かつて落合駅と新得駅の区間は日本三大車窓のひとつ狩勝峠がありました。

 ここの景色は絶景だった。という話をするのは親父たちの世代。

 私は新狩勝トンネルで日高山脈を越えた世代。

 私が20歳の時に石勝線が出来たので、以降は根室本線新得~富良野~滝川経由を通る優等列車が消滅しました。

 だから、急行「狩勝」などで新得~富良野~滝川経由で札幌に向かったのが私の数少ない自慢ですが、石勝線の便利さにはかないません。

 

 私が競馬を始めた頃、オールドファンに「お前はシンザンが三冠と達成したのを目撃したか?」と言われ悔しい思いをしていた時にミスターシービーが三冠馬となり歴史的瞬間を目撃したつもりでした。まさかシンボリルドルフが翌年三冠馬になると思わずに。その後も……。

 それと似た思い出が新狩勝トンネル経由の路線にあります。(わかりにくい例えだなぁ・汗)

 

 道東から新狩勝トンネルを抜けると、広い構内に木材を満載にした貨車が並び、さらにはかつて山越えにSLの補機が置かれていた名残りのレールが並んでいた。

 規模の大きな駅というイメージが私の中の落合駅でした。

 

 

 他の駅同様に施錠されガラス越しに中を見ることしかできませんが、現役時代に飾られていた千羽鶴は撤去されていました。

 バス代行の待合室になっていた頃はあったのに……。

 

 

 柵があるので外側から見るだけしかできません。

 落合駅から新得駅方面に向かうとトンネルはすぐです。

 この角度から見ると列車が走ってもおかしくないのに。

 

 幾寅方面の景色がこれです。

 これじゃ列車は走れません。

 しかたないです。初夏にはルピナスが咲きほこります。

 

 長い歴史のある駅です。……でした。

 三大車窓の歴史も含めて消えてしまうんだろうか。

 

 色んなことがあった春。

 道東と道央を繋いできた鉄路の歴史は石勝線に……。でも、なんか違うんだよなぁ。

 

 落合駅

明治34年9月3日 開業

令和6年4月1日 廃止

 

 旧狩勝線

狩勝給水炭所 明治40年9月8日 開業

狩勝信号所 大正11年4月1日 変更

      昭和41年10月1日 廃止

 

新内駅 明治40年9月8日 開業

    昭和41年10月1日 廃止

 

※日本三大車窓は根室本線狩勝峠越え、肥薩線矢岳越え、篠ノ井線姨捨駅。