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阪急と阪神、大阪IR(統合型リゾート)に参戦

大阪府が「大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画の軽微な変更の届出について」を2024年4月19日に公開しています。

その中で、大阪IR株式会社の出資構成員の変更が記載されており、鉄道関連では阪急阪神ホールディングス傘下の阪急阪神不動産が新たに出資構成員に含まれています。

これにより、関西拠点の全ての大手鉄道事業者が大阪IR株式会社に出資することになりました。



阪急阪神不動産が大阪IR株式会社に出資

「阪急阪神ホールディングス」傘下企業である「阪急阪神不動産」が、大阪IR株式会社に出資することになります。また、阪急阪神不動産と一緒に阪和興業株式会社も新たな構成員となっています。

変更前後の株主および議決権割合の一覧は以下。

区分 2024年4月18日まで 2024年4月19日以降
構成員 議決権割合 構成員 議決権割合
中核株主 合同会社日本MGMリゾーツ  約43% 合同会社日本MGMリゾーツ  約41%
オリックス株式会社 約43% オリックス株式会社 約41%
少数株主 関西の地元企業を中心とする少数株主 約15% 関西の地元企業を中心とする少数株主 約17%
岩谷産業株式会社 岩谷産業株式会社
大阪瓦斯株式会社(大阪ガス) 大阪瓦斯株式会社(大阪ガス)
株式会社大林組 株式会社大林組
関西電力株式会社 関西電力株式会社
近鉄グループホールディングス株式会社 近鉄グループホールディングス株式会社
京阪ホールディングス株式会社 京阪ホールディングス株式会社
サントリーホールディングス株式会社 サントリーホールディングス株式会社
株式会社JTB 株式会社JTB
ダイキン工業株式会社 ダイキン工業株式会社
大成建設株式会社 大成建設株式会社
大和ハウス工業株式会社 大和ハウス工業株式会社
株式会社竹中工務店 株式会社竹中工務店
南海電気鉄道株式会社 南海電気鉄道株式会社
西日本電信電話株式会社(NTT西日本) 西日本電信電話株式会社(NTT西日本)
西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本) 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)
NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社 NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社
パナソニックホールディングス株式会社 パナソニックホールディングス株式会社
丸一鋼管株式会社 丸一鋼管株式会社
三菱電機株式会社 三菱電機株式会社
レンゴー株式会社 レンゴー株式会社
阪急阪神不動産株式会社
阪和興業株式会社

今回は大阪府側のリリースが4月19日に発表、4月22日になって各種メディアが報じています…が、大阪府の発表資料に目を通した方が良いです。

産経新聞が「<独自>阪急阪神HDが大阪IRに出資を決定 事業進展に弾み」という記事を出して、他メディアも追随していますが、今回に関しては大阪府が発表している以上の情報を各種メディアから得ることは皆無と断言出来ます。

産経新聞の黒川信雄氏は阪急関連ですっぱ抜いた記事を結構出してくれてますが、今回は割り引いて読んだ方がいいかもしれません。
4月19日に大阪府側が出しているのに、週明け4月22日は時間がかかりすぎているのと、「阪急阪神HD幹部」という発言者を明確にしていない表現を珍しく用いているので。



IRと夢洲の開発事業が狙い?

グループ本体ではなく不動産セグメント

阪神阪急ホールディングスの本体ではなく、大阪IR株式会社に出資したのは、傘下の「阪急阪神不動産」です。他の鉄道会社は、鉄道事業者本体(JR西日本・南海)・持株会社(近鉄GHD・京阪HD)が出資していますが、阪急と阪神は、グループ内の不動産事業の中核会社が出資しています。

その真意は公表されてみないと分かりませんが、阪急・阪神としては、開発事業で参画したい、ということが考えられます。

阪急阪神不動産は、住宅の開発や販売などのCMをバンバン出していますが、開発事業やビジネス向けの不動産賃貸なども手掛けています。「NU chayamachi」「阪急西宮ガーデンズ」という阪急沿線での事業はもちろん、秋葉原の「AKIBA TOLIM」「レム秋葉原」といった阪急沿線外での開発も行っており、住宅・総合施設・商業施設・オフィス・ホテル…など、IRや夢洲で行われるであろう大規模な開発案件には適役と言えます。



具体的なカードを切った方が得策か

また、大阪IRに出資する企業の中では、より具体的な事業領域であり、他社とは被りにくいホテル事業を持っているのが阪急阪神不動産の強みといえます。

もちろん、他の出資企業もホテル事業を持っているところもありますが、阪急阪神ホールディングスは、後から参入する関係性もあってか、大阪IR株式会社に出資する他の企業と比べて、より具体的なカードを切って来たという印象です。

別に阪急阪神ホールディングスが入っても問題無いとは思いますが、本格的にIR事業が動き出した時に、持株会社が窓口になってやり取りのコストが発生するのは面倒です。IRに対してアプローチ方法が限定的であれば、その事業領域に特化した会社が出資し、事業に携わって行くのは、自然な流れと言えるでしょう。



編集後記

楽しみね😺ワクワク

関連リンク

大阪・夢洲地区特定複合観光施設区域の整備に関する計画|大阪府

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