1998年09月 ドイツ・英国 3日目 - ライプツィヒからケルンへ夜行列車、ブリュッセル・ロンドン間ユーロスター、ロンドン・エディンバラ寝台列車

 旅行3日目はライプツィヒからフランクフルトまで国際夜行列車で夜明かし。ケルンとアーヘン、ブリュッセルを短時間ずつ観光して、ユーロスターでロンドン入りしました。2007年に英国内の高速新線が開通して、ユーロスターのロンドンのターミナルはセント・パンクラス駅となりましたが、旅行当時は在来線経由でウォータールー国際駅発着でした。

地下鉄でユーストンへ移動して、ここからエディンバラ行きの寝台列車に乗車しました。



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平成10年(1998年)9月13日(日)


Leipzig 059 →  Frankfurt(Main)hbf.   Frankfurt 行 D450列車

 この列車はモスクワやポーランド各地からの車両を併結する国際急行。各車の写真を撮っていたら、ホームにいた人がシャッターを押してくれるという。少し迷ったが依頼。2人連れで、言葉は余り通じないが、イラン人だそうだ。

 車内にオープン座席はなく、全てコンパートメントだが、既に空室はない。やむを得ずデッキで過ごす。

300頃 Erfurt hbf. 着。並行列車が有りそうだと時刻表で見たので、乗り継ぎを試みるが、見付からず、元の列車に戻る。

 当分空きそうにないので、通路の引き出し椅子で過ごすことにした。

 309発のはずだが、346になっても動きださない。他にも気になって外を見る乗客がいた。404にようやく発車。夏時間から冬時間への切り替えはもっと後だったと思うが。

 443 Eisenach 発車。54分遅れ? 537 Fuda発(49分遅延)5時前からデッキで音楽を流しているグループがいてうるさい。

 当初予定時刻だと終着まであと30分程なので、起きて通路に出てくる人も現れた。荷物も次々と出されるが、列車遅延の話が伝わったらしく、しばらくすると人は引っ込んだ。

 Hanau hbf.臨時停車。発車624頃。この分だと650発IC824への接続は出来そうだ。但しホームが1→18へと離れている。

 Frankfurt着651。とりあえず18番線へ走る。ライプツィヒと同じくらい大きな駅だ。他にも同じように走る人がいる。18番線にはまだドルトムント行IC824がいた。


◎Frankfurt(Main)hbf. 650→905 Köln hbf.   Dortmunt行IC824 4号車

 D450からの乗り継ぎ客を待ったためか、9分遅れの659発車。すぐに車掌が回ってきて、列車パンフレットを配っていった。検札はまた後で来るとのこと。出発間もなくの空港駅では乗降が多かったようだ。

 この列車では当初からコンパートメント占有。ライン川を見るためにちょうどよく右側に窓がある。右手にライン川が見え始めるとコブレンツ。ここから川沿いに走る。

 ここで検札が来たので切符を見せる。他の列車と同様、検札スタンプには日付と列車番号が入る。

 ライン川沿いの名所と思われる各所を撮影。


 食堂車へ行くがメニューがよく分からないので引き返す。途中で車内販売を発見。チーズと卵のバゲット×1とルウォーターを購入。車室に持ち帰り食べた。ミネラルウォーターはビン入りで炭酸が入っていた。

 Bonnは旧西独の首都だが、中央駅は2面3線?の小さな駅。

 Bonnを出ると、間もなくケルン着のアナウンス。荷物の分類を行う。ケルン到着目前の903から2分近く信号停車。停車中は完全な静寂になる。さすがは客車列車。右手にケルンの大聖堂が見えてきて、909到着。



 荷物をロッカーに入れてケルン大聖堂へ。中は無料で見学できるが、パンフレット類は有料。大聖堂の塔に登る予定だったが、時間の決まったツアーでないと登れず、それも午後からなので諦める。



 周囲を散歩。全身真っ白の衣装や覆面で固めたストリートパフォーマンスらしき人が居た。周囲にはローマ時代をテーマにした博物館があるが、時間が半端なのでパス。CitibankのATMがあったので、残高照会。日本語対応で、円建てで残高表示される。

 結局、他にはほとんど何もせずに駅に戻った。




◎Köln hbf. 1114→1201 Archen   420列車

 車両はベルギーの新型車両が投入されている。この列車の時刻は、この春限りで廃止された Ost-West Express (東西急行)の末端区間のダイヤを引き継いでいる。車内は固定クロスシート(全てオープン席)である。

ほぼ清潔で、折り畳みテーブルとフットレストがあった。5分遅れで発車。発車後間もなく検札。行き先をArchenと申告すると、すぐに検札印を押してくれる。列車番号、日付入り。

 列車は静かに速く走っている。走行中の時間の半分を寝て過ごし、Archenに近付いた旨の車内放送で起きた。

 Archenの駅から町中へ。


 Theatreの近くに観光案内所があるが、日曜につき休み。その隣に温泉湯飲み場があったので、少し飲んでみる。塩気と硫黄気が若干入った味だ。手や顔にも付けてみる。温度は手で触るとかなり熱いくらい。プール式の温泉浴場も近くにあるはずなのでしばらく探すが見付からず。

