おはようございます。
福岡県最南端に位置するのが「大牟田市」、これより南に行くと熊本県に入るというところです。有明海沿いに位置する市であり、明治時代には三池炭鉱はじめ石炭で栄えた町でもあります。今日はそんな大牟田市の主要駅である大牟田駅を取り上げていきます。
大牟田駅に乗り入れるのはJRの鹿児島本線と西鉄天神大牟田線の2路線です。西鉄はこの大牟田が終着駅となっており、あとちょっとのところで熊本県に入れずとなっています。そして、福岡市中心部からこの大牟田にかけてほぼ並走するように走っている鹿児島本線と西鉄天神大牟田線が唯一ともに乗り入れる駅でもあります。全国的にもここまで並走しているライバル路線が同じ駅に乗り入れるのが1駅だけというのは珍しい気がします。今回はJR側と西鉄側、そして駅の周辺に分けて記事にしていきます。
鹿児島本線が東である陸側、西鉄が西である海側に駅舎を構えています。鹿児島本線は2面3線の駅となっており、中線が待避や当駅の折り返し用となっています。大牟田で折り返する列車いくつか設定はされていますが、お隣の銀水と荒尾が主な折り返し駅となっているため、多くの列車が大牟田市内中心部をスルー運転するようになっており、人の交流が切れないようになっています。
JR側の駅舎は地方の国鉄の主要駅らしい駅舎となっており、数十年前は主要な拠点であったと思われる面影が残っています。先述の炭鉱が栄えていたところから石炭輸送の主要駅となっていたと思われ、JRと西鉄の間にはかなりの線路跡が広がっていますが、かつてはこで貨物輸送が行われていたそうです。しかし、現在は寝台列車や定期特急列車がJRからはなくなり、博多までの直通もほぼ消滅したことから、ワンマンのローカル列車が30分間隔で来るローカルな駅になってしまいました。
西鉄側は2面3線の駅となっており、頭端式の構造となっています。この駅の乗り入れるのは主に西鉄福岡とを結ぶ特急と2両編成のワンマン普通電車となっています。JR側が立派な駅舎を構えているのに比べると西鉄はかなり肩身の狭い小さな改札となっています。それでも30分間隔で特急が西鉄福岡まで運転されており、さらにワンマン列車ですが普通電車も30分間隔なので列車の本数だけ見ればJRより西鉄に軍配が上がります。
ちなみに福岡県内で完結している西鉄ですが、元々は熊本県方面まで延伸する計画があったそうです。今は完全にその計画もなくなっており、駅周辺にそのような痕跡が残っているというわけでもなさそうなので、すっかり福岡県内完結の大手私鉄となってしまっています。
西鉄側とJR側は連絡自由通路が設置されており、東西の行き来はそこまで不自由ではありません。駅周辺は地方都市らしいそこまで高くないビルや住宅が広がっている比較的平らなイメージの街です。個人的な印象ですが、商業的に栄えているのは西鉄のお隣の新栄町のような気もしますがどうなんでしょうか・・・。大牟田駅周辺は大牟田市の行政的役割も多い建物が多く集まっているようです。
駅の東側を出たところに「東洋軒」というラーメン屋があります。ここでは大牟田ラーメンという、これまた博多ラーメンや久留米ラーメンと違ったラーメンが食べられます。個人的には博多や久留米のラーメンよりこちらの方が好きです。熊本ラーメンよりかもしれませんね。豚骨ラーメンに海苔が乗っているのも横浜に住んでいた私からすると少し懐かしさを感じます笑
ということで今回は大牟田駅を見ていきました。現在大手私鉄では唯一1つの都道府県内しか走らない西鉄のターミナルで気もあるわけですが、もう少し南下していれば熊本に入ってたというところからいろいろ惜しい駅でもあります。明治時代の石炭産業の衰退以降どうしても人口減少が避けられないエリアですが、九州第2の都市になりそうな熊本と福岡の中間地点でもあることを活かして今後また盛り上がって来るといいんですがどうなるでしょうか。それではまた次の駅でお会いしましょ~