わずか6時間ほどの滞在で福山を後にして東京へ戻る。

 帰りの新幹線は「のぞみ168号」東京行。臨時の「のぞみ」で、約5分後には定期列車の「のぞみ36号」があるが、臨時列車の方が空いていると思って東京駅で切符を購入するときにこちらを購入しておいた。乗車したのはJR西日本博多総合車両所N700AF12編成だった。

 JR西日本所属の編成に乗車するのは久しぶりだ。


 思いつきの日帰り旅で東京〜福山の往復の乗車券と特急券、しかもグリーン車指定席券というのは相当な無駄遣いではあるが、昨年末に還暦を迎えて歩くのが億劫な年齢にならないうちに少年時代を過ごした道を辿っておきたかったのだ。

 半世紀という歳月に変わり果ててしまった部分もあるが、面影を残している部分もあって、訪れてよかったと思う。

 西日本方面に行く機会は現役のトラックドライバーだった頃には仕事で行っていたが、旅行する機会がなかなか無かった。昨年は出雲大社や三朝温泉を旅行し、夏には熊本へ行って本当に久しぶりとなる九州の地に立った。

 東北新幹線や北陸新幹線、上越新幹線に乗車する機会は多くても山陽新幹線にはなかなか乗車機会がなくて、北へ向かう新幹線とは違った風土の匂いが漂う車窓の風景は懐かしさと新鮮さで、深夜勤務明けのその足でやってきたというのに寝ることも忘れて車窓を早送りのように通り過ぎる景色を眺めていた。


 六甲トンネルを抜けて新大阪が近づいてきた。



 東海道新幹線から眺める浜名湖。


 もう少し早い時間の列車だったらもう少し赤く染まった富士山が見られたかもしれない。


 あっという間に東京に戻ってきた。

 品川駅を発車して在来線の留置線に並ぶ列車群を眺める。出雲市や高松から上ってきて朝に到着してここで休んでいたサンライズも目覚めて長旅の支度を始めていた。





 東京駅に到着して少年時代を辿る今回の日帰り旅が終わった。


 乗車した列車は「のぞみ461号」新大阪行となって折り返す。これも臨時列車だ。


 最後に私が通っていた当時の校舎の写真を•••。

 古いアルバムに貼り付けてある白黒写真をスマホで撮影したものだから鮮明ではないが、運動会の時の写真である。


 このシリーズ•••長々と綴りましたが、訪問してか下さった皆様に感謝申し上げます。