 近くにあったマクドナルドに入り、ビッグマックセットを注文して食べる。食べた後のトレー等を戻す習慣が根付いていないのか、テーブルに残っているのを店員が片付けている風景がよく目撃された。

 再び温泉の湯を飲んでから坂を登り駅に戻った。

◎Archen 1412→1617 Brussels Midi         Oostende 行 424列車

 2等車はボックスシート。各車両を中央の間仕切りで喫煙席と禁煙席を分けている。禁煙席のほうが若干空いている。ボックス席を1つ占有。

 列車は2分遅延の1414に発車。ドイツとベルギーの国境の印を窓から見ようとするが、見付からず。

 トンネルを過ぎ、人里離れたような景色が続いて、やがて通過した駅にはベルギーの車両が停まっていた。

 その後、検札があった。パスポートはよいのだろうか。結局、パスポートチェックは無し。眠い。

 車内放送がフランス語らしきものに変わった。

 Liegeでしばらく停車。発車時刻を過ぎている。フランス語?で案内放送があったが、意味わからず。時刻表上では1516にようやく発車。ブリュッセル滞在の貴重な時間が削られてしまった。

 1553 Lluven 発。20分だった遅れが15分遅れに短縮された。願わくはこの調子で。

 車窓からは田園風景が見える。

 16時を過ぎてもうじきブリュッセルである。北、中央、南(=Zuid)の順に停車すると車内放送で言っているようだ。 Brussel Zuid 駅にはおよそ2、3分遅れでの到着。


 駅ではまずEurostarの切符を買う。出発ロビーに行き尋ねると、乗車券センターはまた離れたところにある。乗車券センターのユーロスター当日券の列に並び、メモを見せながら何とか希望の時間のユーロスターの乗車券・指定席券を買うことができた。

 次いで、ユーロスター乗り場近くの両替所でベルギーフランを2,000円分だけ購入。そしてコインロッカーに荷物を預ける。料金を入れると、暗証番号を記された紙が出てきて、取り出すときはこの番号を入力する仕組み。ロッカーの電光操作パネルの表示は8ケ国語?から選び、何と日本語にも対応している。日本語を選んだ場合、暗証番号の紙に書かれる案内もいびつながら漢字で出てくる。


◎Zuid/Midi 1655→ 1702 Kunst-Wet Arts-Loi       Simonics 行  Line2 Metro

 荷物を預けてから地下鉄乗り場へ行き、1日券を購入。EU本部を目指すが、路線図が余りなく、どのホームから乗ればよいか迷った。


◎Kunst-Wets Arts-Loi 1707 →1710?Schuman      Stokkel行   Line1B Metro

  ここで乗り換えてSchumanへ。


  出口を1回まちがえて、駅員に聞いてみるが、言葉が通じず、地図だけくれた。

  反対側から出ると目的のEU本部ビルは真っ白い布に全面覆われていた。改装工事中のようである。外は雨が降っていた。


◎Schuman1724 →1729Gare Central      Baudouin行 Line1A Metro

  先程は3両編成だったが、今度は2両編成で混んでいる。



 下車後、大雨の中、中央広場であるグランプラスへ向かうが、なかなか見付からない。見当違いの方向に歩いていたようだ。ようやく着いたころには18時近かった。王宮やマヌカンピス等、他の場所の観光は諦める。


◎Beurs 1820 →1826 Gare de Midi  Pre-Metro

 証券取引所の近くのプレメトロの駅に入る。しかし南方向のプレメトロがなかなか来ない。反対方向は頻繁に来るのに10分近く待たされた。地下鉄の線路に路面電車が乗り入れしている感じのプレメトロ車内は大変な混雑だった。

 コインロッカーから荷物を出し、最終チェックイン時の5分前にチェックインした。なお、現地発券の切符のため、自動チェックイン機が使用できた。


Brussels Midi 1856→2039 London Waterloo International  Eurostar9157列車  14号車12番

 免税店を覗く間もなく、乗車開始。

 指定の14号車は後半の編成にある。12番席はデッキから入ってすぐの右通路側。左手は荷物置き場。進行方向とは逆向きで、あまり良い席とは言えない。まあBRパスで半額以下になっているからいいか。

 荷物を置いてから発車前の写真撮影。戻ってきたら隣11番席には女性が座っていたが、発車後間もなく寝てしまった。

 車内放送は仏独英の順番に行っているようだが、もしかしたら最初の2つはベルギーの言葉かも知れない。

 列車は田園地帯を高速で走行するが、車内は静かである。発車後、英国の入国カードが配られたが、既に持っていた。リール近くで車内バー・ビュッフェのメニューが配られた。13号車で、すぐ隣だ。後で行ってみよう。1925頃から減速し、3ケ国語でリール到着を告げる。1931リール着。

