酒田 酒田行快速3131D キハ40系2両編成ワンマン 先頭=キハ40 541

 陸羽西線のホームは端の方にあり、ホーム工事中の砂利道を歩く。ホームには小さな待合室が付いているが、ホーム自体には屋根はない。

 新庄を発車した列車の左右に、黄金色の稲穂が広がる。津谷・古口間で最上川を渡る。一時、最上川に沿って走るが、トンネルが多いのでよく見えない。川下りの船には出会わなかった。右方向に風力発電所らしき風車が見える。

 953、警笛とともに急停車。人が飛び出して来たので急停車したが異常なしとのことですぐに発車した。

 余目から羽越本線に入ると、酒田までノンストップ。速度を上げて疾走。

 酒田で下車して、駅周辺を散歩する。酒田は江戸時代から昭和初期まで栄えた本間家のある町。旧本間邸は駅から10分くらいのところにあるが、荷物が重いので、近くの本間美術館を目指す。敷地内に公園があるからだが、行ってみると公園も美術館と共通で有料(700円)のため、入るのを止めて駅に引き返した。駅待合室で休憩。

 

◎酒田 1119→1212 羽後本荘 「いなほ1号」 青森行L特急2001M 481系6両編成最後部6号車=クハ481-1043

 40%近い乗車率で、楽に座れた。しばらくは田園地帯を走っていたが、吹浦を過ぎる頃から左手に日本海が見える区間に入った。所によっては岩に打ち付ける波も見える。黒い瓦屋根が一塊で光る集落があった。

 弁当の車内販売が回ってきたが、下車駅が近いのでやめた。

◎羽後本荘 1233→1314 矢島 矢島行9D YR-1003単行ワンマン

 羽後本荘駅は、ホームと改札の間の通路は共通だが、改札はJRと由利高原鉄道で別になっている。由利高原鉄道改札の脇には独自の切符売場があり、乗車券は硬券である。その他に、期限切れ記念切符や、鳥海山登山証明書付往復乗車券も売っている。

 車両は由利高原のレールバスでセミクロスシート。乗車率約25%で空いている。

 発車時間が近付き運転手が乗車したが、タブレットは持っていないようだ。確かこの線はタブレット式だったと思うが、最近廃止されたのか?運転席の時刻表にはタブレットのマークが薄く印刷されているが。

 路線は簡易規格だったのか、アップダウンが多く、ゆっくり走る。途中、子吉川を渡った。

 前郷で上下列車交換。よく見ると、運転席に小さなタブレットキャリアーがある。信号は全て色灯式。前郷からのタブレットは通常の大きなキャリアーに入っている。駅長はこちらのタブレットを交換すると、すぐに対向列車へタブレットを渡しに行き、そちら側で信号を切り替えたらしく、駅長による発車合図はなし。運転手は発車合図の汽笛を鳴らして発車。制限15km/hのスプリング式ポイントを通って出発した。なお、他の無人駅でも発車の際の警笛は必ず鳴らしていた。

 途中の駅は、国鉄時代のかなり古びた駅舎のところが多いが、矢島の手前の川辺は比較的新しい建物だった。終点矢島も、改築工事中との掲示が羽後本荘駅にあった。

 矢島の手前で長いトンネルを通った。これまで線路自体のアップダウンは別として高い山は遠くにあるという感じだったが。矢島駅も信号は色灯式だったが、車庫の脇に腕木式信号機が飾ってあった。

 矢島で下車するとき、硬券の切符を記念に貰おうと思ったら、何も言う前に「差し上げますよ」と言われた。有り難く頂く。

 列車は到着後、入れ換え作業に入ったようだ。



 羽後本荘駅へのバス乗り場は近くに無いようなので、矢島営業所まで緩い坂を登った。


◎矢島営業所 1335→1420 本荘駅前角 (前郷経由)本荘営業所行 羽後交通バス 秋田22あ・722

 矢島からの乗客は2名。床は木張りで、運転席後ろに運賃表が貼ってある。途中まで普通の道路を走っていたが、前郷に寄るために橋を渡って細い道に入る。すれ違いのできない1車線の道をぬけてしばらくすると狭い角で反対方向のバスと出会った。少しバックして対面のバスが角を曲がるスペースを作った。タイミングによっては先程の1車線道路で出会うこともあると思うが、そのような時にはどうするのだろうか。

