去る3月15日まで、福岡県久留米市津福本町に、西日本鉄道(西鉄)天神大牟田線の駅として「試験場前」という名前の駅が存在していた事はご覧の皆様もご存知ではないかと思います。
この駅に関しましては、直近は番外(昨年11月掲載)を参照していただければと思いますが、この駅は昭和8年に開業しました駅でありまして、この駅の由来も、設置当時に後述の現在の福岡県教育庁北筑後教育事務所の所に存在しました福岡県久留米工業試験場に由来するものでありまして、その後いくつかの変化を遂げまして、福岡県福岡工業試験場久留米分場として最後に存在しておりましたが、昭和53年に筑紫野市に移転した福岡県福岡工業試験場(現・福岡県工業技術センター)に統合された事で閉鎖されておりました。
この駅は、天神大牟田線の普通列車のみが停車する駅となっておりまして、全形式の電車が停車する駅となっております。ですから、甘木線直通でワンマン運行を行います7000形電車・7050形電車や、基本的には特急・急行に主に使用されます3000形電車も普通列車時に停車しております。
【日中撮影画像はいずれも令和元年撮影】
(7050形電車)
(5000形電車)
そんなこの駅はここから大善寺駅までが単線となりますので、片側のみが行き止まりとなっておりまして、この線路は引き上げ線として折り返しのために使われております。尚、かつて高架化される前にも側線が存在しておりましたが、これは旧西鉄産業(現・西鉄テクノサービス)へつながっていたものですが、現在はなくなり、旧西鉄産業跡地は西鉄グループ系の有料老人ホーム(「サンカルナ久留米」)に変化しております。
3000形電車の大牟田行き特急列車の旧試験場前駅通過シーンです。複線から単線に移る事になりますので、転線しながら通過している事がお分かりいただけるのではないかと思います。
(単線区間に転線)
(転線が済み、単線区間へ)
そんなこの「試験場前」駅は、去る3月16日より以下の所にあります「聖マリア病院前」駅に改称されておりまして、まさに「病院のある駅」という印象に様変わりしております。
(聖マリア病院)
この駅名変更のきっかけとなります「聖マリア病院」は、外来棟・中央棟・タワー棟・検査棟・ヘルスセンターなどがある総合病院でありますし、病院に隣接する所には聖マリア学院大学まで設けられておりまして、特に病院としては1000床を超えるとの事でありまして、まさに巨大病院であります。
この久留米地区では、久留米大学病院などもありまして、聖マリア病院も合わせて「久留米の2大病院」という印象が強い所ではありますが、特に目立ちますタワー棟からも巨大病院としての印象が強いのではないかとも思う所ではあります。
(案内図)
そんな聖マリア病院から近い所にありますのが、聖マリアヘルスケアセンターであります。ここは人間ドックや検診・リハビリテーションや透析もできる所でもありますし、加えまして入院設備が整っている所のようでありまして、こちらも聖マリア病院関係の施設として存在している事もわかるのではないでしょうか。
また、このヘルスケアセンターでは、「マリア像」の姿を見る事ができました。やはり病院自体が「聖マリア」という名にふさわしい所ではありますが、「カトリックの愛の精神」に基づく医療・保健・介護を実践する事とありますので、わからなくはない所でもありましょうか。
ここまで、昨年11月にご紹介しておりました内容から改めましてご紹介させていただきましたが、今回ここからは改称前後にこの駅に足を運んでおりましたので、皆様にご紹介してまいります。
まずは、改正5日前にあたります3月11日に訪問した内容です。既に「聖マリア病院前駅」と記されている看板が設けられておりましたが、看板は隠されておりまして、16日の改称でお目見えする事になっていたがわかる姿でもあります。
もちろん、この駅ではこの看板以外に「試験場前」を名乗るものも複数見られておりました。以下画像が駐輪場、そしてその下の画像が音声案内であります。
(駐輪場入口)
(試験場前駅の音声案内板)
この時、駅周辺も出向いておりましたが、以下画像は、「試験場前」と称しましたきっかけのある場所でもあります、現在の「福岡県教育庁北筑後教育事務所」であります。この場所こそ、冒頭で述べました、かつては「福岡県久留米工業試験場」と称されていた場所でもありますが、駅からも近い場所でもある分、正直そうなんだと実感する所でもあります。
