平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

成田空港発着回数増に対して 当面は「アクセス特急」20分間隔化で対応を

成田スカイアクセス線の複線化完成までは「アクセス特急」40分間隔の20分間隔ダイヤ化が現実的な対応策と考えます

旅行総合研究所タビリス、2024年4月16日付け「成田空港アクセス、鉄道『複線化』は実現するか。検討委が提言、新駅設置も」を拝見しました。

記事の中から一部を引用させていただきます。

(以下引用)

成田空港では、C滑走路の新設やB滑走路の延伸により、年間発着回数を現在の1.7倍の50万回に増やす計画を立てています。

実現すれば利用者の大幅な増加が見込まれるため、成田空港会社では「新しい成田空港」と題する将来構想を掲げて、検討委員会を設けて議論しています。

これまでの検討では、3つある旅客ターミナルを一つに集約し、鉄道新駅を併設する方針などを示しています。

さらに、2024年4月12日に開催された検討委員会第7回会合では、新駅を設けるだけでなく、乗り入れる鉄道の複線化を提言しました。

~中略~

成田空港の新滑走路の改正目標が2029年で、新ターミナルの建設着手はその後になるので、新駅開業や複線化は、早くても2040年頃になるのではないでしょうか。

(以上引用)

 

成田空港でC滑走路新設、B滑走路延伸により、年間発着回数が現在の1.7倍の50万回となるほか、三つの旅客ターミナルを一つに集約、新駅設置、複線化という流れと理解します。

 

京成・成田スカイアクセス線JR東日本の状況比較

◆ 2022年度の乗車(乗降)人員

JR東日本は乗「車」人員(降車を除く)、京成は同年度の乗「降」人員の数値です。

〇 空港第2ビル駅:JR東日本3,621人、京成18,503人

〇 成田空港駅JR東日本3,730人、京成17,769人

◆ 列車本数

〇 京成・成田スカイアクセス線

・「スカイライナー」41.5往復

アクセス特急(料金不要列車):27往復

京成本線列車(快速等):55.5往復

〇 JR東日本

・「成田エクスプレス」27往復

・東京または千葉-成田空港直通快速または各駅停車:28往復

◆ 列車定員

〇 京成・成田スカイアクセス線

・「スカイライナー」398人

アクセス特急(料金不要列車):1,046人(3640席)※都営浅草線5500形の場合

京成本線列車(快速等):1,042人(380席)※京成3100形の場合

〇 JR東日本

・「成田エクスプレス」:580席

◆ 運賃・料金

〇 京成・成田スカイアクセス線

・「スカイライナー」2,567円

アクセス特急(料金不要列車):1,267円

京成本線列車(快速等):1,052円

〇 JR東日本

・「成田エクスプレス」:3,072円

・快速:1,342円

 

アクセス特急の20分間隔化ダイヤがもっとも現実的で迅速な対応策

記事の中で、新滑走路の改正目標が2029年、新駅開業や複線化は早くても2040年頃と書かれていますが、その間、10年以上、現状のダイヤのままでは輸送力不足になります。

列車の高速化、長編成化、複線化が求められる中では一朝一夕にはできず、2029年度時点ではいずれも実現が困難なだけでなく、2040年台頃まで延びる可能性が高くなっています。

 

上記、空港第2ビル駅と成田空港駅の、JR東日本の乗車人員数、京成の乗降人員数や列車運行実績を見る限りは、JR東日本よりも京成が主体となっています。

JR東日本の千葉駅経由という迂回路コースは、成田スカイアクセス線に比べて不利であり、誘導に限度がありそうです。

その意味で成田空港輸送量増加への設備投資は、成田スカイアクセス線の充足化を優先した方がよいと考えます。

 

JR東日本は、成田スカイアクセス線「スカイライナー」と比べ、所要時間を要することから、毎時2往復の「成田エクスプレス」、同1~2往復の快速・各駅停車列車のまま続くと思われます。

しかしながら成田スカイアクセス線京成本線は20分サイクルのダイヤであるため、毎時3往復の「スカイライナー」及び同3往復の京成本線の増発は困難です。

また定員以上の乗車対応もできません。

増発、輸送力増強の余地があるのは、成田空港と京急羽田空港運行を基本とする「アクセス特急」を、現在40分間隔から20分間隔にすることです。

アクセス特急」を毎時20分間隔運転化したとしても、成田湯川-成田空港間の単線、根古屋信号場、空港第2ビル、成田空港3駅の容量は、理屈上では毎時20分サイクルダイヤの中で、「アクセス特急」は設定有りと設定無しとの繰り返しなので、現状ダイヤには入れられると考えます。

 

これにより、「スカイライナー」、京成本線の一般列車、成田スカイアクセス線の「アクセス特急」(一般列車)、計3種類の列車で各3往復、東京地区-成田空港が毎時合計9往復となります。

本数的には毎時40分間隔運転で1日27往復のダイヤを、20分間隔のダイヤとして約20往復の増発、1日合計50往復前後のダイヤとして、2029年度以降の成田空港アクセス増に対し、成田スカイアクセス線成田湯川-空港第2ビルの複線化完成まで凌ぐことが当面の現実的な対応方法と考えますが、いかがでしょうか。

 

(※ 記載にあたり、旅行総合研究所タビリス、2024年4月16日付け「成田空港アクセス、鉄道『複線化』は実現するか。検討委が提言、新駅設置も」から一部を引用及び参考にさせていただきました。また、空港第2ビル駅と成田空港駅Wikipediaを参考にさせていただきました。)