町田営業所業務日報

地元周辺の鉄道・バス車両について気紛れに綴ります。

古都から空の玄関口を結んで30周年、JR西日本281系「はるか」

2024年04月15日 | JR線

1994年9月4日、大阪湾内に完全人工島からなる世界初の海上空港である関西空港が開港しました。東京(千葉県)の成田空港と共に国際線の発着回数が国内線を上回り、西日本に於ける国際拠点空港とされています。空港までの鉄道によるアクセスは、JR西日本と南海電気鉄道が乗り入れを行なっており、JR西日本は281系電車を登場させ京都・新大阪より関西空港に至る特急列車「はるか」を運転しています。開港と同日に運用を開始し、本年で30周年を迎えることになりました。

9両編成(後部3両は271系)で運転される京都行き「はるか」の281系。S字型の独特な曲線を描く前頭部が特徴で、空に輝く雲をイメージしたシャイニングホワイトの車体に、肩部には無限に広がる宇宙のコスモグレー、裾部は成層圏のストラトブルーを配し、柔らかい印象を与えるデザインで、1994年度グッドデザイン賞とブルネル賞を受賞しました。登場直後は5両編成でしたが、乗車率の高さから1年経たずにサハ281を新造し6両化されています。制御装置は同時期に登場した223系0番台・207系1000番台同様のVVVFインバーター制御を採用し、機器更新も実施されていない為登場以来のGTOサイリスタによる大きな磁励音を耳にすることが出来る数少ない形式になりました。

2019年からはサンリオとのコラボレーションでハローキティのラッピングが施されるようになり、基本6両編成は「Butterfly」「Ori-Tsuru」「Kanzashi」、増結用3両編成と271系は「Ougi」のデザインが施されました。車内や座席の枕カバーにも装飾が施されています。海外でも知名度が高いキャラクターのラッピングは好評を博していますが、ライセンス契約の終了の為か本年より順次元の姿に復元されることが明言されています。

ツートンベージュの座席が並ぶ普通車の車内。通常編成では無地の黄色の枕カバーですがハローキティラッピング編成は、ベージュに近い色のイラストがプリントされたものに交換されている為、オリジナルのカバーより統一感があります。乗車時間が特急列車にしては短いので、リクライニング角度は若干浅めに設定されています。

2列+1列配置のグリーン車車内。大型化され枕が設置されたオーソドックスな座席で、テーブルは普通車同様に肘掛け部分に収納されフットレストは欧米からの利用者を意識したのかバータイプのものが設置されています。

2020年度の新型コロナウイルス感染拡大により271系と共に3両編成は全て運用を離脱する憂き目に遭いましたが、2023年からは水際対策緩和による利用者増加で再び9両編成に戻され、全車両が安定して現在も活躍していますが、2018年には2024年〜2027年に新型車を投入し置き換える計画についても存在していたことがあり増結用の271系についても将来的には281系の置き換えの為に6両編成の組成も視野に入れられていることから、なにわ筋線開通時期と合わせていつまで活躍できるかが気になるところです。


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 体質改善工事で更なる安全性... | トップ |   
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。