こちらは、改正後に「聖マリア病院前駅」と変わる事になります、西鉄バス久留米の「試験場前」バス停であります。既に変更する事が明らかになっておりますので、書き換えを行いまして、その上に「試験場前」と書かれたテープを貼り付けられていた事がお分かりいただけるのではないかと思います。
このバス停も、3月16日の改正で変更される事になっておりました。さらに時刻も変更がなされる事になっておりましたので、変更後の時刻まで見られていた事がお分かりいただけます。
ここからは、3月16日改正後に訪れた時のものであります(訪問日・3月18日)。この改正では、福岡市博多区に桜並木駅が開業・春日原駅に特急電車が停車する事になっておりましたので、そうしたポスターが見られておりました。
名称変更後の聖マリア病院前駅の看板です。ポスターには書かれておりませんでしたが、ご紹介しておりますこの改称も大きな話題ではなかったかと思っております。
聖マリア病院前駅に変わった事で細かな動きも見られておりました。画像は駐輪場でありますが、上の画像のように「試験場前駅」と書かれていた部分の「試験場前」を隠した状態で見られていた事がお分かりいただけます。
こちらは音声案内です。先述のように、試験場前駅の時にも設けられておりました音声案内ですが、聖マリア病院前駅となりましても音声案内が設けられておりまして、ちゃんと「聖マリア病院前駅」とも述べられておりました。
こちらは運賃表です。この西鉄電車では、初乗りは170円である事がお分かりいただけますが、花畑・西鉄久留米各駅も同額である事がわかります。それにしても、この姿からも改称されていた事がわかる姿でもあります。
ちなみに、新駅の桜並木駅までの運賃は、特急停車駅となりました春日原駅と同様530円となっております。尚、聖マリア病院前駅から桜並木駅間は約40分で行く事ができますが、これは特急・急行を使った場合でありまして、そうなりますと久留米地区では花畑・西鉄久留米各駅、福岡方面では西鉄二日市・春日原などの駅で乗り換える事になりますので、注意が必要であります。
(聖マリア病院前~桜並木駅間図)~この間西鉄久留米・西鉄小郡・筑紫・西鉄二日市などの駅があります
今回は、さらに西鉄久留米駅まで向かいましたので、改札に入りましてホームでも収めておりました。早速、改札口を入った所には「試験場前 筆談用」と書かれたバインダーが置かれておりまして、試験場前駅の名残が見られておりました。
聖マリア病院前駅の駅名標です。3月15日までは、上の画像のように「しけんじょうまえ(試験場前)」と称されておりましたが、この駅名表からも変わった事がわかります。それにしても、アルファベットでは「St.Mary´s Hospital」と病院で表示されているままで見られるのがわかりますし(詳しくは上の画像10をご覧ください)、駅ナンバリングも「T29」と試験場前駅時のままであるのがわかります。
もちろん、電車車内の案内表示も変更されておりまして、聖マリア病院前駅・桜並木駅双方とも見られるのがわかります。それにしても、聖マリア病院前・桜並木各駅とも特急停車駅の隣駅であるのもわかります。
(聖マリア病院前駅)
(桜並木駅)
(全体)
以下動画は、その下の画像の大牟田行きワンマン列車でもあります7050形電車に乗車しまして、花畑駅から聖マリア病院前駅間の後半1分の動画です。尚、「X」では花畑駅からの動画を紹介しておりましたが、それでも全体で1分15秒しかありませんので、それほど駅間も短い区間でもあります。それにしても、到着時の「聖マリア病院前・聖マリア病院前です」と述べます音声案内では駅名が変わった事がわかる所でもありましょうか。
(今回乗車7050形電車)~7056F
改札を出まして、最後の画像を撮影、そして名称変更がなされました、西鉄バス久留米の聖マリア病院前駅バス停も収めました。一週間前の訪問時には、上の画像・先述のようにテープで「試験場前」と書かれていたものも、それがはがされておりますので、それだけ変わった事もわかるのではないでしょうか。
(バス停両方向)