【鉄道イベントの思い出】品川駅ジョイフルトレイン展示会 | あさかぜ1号 博多行

【鉄道イベントの思い出】品川駅ジョイフルトレイン展示会

すっかり縁遠くなってしまい忘れかけていたけど、今はちょうど学生の春休みの時期なんですよね。
ということで今回は1988年の春休みに、品川駅にJR東日本のジョイフルトレイン各種が日替わりで展示されたイベント(細かい機関と正式なイベントの名称は忘れてしまいましたが)の思い出を書きたいと思います。

1988年の3月から4月にかけては、前年誕生したJRの一周年を記念したイベントが各地で行われていましたが、その中の一つとして、品川駅の臨時ホーム(7・8番線か9・10番線のどちらでの開催だったかは覚えていません)でのJR東日本のジョイフルトレインの展示イベントが行われました。
このイベントは、JR東日本に所属するジョイフルトレイン(欧風客車やお座敷列車などの団体用車両)を期間中毎日1~2編成ずつ日替わりで品川駅臨時ホームに展示し、撮影や車内の見学ができました。さらに一部の編成は、品川から茅ヶ崎か平塚あたりまで往復する試乗列車にも使用されました。
各日の展示車両のラインナップは忘れてしまいましたが、おそらく当時首都圏に配置されているジョイフルトレインは客車・電車ともほぼすべて展示されていたような気がします。その他、長野・新潟地区や東北地区の一部のジョイフルトレインが展示された日もありました。
客車の場合は機関車も付いた状態で展示され、塗装を合わせた専用機関車がある編成の中にはその機関車もセットで展示されたものがあったように思います。

私は、できればこのイベントには毎日出かけたいところでしたが、さすがにそうもいかず、1日だけ見に行く時間が取れました。
その日展示されていたのは、1983年に誕生し、現在もJR西日本に所属している「サロンかーなにわ」とともにジョイフルトレインブームの火つけ役となった14系欧風客車「サロンエクスプレス東京」と、仙台支社の12系ジョイフルトレイン「オリエントサルーン」の2編成でした。
昼頃に会場の品川駅臨時ホームへ行くと、ホームに停車していたのはこのうちの「オリエントサルーン」だけでした。
「オリエントサルーン」も関東ではそう頻繁にみられるというわけでもないので、到着後早速隣のホームから写真を撮影し、車内を見学しました。
車内は以前鉄道雑誌などで見た写真と変わりはありませんでしたが、個人ではなかなかジョイフルトレインに乗る機会もないので、こうして車内に入ることができる機会というのはかなり貴重です。そのせいか、車内はかなりの混雑で、ゆっくり見学や撮影を楽しむ雰囲気とはいかなかったのは残念でした。
「オリエントサルーン」には塗装を合わせたED75形(当時は707・711号機の2両)があり、せっかくだからどちらか1両だけでも見たいところでしたが、さすがに交流電機を直流電化区間の首都圏まで回送するのは面倒なのか姿はなく、代わりに当時減益だったEF5889号機(JR東日本発足一周年記念のヘッドマーク付き)を横浜方に連結した状態で「オリエントサルーン」は停車していました。
そうこうしているうちに、試乗列車に使用されていた「サロンエクスプレス東京」が、これも当時減益のお召機EF5861号機に引かれて品川駅に到着し、乗客を降ろした後、車内公開が始まりました。
こちらも車内は大混雑でしたが、編成両端の展望室から眺める風景はやはりワイドで、次回はぜひ走る車内から後方の展望を楽しみたいと思ったものでした。

この日はとにかくイベント会場の人出がものすごく、当時まさに全盛期を迎えていたジョイフルトレイン、そして当日展示の両編成をそれぞれ牽引した2両のEF58形の人気を改めて再認識したイベントでした。

もうあれから35年以上が経ち、この当時全国で活躍していた多数のジョイフルトレインも先ほどちょっと触れた「サロンカーなにわ」を除いてほぼ姿を消し、それらに代わるように登場した電車・気動車のジョイフルトレインもまたほぼ引退済みという状況となり、時の流れを感じます。
思えば、JR発足前後数年間の間は、いろいろな意味で鉄道界に勢いがあり、それに伴ってかつての国鉄では考えられないような新しい列車やサービスが次から次へと登場し、鉄道の華やかさと楽しさを存分に楽しめたよき時代ではなかったかと思います。

それにしても、「サロンエクスプレス東京」も「オリエントサルーン」も、もちろん他のジョイフルトレインも、ぜひ一度乗ってみたかったなあ…