東武鉄道70000系と東京メトロ13000系

車両
東武鉄道70000系

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東武鉄道70000系と東京メトロ13000系は、東武スカイツリーラインと東京メトロ日比谷線における車両の長さの統一とホームドアの設置に向けて開発された車両で、両系式は共通設計になっています。

東武鉄道70000系は2017年7月7日から営業運転を開始し、「より開放的で快適な,人と環境にやさしい次世代の通勤車両」をコンセプトに、外観はスピード感のある造形で、カラーリングは、イノベーションレッドとピュアブラックを用いて引き締まったイメージでデザインされています。車体は、軽量かつリサイクル性に優れたアルミ合金製の車体で、アルミダブルスキン構造になっており、座席横の袖仕切りや荷棚に透明な強化ガラスを使用し、連結部の妻引戸は沿線風景をグラフィックとしてあしらっており、インバウンドのお客様が利用しやすいように、各ドア上部に多言語に対応した17インチのLCD式車内案内表示器を搭載し、路線図やお乗り換えの案内など、細やかな情報を提供しています。台車は、東武鉄道の車両では初めて操舵台車を搭載し、曲線通過性能の向上と曲線走行時のレールと車輪から発せられる騒音の低減を図っています。環境負荷低減のために、主電動機(モータ)は永久磁石同期電動機(PMSM)を搭載して、駆動系消費電力量の削減を図っており、車両情報制御装置に、東京メトロで実績のあるTISをベースにしたT-TISを搭載し、ダイヤの最適化・省エネ運転の推進・状態基準保全(CBM)に活用することが出来る車上データ有効活用システムRemoteを搭載しています。

東京メトロ13000系

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東京メトロ13000系は2017年3月25日から営業運転を開始し、さらなる近代化と海外からの利用者や多様な世代の利用者へのサービス向上を目指した車両で、従来の3000系と03系の系譜を踏襲しつつラインカラーのシルバーを強調し、近未来的な形状アレンジを加えて、都会的で洗練されたイメージを持たせています。車内の内装は、オフィスをイメージしたシックで都会的なデザインになっており、東武鉄道70000系と同様に座席横の袖仕切りや荷棚に透明な強化ガラスを使用し、荷棚のガラスには伝統の江戸切子をイメージした模様がデザインされており、優先席前の吊り革は低めで使いやすさを向上させました。各ドアの上部には、車内の情報を見やすくするために、多言語に対応した3画面タイプで17インチのLCD式車内案内表示器を搭載し、複数の液晶モニターを並列に並べることによって、異なる情報を同時に掲出することが出来るので、ニュースや天気予報などの配信やご案内の強化を図ることが出来ます。車体はアルミ合金製で、構体の各部材の材質を極力統一して、廃車時のリサイクル性の向上を図っており、省エネルギー化を促進するために、東武鉄道70000系と同様に主電動機(モータ)は、永久磁石同期電動機(PMSM)を搭載し、全閉構造となっているため、低騒音化が図られ、塵埃等による内部の汚損も防止出来るため、省メンテナンス化も実現し、台車は、1000系に搭載されている片軸操舵方式を基本構造とした操舵台車を狭軌の線区で初めて搭載し、曲線通過性能の向上と曲線走行時のレールと車輪から発せられる騒音の低減により、乗り心地の向上を図っています。

東京メトロ日比谷線は、半径200m弱の曲線が多いため、車体長が18mの車両のみが運用され、車両によってドアの位置が異なっていたため、ホームドアを設置することが困難でしたが、標識の移設を行う程度で20mの車両を導入することが可能であることが分かったため、ホームドアの設置に合わせて、車体長を20m、ドアを4ドアに統一しました。共通設計で開発することによって、運転取り扱いと車両検修における整備のやり方の統一を図り、乗務員が扱う機器と主要装置の共通設計を促進し、両系式の導入により、東武スカイツリーライン・東京メトロ日比谷線のイメージを一新させました。

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参考文献

鉄道まるわかり004 東武鉄道のすべて「旅と鉄道」編集部 株式会社天夢人2019年4月7日発行

東武博物館だより2017年9月号 一般財団法人東武博物館2017年9月1日発行

東武鉄道2018年度鉄道事業設備投資計画

車両好きならば知っておきたい 鉄道車両用品製作メーカーに聞く製作事情 さらなる進化を遂げる 三菱電機『トレインビジョン』池口英司 鉄道ダイヤ情報2016年1月号株式会社交通新聞社平成27年12月15日発行

「New model 永久磁石同期電動機・操舵台車採用の日比谷線用20m車 東京地下鉄13000系」深澤真吾 鉄道ピクトリアル2017年1月号株式会社電気車研究会 鉄道図書刊行会平成29年1月1日発行

きっと、もっと、こんなこと。平成28年度東京メトロの約束

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