 前郷駅や由利町図書館の前を通って、元の主要道路に戻った。由利高原鉄道の線路と並走する区間があるが、その間は通過列車なし。

 途中からの乗車もあり、本荘駅前角到着時の乗客は数名になっていた。本荘駅前角到着は1423だった。

 JRの駅はバスを降りて最初の角を右に曲がってすぐ。5分かからない。


◎羽後本荘 1438→1517 秋田 快速「こよし3号」 秋田行3545M 701系2両編成ワンマン先頭=クモハ701-35

 車内は大体空いている。定刻に発車。電車の威力を発揮して高加速運転する。速度そのものは90km/h前後。ワンマン列車だが、運転席横にもう1人運転手が乗っている。現に運転している運転手は指差喚呼による確認を几帳面に行っており、時折、「第2閉塞進行」とか「定時」といった声が、中央扉近くの席まで聞こえてくる。

 日本海の海岸が近くに来ることがある。海沿いの区間では防風林があるが、その林の木々が全て内陸側に傾いている。海風の強さが想像される。

 列車は途中からの乗客が多く、席がだんだん埋まってくる。

 秋田到着。ちょうど秋田新幹線のこまちが出ていくところだった。


◎秋田 1547→1646 男鹿 男鹿行1139D キハ40系5両編成2両目=キハ48 508

 発車10分前にはだいぶ席が埋まってきた。男鹿線には以前にも乗ったことがあるが、男鹿で直ぐの折り返しだった。今回もたいして変わらないが。

 追分を過ぎて男鹿線に入ると、乗ってくる客はいないが、少しずつ降りていき、船越を出るころにはがらがらになった。男鹿半島の西岸を走っている筈だが、海岸線は見えない。林や家並みの間を走る。夕日が照りつけている。船越付近の林ではたくさんのトンボが乱舞していて、夕日に照らされて輝いている。

 終点男鹿で折り返し。駅前になまはげの展示があった。


◎男鹿 1654→1756 秋田 秋田行1144D キハ40系5両編成3両目=キハ48 1507

 同じ編成で引き返す。男鹿発車時の3両目は乗客3人。羽立・脇本間では、やや逆光ながら寒風山が望める。秋田まで半分寝ながら戻った。


◎秋田駅(西口4番) 1810→1825 秋田温泉入口 秋田温泉行 秋田市交通局バス 137号車 秋田22い・782

 秋田駅はすっかり洒落た建物になったようだ。秋田温泉行のバスは西口から出るので西口へ出る。途中、動く歩道が構内にある。バスターミナルから見る駅舎のライトアップは奇麗だ。

 ちょうど秋田温泉行のバスが来た。発車まであと5分近くあるので、駅のコンビニで夜間用の飲料を購入。

 すっかり暗くなった市内を走る。駅を出た時は多くの席が埋まっていたが、温泉まで乗車したのは若干名だった。バスを降りてから翌朝のバスの時刻を確認した。


◎宿泊 秋田温泉さとみ  018‐833-7171 133号室 バス・トイレ別  無料テレビ付 畳み6畳・床1畳半

 18時半頃チェックイン。ホテルのスタッフが荷物を1つ運んでくれた。部屋は1階奥の方で、フロントからはかなり歩く。トイレは外だが近くにある。

 夕食は19時からとした。場所は2階の「旭水」。朝食は7時から1階「泰山」で。

 部屋に着き、お茶を飲んでから「旭水」へ行った。テーブルがいくつかあるが、自分のほか、2人連れが1組だけ。

 メニューは以下のとおりだった。

わかめと数の子の和え物、刺身(まぐろ、たい、いか、あまえび)、魚味の寒天もの、蟹(脚4本)、きりたんぽ鍋、他名称不詳2皿、カレイのさいきょう焼、てんぷら盛り合わせ、ご飯、蕎麦の吸い物?、デザート=青竹牛乳ゼリー。

 1時間余りかけ、とても食べきれず、ご飯とてんぷらを少しずつ残した。

 部屋に戻り大河ドラマ「元禄繚乱」とニュースを見て食休み。

 21時過ぎに家に電話。21時半過ぎに風呂へ行った。屋内には温い湯と熱い湯、バブル風呂や打たせ湯、サウナ、飲泉場があり、屋外に露天風呂と水風呂、足に刺激を与えて形状を回復させるという玉砂利の歩行路がある。

 熱い湯には入らなかったが他の湯は適温。露天風呂は22時過ぎで明かりが消えたので、内風呂でくつろぐ。洗い場も整っている。温泉成分を残すため、初めの方で洗い、後は温泉に浸かり、最後は脱衣所で乾かして出た。飲泉は夕食後から就寝前には良くないとのことで明日に回す。

 しばらく休憩してからまた温泉に入るつもりだったが、寝てしまい、起きたら1時を回っていたので、そのまま寝ることにした。

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