番外 豊肥線特急「あそぼーい!」運行開始間のつなぎ運行でした、キハ185系特急「阿蘇ゆるっと博」 | コウさんのコウ通大百科 PART3

コウさんのコウ通大百科 PART3

在住する九州を中心に、鉄道・バスを中心としました記事を毎日更新しております。
(平成24年1月〜平成30年3月の記事はPART2の内容です)


 
 熊本車両センター所属のキハ183系気動車で運行されております、特急「あそぼーい」は、これまでも当ブログでもご紹介しておりますように、この列車のキャラクターであります「KURO」こと「あそ くろえもん」の効果もありまして、親子で乗車される方もいらっしゃるなど好評を得ている観光列車(D&S列車)でもあります。
 
 しかし、この「あそぼーい!」は、平成28年の「熊本地震」におきまして、本来の運行区間であります熊本~宮地間では運行されなくなりまして、以降は、博多~門司港間や博多〜ハウステンボス間、さらには画像2のように北部九州各地で団体臨時列車(画像は筑肥線運行時)などで運行されておりまして、なかなか熊本地区へ来られない福岡地区の方々を中心に大好評を得ていたのもこの「あそぼーい!」でもありました。

 そして、平成29年7月には「あそぼーい!」の運行区間が久しぶりに豊肥線に帰って来ておりまして、大分~阿蘇間で運行されるようになりましたし、さらに画像1・以下画像にありますように令和2年8月からは豊肥線が全線で運行を再開した事に伴いまして、熊本~大分・別府間で運行されておりまして、本当に、この「あそぼーい!」にとりましては4年ぶりの豊肥線全線運行となっておりますので、本当に良かったなと思う所でしょうか。
 
 (平成29年撮影)~阿蘇駅発時
 
 (今回乗車時撮影)~その模様はNO.3009
 

 さて、このキハ183系気動車「あそぼーい!」でありますが、運行開始は平成23年の6月4日でありました。しかし、当初は平成23年3月12日のダイヤ改正日であったのが、設計変更等もありましてこの日の運行となりましたが、そのつなぎの列車として運行されておりましたのがこれからご紹介します、特急「阿蘇ゆるっと博」でありまして、ここからはこの列車に関しまして皆様にご紹介させていただきます。
 
 
 この「阿蘇ゆるっと博」は、当時九州新幹線が全線開業した事で阿蘇への観光客を誘致するために開催されていたものでありまして、パビリオンと言ったものはなく、阿蘇全体を会場として、エコツーリズム・グリーンツーリズム・タウンツーリズムの総称から「阿蘇カルデラツーリズム博覧会」の正式名称、そして愛称から「阿蘇ゆるっと博」と言われておりました。

 そんな阿蘇までの観光客のために、「あそぼーい!」が運行される事にはなっていたのでありますが、使用車両のキハ183系気動車の改装が間に合わず、結局「あそぼーい!」のつなぎと言う形で「阿蘇ゆるっと博」と言う特急が運行されたのでありました。
 
 
 その「阿蘇ゆるっと博」の運行は、平成23年3月12日から5月29日まで運行されておりまして、停車地は、「熊本地震」前の「あそぼーい!」の停車地でもあります・・・

 熊本~新水前寺~水前寺~肥後大津~立野~赤水~阿蘇~宮地
 
の各停車地でありまして、時刻も「あそぼーい!」と同時刻で運行されておりました。
 

 使用されておりました車両は「九州横断特急」に使用されておりました、キハ185系気動車2両

 (←宮地)キハ185-4キハ185-1012

が「阿蘇ゆるっと博」の専用車となっておりまして、これらには画像のように側面車体にラッピングが貼り付けられておりまして、ゆるキャラ「くまモン」の姿も画像のように見られておりました。
 
 (「くまモン」も見られます、また方向幕は装備されていませんでした)
 
 
 そして「阿蘇ゆるっと博」運行終了後には、この列車で使用されておりましたキハ185系気動車2両は熊本~三角間の新たな観光特急であります「A列車で行こう」用として以下画像のように改造されました。それにしても、観光特急のつなぎの列車として使用されていた列車が、その後まさか新たな観光特急の専用車として変わる事になろうとは思いもしなかったのではないかと思います。
 
 
 尚、「あそぼーい!」は現在熊本~別府・大分間で運行されておりますが、「熊本地震」前の「あそぼーい」、そしてつなぎの「阿蘇ゆるっと博」は熊本~宮地間で運行されておりましたが、現在この区間運行の場合は新たに設定されました「あそ」が運行されております。
 
 さらにこの同系統では、土日祝日限定で肥薩線特急かわせみ やませみが同区間で運行されておりまして、豊肥線特急にも変化が見られております。
 
 (博多~門司港運行時)
 

 今回は、「阿蘇ゆるっと博」に関しましてご紹介しましたが、現在「A列車で行こう」に使用されておりますの2両にとりましても、まさに貴重な経験ではなかったのではないでしょうか。しかも先述のようにその後「A列車で行こう」の専用車に生まれ変わっている訳でもありますので、「あそぼーい!」のつなぎの列車として存在していた事はなかなか存知にくい所でもあるでしょうから、九州新幹線開業によりまして阿蘇方面の活性化にわずかながら一役買っていた事も間違いないようであります。ご覧の皆様も「こういった列車もあったの?」と思われた方もいらっしゃると思いますが、これで存じていただければと思います。