 リールからの乗客で車内は満席に近くなったようである。1935リール発車。

 ビュッフェへ行ってみる。サラダの入った定食を頼もうと思ったが売り切れ。代わりにチーズとハムのトーストサンドとコカコーラにした。

 注文前の左車窓にちょうど日没が見えた。平原に沈む夕陽が奇麗だ。すぐにカレー通過。注文している間に(2000~2005ごろ?)トンネルに入った。

 そのままビュッフェで食事中、ラフな格好に写真付き名札を付けたお兄さんから旅券の提示を求められる。旅券は手元にあったが、まさかトンネルを出る前に入国審査があるとは思っていなかったので、入国カードは座席に置いて来たので、取りに戻る。最初ロンドンに何泊滞在するか聞かれたので、ロンドンは2泊、ニューカッスル2泊等と答えると、出国予定日が知りたいとのことなので、18日のフライトだと答えた。旅券に”入国(ユーロトンネル)”のスタンプが押された。

 そろそろトンネルを出る頃だと思い、窓際にカメラを構えて撮影。(英国時間1925~1930頃?)食事も終えて席に戻る。

 Ashford 停車。ここで下車する客が、荷物がなくなった?か何かで、トンネルの辺りから下車時までに何か手続きしていた。

  Ashford 付近で英国の客車が見えたが、1940を回ると外は真っ暗になった。車内販売のお兄さんが、荷物がなくなった客の手続きで付近の通路がふさがれて商売が出来なくなったためか、こちらの席に来て、何か注文はないかと、わざわざたずねて来たので、それでは紅茶をと注文。ビュッフェの釣りに渡された£5札があまりにぼろぼろだったので、それを出す。”£1なんだけと”と言いながら£4のお釣りをくれたが、見慣れた£1硬貨2枚のほかに2色の初めて見る物を渡された。よく見ると、1998年発行の£2硬貨。へえ、そんなのができたのかと思った。

 時計を英国時間に合わせ直してすぐに20時になった。あと40分弱。真っ暗な景色の中に、たまにオレンジ色の街灯が点在する。到着30分前になり、間もなくビュッフェが閉店する旨の放送あり。そういえば、トンネルを抜けて英国に入ってから案内放送の言語は英語が先になっていた。そういうところに配慮されているのが面白い。

 車内のWCでひげそり用の110V電源を発見。早速にひげそり機を出してきて使用してすっきりする。

 列車は終点に近付いて減速しているようだが、外は暗くて見えない。隣で寝ていた人もやっと起きた。早くも出口に人と荷物が集まり始めた。1分遅れ2040着。


 国際駅の出口には税関があるためか、少し複雑な構造をしている。


 国内線のトラベルセンターに行き、今夜のEuston→Edinburgh の寝台予約申し込み。もう締め切りではないかと言いながら端末をたたいて切符を出してくれた。トラベラーズチェックを初めて使った。しかし、メモを見せずに口頭だけで切符が買えたので、やはり英語が通じる国は有り難いと思った。なお、指定券は機械出力なのに席番や時刻はそこに手書きという不思議なシステムは昔と変わっていなかった。


◎Waterloo 2147 → Euston    Northern Line  High Barnet行

 自動券売機と自動改札が以前とは比べ物にならないほど普及しているが、案内を兼ねた窓口で購入。窓口の切符も自動改札対応。1本前の電車が、間隔が空いていて混んでいたので、1列車遅らせた。それでも少し混んでいる。かなり年季の入った車両。同じ車両に日本人グループもいる。

  Euston で寝台列車の準備を待つ。1960年代に改築された駅舎で、エリザベス2世陛下によって開駅された旨の記念碑が駅舎内にあった。



◎London Euston 2330→ 658 Edinburgh   Edinburgh行  寝台専用列車 M号車 9番(=2人個室下段)

 2225頃、Euston駅の出発案内板に”準備中”の表示が出ていたが、ちょうど2230に”3番線へ”の表示に変わった。3番線に行くと、係員が寝台券を確認して回収した。取っておきたかったが仕方がない。とりあえず車内でぼうっとしている。隣とその隣くらいの部屋は日本人グループのようだ。2325頃、20代と思われる英国人らしき男性客が同室上段(10番)に来た。挨拶をしてからすぐに飲み物を買いに出ていった。

 2329.30 発車。同室の人はラウンジカーだろうか。

 ところでラウンジカーではフルブレックファーストも扱っているようだが、迷った末やめた。混雑していそうだし、明日からはホテルだし。

 2346に同室の人が戻ってきた。車内で買っていたようだ。

 客室内の設備をメモしておく。2段寝台、はしご、洗面台(蓋をしてテーブルにもなる)、ごみ箱、鏡、ハンガー2つずつ計4つ、ベッドの上に折り畳み式の朝食用テーブル、枕元のライト、温度調節つまみ、乗務員呼び出しボタン、隣の部屋との仕切り扉(4人利用時以外は締め切り)、ミネラルウォーター、小物用網篭、115Vのひげそり用電源、大タオル1、アメニティセット(極小タオル、歯ブラシ、歯磨き、やすり)、車内誌等。

そろそろ寝ることにする。時刻は015。

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