★静岡鉄道A3000形12編成全て登場!1000形は2024年6月30日に引退!

 

 

↑静岡鉄道(静鉄)のA3000形は2015年度から毎年1~2編成のペースで増備を続けてきた。営業運転は2016年3月24日からで、2017年には鉄道友の会からローレル賞を受賞。全車両にローレル賞プレートが付いている(これは結構珍しい)。

2024年2月3日~6日にかけて、J-TRECから最後の12編成目になる「A3012号」(静鉄公式にはこのように称するが、私は「A3012編成」と称しているので以後は「A3012編成」と記す)が納車された。

2月23日(金・天皇誕生日)にデビューした。

 

【A3012編成デビュー日】

 

↑外はあいにくの雨。寒い。新静岡駅で9時30分~11時まで物販販売、10時から3番線でA3012編成展示、11時から式典、11時28分に新清水行き臨時電車で出発と言う流れであった。

 

 

↑まずは車両展示。「A3012号デビュー」のヘッドマークが付いている。新車登場時にはこれが恒例となった。

A3012編成は既存の編成と大きな変更点は無い。どの編成も「1次車」扱いで使用の差異は無い。違いと言えば各編成に与えられた「色」でこれこそがA3000形の”代名詞”となっている。A3011編成のように無塗装車として登場したが、少しして「午後の紅茶」の赤いラッピングが入るようになり、「午後の紅茶」と言われるようにもなっている編成もある。

 

 

↑車内には歴代のA3000形が甲種輸送される時の写真が出ていた。全て静鉄社員が撮影したものである。

 

 

↑車内にある車両番号もしっかりと記録(撮影)しておく。

 

 

↑車内は至ってフツーのロングシートであるが、多少の「遊び心」があるのが他社のロングシート車両との決定的な違いである。「また乗りたくなるような仕掛け」が仕組まている。

 

↑物販会場で「静鉄電車ワンデーパスA3012号出発記念」を買う。要は1日乗車券であるが、自動券売機で販売しているものとはデザインが異なる。この日限定デザインだった。金額(700円)や効力(静鉄電車1日乗り放題)に変わりはない。

 

 

↑11時からの式典の様子。A3000形の概要説明や社員が撮影した動画を公開。マスコミ・鉄道マニアが殺到したのは言うまでもない。

 

 

↑最後に鉄道部長が登壇し「最後の1000形1008号は6月30日をもって引退する」と明らかになった。これで1000形は全廃となる。それまでの間1000形関連のイベントを実施すると予告され「詳細は静鉄電車ホームページで」と案内されるに留まる。

3月になると1000形の定期運用が激減し、週に1~2日程度しか稼働しない日が増えている。最後になって乗車と撮影のチャンスが激減しているのは残念だが、毎日9~10運用に対して、車両数が13編成(A3000形12編成+1000形1編成)もあるので車両が余り気味。A3000形を優先稼働するのは言うまでもない事で、「穴を埋める形」で1000形が動く程度となっている。これは「あるある話」なので私としては納得してしまった次第だ。

 

 

↑新静岡11時28分発の臨時新清水行きがA3012編成の一番列車。いつものならば乗らずに沿線撮影となるが、この日は雨で寒いのでその気にならず、とりあえず一番列車に乗る。どこかの駅で下車…とも思ったが、やはり天気が悪くその気にならず途中下車せずそのまま新清水駅まで乗車。乗り心地・車内の雰囲気は既存のA3000形と特に変わらず。今や珍しい車両では無いので一番列車目的で乗るような乗り鉄(鉄道マニア)は意外と少なかった。

新清水駅で折り返しの臨時新静岡行きに乗る。この列車も途中駅で下車せずに新静岡駅まで乗車。新静岡セノバで休憩して…と思ったが

 

↑新静岡駅到着後は回送であった。デビュー日は定期運用には入らず、臨時電車で1往復するだけで終わりだった。セノバでの休憩はなくなり、引き続きA3012編成を追いかける。回送ならば長沼車庫に入るに決まっているので、長沼駅に先回り。

 

 

↑案の定長沼車庫へ回送となり、車庫へと吸い込まれてゆく。A3012編成は引退が決まった1008編成の隣に止まる。

 

 

↑ヘッドマークは取り外された。パンタグラフが降ろされ「回送」の表示は消えた。これでデビュー日の運行終了。そのまま翌朝まで車庫で寝るのであった。