平行普通列車

常磐線と新京成に魅せられた者のブログです

敦賀-直江津 北陸新幹線でなく第三セクター4路線乗車選択の方法を探る

4路線乗継ダイヤ、企画切符、列車と駅の見どころ、在来線車窓、4社直通団体列車等の企画を

北陸地域は北陸新幹線敦賀開業で賑わっていますが、特急が走らなくなった並行在来線第三セクター4社に変わりました。

北陸線米原直江津全体を見ると、米原敦賀北陸線として残ったJR西日本区間で、敦賀大聖寺はハピラインふくい、大聖寺倶利伽羅IRいしかわ鉄道倶利伽羅-市振はあいの風とやま鉄道、市振-直江津はえちごトキめき鉄道となりました。

親しみを抱いていただく意図か、福井、石川、富山、越後の県名・地方名をいずれもひらがな書きにした長い路線名称が特徴です。

敦賀直江津の307.9キロが第三セクター4社になって、各社それぞれ自社の県内輸送を行ないつつも、末端で接続する第三セクター他社との連携も重要です。

筆者は判官びいきの習性ゆえ、話題をさらう北陸新幹線の影で地道に地域輸送に従事する第三セクター4路線の方がいとおしく、同情心が沸いてきます。

ゴールデンウィークや夏の観光シーズンを前に、どうしたらもっと4路線に主体的に乗るかどうかを探ってみました。

 

4社合同の企画切符が第一

JR在来線普通列車なら全国自由に乗れる青春18きっぷは、JR6社の強みです。

北陸の第三セクター4路線を選択するにはまず企画切符が要と言えます。

フリー切符については、4社合同で「北陸おでかけtabiwaパス」があり、2,900円と格安ですが3日前までの現地購入が条件です。

これでは北陸以外の地区からの旅行者をあえて排除する姿勢であり、残念な思想です。

価格を上げてでも現地購入できるようにした方が得策ではないでしょうか。

4社のいずれからも3日前購入でよいのだとするならば、いささか遺憾な発想です。

 

えちごトキめき鉄道を除く3社で土曜・休日を対象に2日間有効の「北陸3県2Dayパス」があり、2,800円は適価です。

えちごトキめき鉄道との分岐駅の手前、越中宮崎まででフリー区間を切っていることだけは残念です。

えちごトキめき鉄道にはJRの青春18きっぷ提示により「トキ鉄18きっぷ」1,000円があり、「北陸3県2Dayパス」と組み合わせれば敦賀直江津の乗車が可能になりますが、越中宮崎-市振の区間が途切れてしまい、220円の運賃別払いが必要なのはイメージ的にマイナスです。

あいの風とやま鉄道には「北陸3県2Dayパス」と「トキ鉄18きっぷ」の組み合わせによる敦賀直江津3,800円の旅を推奨、PRしてほしいと思います。

また、それ以前のこととして、「北陸おでかけtabiwaパス」を3,800円で、当日購入可能にして発売してはいかがでしょうか。

 

北陸新幹線敦賀上越妙高のダイヤと所要時間は

敦賀直江津第三セクター4社の各普通列車で乗り継いで行くと、どの程度の所要時間なのかを見てみたいと思います。

在来線敦賀直江津を見る前に、北陸新幹線敦賀上越妙高の所要時間を見てみます。

直通の「はくたか」は所要2時間02分、本数は5往復のみで、運転時間には偏りがあります。

この5往復以外は敦賀-金沢を「つるぎ」または「かがやき」、金沢-上越妙高は金沢始発東京行き「はくたか」に乗り換える必要があります。

 

敦賀直江津の列車ダイヤ

敦賀から直江津への移動は、途中の福井、金沢、富山、泊で乗り換えるケースが通常ですが、ここでは敦賀発時刻と直江津着時刻のみの記載とさせていただきます。

また、車窓が得られない夜の時間帯は省略します。

 

敦賀発→直江津

6:08→12:54(所要6:46)

7:45→14:01(同6:16)

8:37→15:03(6:26)

10:13→16:31(6:19)

11:12→17:52(6:40)

13:13→19:02(5:49)

※平均所要時間6:23

 

直江津発→敦賀

5:57→12:00(所要6:03)

7:08→14:00(所要6:52)

8:08→15:00(所要6:52)

9:46→15:59(所要6:13)

10:45→16:58(所要6:13)

12:14→18:30(所要6:16)

13:15→19:25(所要6:10)

※平均所要時間6:23

平均所要時間は両方向とも偶然、6時間23分でした。

列車によっては、一部の駅では1時間近い待ち時間になるダイヤは残念です。

また、JR西日本京阪神からの新快速が湖西線経由で敦賀到着の2~3分前に、ハピラインふくいの福井行きが発車してしまうようなダイヤでは、第三セクター4路線に乗り継ぐ旅の意欲を減退させます。

長い乗り継ぎ時間は、途中下車して見学や買い物、休憩をすればよいと好意的に受け止める人はどの程度いるでしょうか。

 

第三セクター4社合同で北陸新幹線時はない在来線移動の魅力のPRを

在来線で約6時間30分と、新幹線で約2時間とでは勝負にはならないものの、先を急がない人には在来線ならではの列車旅の持ち味を伝えてほしいものです。

一例として、以下のような車窓を楽しむ内容はどうでしょうか。

〇 武生、福井、西金沢、津幡、高岡、富山、滑川、魚津、黒部、糸魚川でのJR西日本第三セクター、私鉄路線との競合

〇 富山-直江津日本海車窓

〇 白山、立山、白馬、妙高等の山々

〇 敦賀-南今庄、糸魚川-梶屋敷の交直流電流切り替え

〇 貨物列車とのすれ違い光景

〇 北陸新幹線との並走

〇 北陸新幹線の高架橋

〇 トンネル内にある筒石駅

〇 米原直江津で駅間最長距離の敦賀-南今庄16.6キロの体感

〇 会社間境界駅の大聖寺倶利伽羅、市振の駅の様子観察

〇 普通列車でも高速で運転する体感

〇 4社それぞれの車両の個性

 

一番のポイントは、新幹線では見られないが在来線なら見られる車窓を伝えることです。

また、それ以前のこととして、4社の連携・協働力、情報発信力も重要です。

4社それぞれの自社路線だけを対象とするフリー切符もよいのですが、4社合同のフリー切符、片道で前方向に進む企画切符も誘発に効果的です。

敦賀直江津の4社直通団体列車のほか、敦賀から妙高高原や、北越急行を加えての5社直通敦賀-六日町・越後湯沢への団体列車企画

 

よそ者意見について

以前にも記させていただきましたが、北陸の第三セクター路線のことを書くと一部の上層部の方の考え方が思い浮かんできます。

筆者は第三セクター化後の路線乗車は果たしていないので、未乗の者の意見など聞く必要はないと判断されるならばそれ以上のことは言えません。

未乗者の意見に耳を傾ける必要はないとする門前払い姿勢は認識しつつも、たとえご理解いただけなくとも、最新の情報や状況を踏まえながら、未乗者なりの視点でお役に立てればと、路線の発展を願って提言させていただいているだけです。

ご理解いただければ幸いです。

 

※写真は本文と無関係です。